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春が来た! 208

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略奪系攻略対象者……そうだった……余り興味が無かったけど、ルークだたらそんなポジションの人だった。

「何となくだけど、その王子略奪男爵令嬢って転生者っぽいのよね……」

「あら、良い勘してるわね。その通りよ、転生者の男爵令嬢よ」

アチャーってジェスチャーをしたラーラルーナ様が可愛いです!

「それもう完璧にあのゲームやってた……しかもラストで略奪される気満々じゃない……なんでゲーム通りにならなかったの……」

「ぶっちゃけると王国……王室の婚姻式が改訂に次ぐ改訂でナイナイ尽くしの超ジミ婚になって、王子妃のお披露目は宣言した男子を産むまで無しなのよ」

「はぁ?」

ラーラルーナ様、顎外れてますよ。まぁ、驚きますよね。

「なので婚姻式が済んだ王子妃がルークに略奪されるなんてあり得ないんです。婚姻式済んだら、そのまま王子宮に監禁ですから」

「いやいやいや!監禁って!何でそうなった!」

ラーラルーナ様の突っ込みが激しいです。

「色々です。立て続けに三代やらかしたので、確実に血を受け継がせる為にそんな事になったんです。本当はもっとエグいですけど、もう関係無くなるので気にしなくて良いと思いますよ。あ!ルークのお姉様が王子妃ですので、そこは気にしてますよ。私もお母様も」

神妙な顔をして頷いてるルークも格好いいです。

「それは分かってる。俺も説明されるまで知らなかったからな……まあ、知ってたら王家に嫁いだりしなかっただろうな」

うーん……そうかな?知っていても嫁いだかも知れないって思ってるんだけどな……

「そっかぁ……王国のイメージ良くなかったけど、ますます悪くなるわね……」

「だな……」

「でも、血統保持が出来なければいけないって事だから仕方ないのかも……鑑定も出来なければ遺伝子検査も出来ないもの……」

いや、私は鑑定出来ますよ。でも他の殆どの人はそんな魔法は持ち得てないんですよ。
一般的に広まってる魔法ならここまで徹底した管理は必要ない筈だもの……

「そっか……そうよね……」

「高位貴族以上なら処女は当たり前だし、生まれた子供も親に似てなければ不貞が疑われるもんな……突然変異や先祖返り、アルビノとかどんな目で見られて扱われるか分かったもんじゃないからな」

ルーク……厳しいけど本当の事をサラッと言ったわね。
でも、その通りなのよね……
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