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春が来た! 164

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「それにしても帝国人なら喜ぶんじゃないかな」

トールお兄様がにこやかに仰ってますよ!イケメンが賛同してくれてると思うと心強いですね!

「トールお兄様もそう思いますか!私も帝国の方が暖かい地域が多いのでウケが良いのではと思いますの!」

もう、テンション爆上がりですよ!もうイチゴの季節は終わり近いけど、無い訳じゃないですし。島のイチゴはまだまだ沢山あるから、かき氷作る位どってこと無いです!
どうせなら練乳も使ったイチゴミルクかき氷に……いや!牛乳を凍らせたかき氷にイチゴ百パーセントのシロップと言うよりジュレを載っけるのもアリだと思うんですよ!
勿論ツヤツヤのピカピカのイチゴもデコレーションして!
食べたい!今すぐ私が食べたいです!

「エリーゼ、涎が出てるよ」

「ハッ!」

いけない!私ったらつい……さり気なく指を口元にやって……あれ?濡れてませんよ?

「クックックッ……冗談だよ」

ムキーッ!純情な乙女を揶揄いましたね!

「ヒドいですわ!」

「まぁまぁ、ほら……冷たい紅茶が来たよ。おや、ゼリーが今日のお茶請けかな?」

私達が話し込んでる間にアイスティーが淹れられ、お茶請けとしてゼリーが置かれました。
グラスに浮かぶ氷は透明で涼しげです。桃の香りがフワリと漂います、私お気に入りの桃の紅茶ですね。
ゼリーはピンク色です……イチゴミルクゼリーです。
イチゴは我が家では人気のフルーツです。何と言ってもイチゴ大好きの筆頭はお母様で、その次にキャスバルお兄様が来ます。
そのままでもお好きですけど、加工しても良くお口にするんですよ。
まあ、私もルークも甘いイチゴは大好物ですよ。お父様もトールお兄様も気に入ってますしね。
そう言えばラーラルーナ様はどうなのかしら?キャスバルお兄様と一緒にいるから、今は交流を深めてると思うのだけど……
ラーラルーナ様の好物も聞いておかないとなぁ……

「冷たい内に頂こう?」

「はい」

トールお兄様がニコニコと笑顔でイチゴミルクゼリーの器を手に取り、チラッとフレイの方を見ました。

「ああ、余分にあるから君達も目立たないように一息入れると良いよ」

流石です!トールお兄様の一言でアニスもキースもニコニコしながらワゴンに乗っていたイチゴミルクゼリーを手にして下がりました。
私とトールお兄様はサロンの暖かい日差しの中ゼリーを食べる。
アニス達は壁際で何やら小声で喋りながらゼリーを食べてる。
サロンはいつもと変わらない日常のような時を過ごしてる。
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