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春が来た! 83

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こうしてサロンに家族全員揃うと美形老若男女揃い踏みで圧巻です。それはもう目の保養です!
壁際にズラリと控える側近と専属侍女達!こちらも美形率高し!でサロン内がキラキラしてます。ちなみにサロンで細々した事をやってくれるパーラーメイドも顔面偏差値と人格等厳しい審査で決まってるので、サロンにいても違和感無いです。
え?お手付きにしたりするんですか?って、する訳ありません。そんな事したら若いお嬢さん達が目の色変えて忍び込んで来るでしょ(笑)ただでさえ若い?男性が年に数人無断侵入を試みて教育されてるって聞いてるのに。
さすがにお嬢さんを躾の厳しい専属部署に回して教育するとかは無いわよね……とか思ってますし。
各々決まった場所に落ち着けば、パーラーメイドが紅茶と甘味(本日はマカロンです!色とりどりで華やかです!)
早速、初めて見る色合いのマカロンに手を伸ばして口元に持ってきてフワリと香る匂いに驚く。
バラの香りです!どうやら挟んであるジャムがバラのジャムのようです。一口齧って更に驚く。マカロン自体からもバラの香り!

「まぁ!まぁまぁまぁ!なんて素晴らしいの!甘いバラだわ!」

お母様のハートにクリーンヒットしたようです。さすがジム、女心を分かってる!見た目可愛くて、味も香りも良いと来たらお気に入りになること請け合いよ!
領都で販売したら飛ぶように売れるわよ!

「そうですね、お母様。まるでバラの花を食べてる様な錯覚をする位良い香りですわ」

ホント、これ良いわぁ……色合いもバラ色とベビーピンクの間位で可愛らしくて!

「このレベルのマカロン作り上げるってかなりじゃないか?」

「その通りよ、ルーク!うちのジムは今や破竹の勢いのパティシエなのよ!我が領のスイーツの先陣を切り、スイーツの流行の最先端を走りまくってるのよ!」

「全力で力説してるな。でもスイーツって言っても分かって貰えないと思うけどな」

ハッ!冷静なツッコミ来た!そうだった……スイーツじゃ通らなかった。

「甘味ですわ!甘味の最先端です!」

とりあえず言い直しておく。お母様の目が生温かいです。

「フフッ……エリーゼは可愛いわねぇ。それにしても本当に美味しいマカロンだわ」

お母様がご機嫌です。良かった。

「母上、ラーラルーナ様も甘味が好きな様ですので早めにお茶会等開いて頂けると嬉しいのですが」

!!!!!キャスバルお兄様がここに来てやっと婚約者様を気遣う発言したわ!
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