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春が来た! 67

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まぁ、色々色々ありましたけど私は良く耐えてたと思います。
今思えば、婚約破棄されて良かった!と思うわ……ホント。

「さ、行こうか」

「はい」

ルークのエスコートでサロンから食堂に移動です。結構な距離ですが、手を取って貰って歩くの新鮮です。
もう、婚姻式までカウントダウンみたいな状態だから許されてます!
後ろをアニスとキースが楽しそうに着いてきてます。
……アオハルですか?キャッキャしてますね。立場が違うので、私とルークはキャッキャ出来ないのです。
みっともないとか、はしたないとか言われるので我慢です。我が家だけど、うちの使用人がルークの事を言うので出来ません。
いや、やっても大丈夫かも知れないけど……でも、ちょっとした気の緩みが失態を招くのでダメです!
……長くて広い廊下を歩いて……この廊下の広さ、仕切り板で区切ったらどれだけの部屋が出来るのか……十二畳の部屋がバンバン出来ちゃう。
本当、広くて前世なら引いちゃう(笑)
転生してこれが当たり前になってるから、引かないし本気で驚いたりしないんだけどね。廊下がコレだから部屋だって当然広い訳で……って今の自室だって広いけど、婚姻したら更に広くなるのよ!
新しくお家建てて貰ったら、どんだけになるか……そんな事今から考えても仕方ないんですけどね!

「何か楽しそうな顔だったが、何を考えてた?」

「え?楽しそうでした?そっかー……うん、婚姻して新しいお家を建てて貰ったらどんなサイズになるかなー?って」

「え?」

マジマジと見詰められてます!照れくさいです!

「そりゃあエリーゼの為だから、ちょっとした宮殿サイズじゃね?」

「え?」

ルークさん?ちょっとした宮殿サイズって何ですの?私を試してるの?試してるのね!笑わないわよ!驚かないわよ!既にえ?とか言っちゃったけど!

「ふふっ……そうね、お父様やお母様ならそれ位のサイズになるかしら?」

「だよな!」

あれ?ルークさん?何で満面の笑みなんですの?そこはツッコミ入れる所ですわよ?なんで納得~!の顔ですの?止めて下さい。私がツラいんですけど。

「既にここが宮殿サイズにしか思えないからな!後々の事考えて、大きめに作るだろ?そしたらちょっとした宮殿サイズになるよな!」

……そうか……後々の事か……後々……?
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