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春が来た! 66

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ここで高位貴族令嬢の最低ラインをチョロッとだけ。
まず、朝から晩まで動きは優雅に!でも移動はトロトロ遅くては話しにならないので早歩き!但し見た目で分かる様ではいけない。
つまり姿勢良く、フラフラしてはいけないのです。シャンと真っ直ぐ立てなければなりません。
さて、その上でダンスを踊ったりしますが……ドレスの重さとかアクセサリーの重さ!更に履き物!と現代日本とは比べ物にならない重量。
普段、男装の様な格好をしておりますがあれはかなり軽装で現代日本の冬服かな?って程度の重さです。
ドレスの素材は一般的には木綿ですが、その使用量故重さもかなりのもの。我が家で採れる天蚕の糸はビックリする程軽く丈夫で美しいので、その糸で織った織物は最高級品です。
これまでの魔物素材の毛織物は一段落ちてしまいましたが、それでも高級品です。
アクセサリー……お飾りは一品一品がそれなりに大ぶりだったり、使ってる石等の量が多かったりしますしセットでイヤリングやピアス、ブレスレットや指輪等……
場合によっては髪飾りも同じ意匠で作られた物もあるので、中々の重さの物も多いです。
履き物もチラ見対策なのか、石等で飾ったりします。ヒールにあたる部分や靴底も軽い素材では無く、石や金属を使った物もあります。勿論、木製もありますし魔物の骨素材なんかも人気です。
私のお気に入りは魔物の骨素材ですわ!白くて軽くて、傷みにくいのも良いですわ!
ハイヒールだと軽いのもあり、何かあった時の攻撃でも逃走でも便利なのですよ!
まあ、そんな訳で高位貴族令嬢ともなれば総重量が中々なのですけど重さを感じさせる様な動きは絶対ダメです!つまり重さを感じさせない様、優雅に美しい動作でもって動かねばならないのです。
そりゃあ筋肉いりますよ!
高位貴族令嬢ともなれば、呼ばれるお茶会も多く鵜の目鷹の目で見られますから大変です。
逆に下位貴族令嬢は多少動きが残念でも、下位貴族令嬢なのでお目こぼしもかなりあります。
髪の毛も長いと重いですしね……
でも、この程度は出来ないと笑われてしまいます。ここからお手本になる程となれば、それはもうスパルタです……王子妃教育は地獄の特訓に次ぐ特訓でしたが、お母様のしごきに比べれば何とか……なりませんでしたわ!主に言われる言葉の数々が!
こちらの心をぶち折る為の言葉なので、イライラしたわぁ……
思い出すだけで涙目になりそうですわ。
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