婚約破棄されまして(笑)

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春が来た！ 64

「ねぇ……建築物でも鑑定かけたら何か分かるかしら？」

「そりゃあ分かると思うけど。どうした？」

「んー……」

だって疑問とか謎とかモヤモヤするから解消したいじゃん。
なので、チョロッと鑑定かけてみる！

シュバルツバルト侯爵邸
始まりの冒険者とドワーフとエルフにより造られた邸。何重にもかけられた魔法により邸の時は止まっている。
内装は弄る事は出来るが、基礎等は弄れない。

……シャレにならない事になってた……
うっかりチョロッと見るもんじゃなかった……どうしよ……

「エリーゼ？」

ハッ！そうだ、今隣にはルークがいたわ！

「え？なっ……何かしら？」

「うん。挙動不審だな」

ああ～～バレてるぅ～私がやらかしたのバレてる～。ソッと目を逸らし、小さい声で呟く。

「ちょっとお家を鑑定しただけよ……」

「そっか。で、何だった？」

「は？」

「うん、何だった？」

あぁぁ……ルークが皇子様スマイルで私を見てる～（泣）

「えーとね……始まりの冒険者とドワーフとエルフによって造られたんですって。で、何重にも魔法がかけてあって時が止まってるんですって～不思議ねぇ～それじゃあ老朽化とかもしないわよね～」

ルークの顔がピシリと固まってます。分かる！分かるよ！私もどうしたら良いのか分からないもの！
それにしても本当に始まりの冒険者っていたのね。ただの伝説とかだと思ってたわ。

「そっ……そうか……じゃあ、何か不思議な事があったとしても受け入れておかないとな」

「そうね？」

何かしら？ルークったら、何かあったりするのかしら？てか、何か知ってるのかしら？

「ねぇ、ルークは何か知ってるの？」

「何を？」

「んー……例えば始まりの冒険者の事とか？」

「ああ、それなら帝国なら有名な話しだな」

「聞きたいけど……ダメ？」

必殺！令嬢の乙女チック上目遣い！キュルン♡

「クッ！俺をコロス気か！凶悪的な可愛い上目遣いとか出して来て！……まぁ、良い。始まりの冒険者は帝国の……シルヴァニアの里から来たと言われてる男女の冒険者だ。一説では夫婦だと言われてるが、それも本当かどうか謎らしい。で帝国や王国を旅して回ったから、今もどこかで冒険者として生きてるって話しなんだが……ちょっと謎過ぎるけど、俺は転生者じゃないかな？と思ってる。色々腑に落ちない事が多すぎるからな」

謎が謎を呼んでる！訳わかめ！