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春が来た! 62

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「ほら……一狩り系でカエルで釣ってたじゃない。あれ……こっちでも可能なのかと思って」

本音をポロリしてみました。

「無理じゃね?流石にカエルは無理があるだろ。もう少し大きい餌じゃないと……サイズ的には牛とかさ……」

どれだけ大きい魚?を狙う気なのか。

「そんなに大きいエサは流石に……大体、エサがそれならどれだけ大きいヤツを釣るつもりなの?」

「ん?あの巨大魚なら、それ位じゃないと嘘だろうなぁ……と。でも、そうだな……釣るには体力的に無理がある……いや、そこらにいる人間に助けて貰えば……」

「大きなカブ方式とか!一人で連れるサイズを狙う気は無いの?」

「無いな!やっぱデカければデカい程滾るだろう!」

……ここに来て何たる発言。しかも滾る!とか言っちゃって……その瞬間の顔、絶対忘れないわよ!

「海系魔物の巨大なヤツ、釣るつもりなの……?」

「出来る事ならな!」

目と歯がキラーン☆と光った気がしたわよ。本気なのね。

「さすがに沖に出ないと無理だけど、島の間なら大丈夫かしら?」

港から見える大きい島と小さい島はうちの領地なので、船の行き来はある。
そしてそんな船が時折魔物に狙われるから、漁師達も筋骨隆々な者が殆どでお祖父さまが紛れ込んでも違和感無しなのよね。

「思ったよりも深いのか?」

「そうね。クラーケンとか泳ぐ程度には深いわよ」

確か目撃情報も過去に襲われた事あった筈。

「なるほど、磯魚をエサにしてるのか……」

「え?何ソレ?」

何か知らない言葉出して来た……

「ああ、磯に住み着いてる魚の事だよ」

「ふぅん……」

大して興味ないから軽く流しちゃおっと。
紅茶に手を伸ばして気が付く、熱々なのに変わってました。メイドご良く気が付くのって有難い。

「ま、女子は興味無いのは分かってる。興味あるのは美味しいかどうかだからな」

朗らかに笑って言ってくれるルーク、ありがとう!気にされてたらちょっと罪悪感芽生えてたかも!

「うん、ゴメンね。そうね、美味しいかどうかは興味あるけどぶっちゃけ釣れる魚の事は興味ないの」

だってそれは専門家の漁師のオッチャン達に任せたいもの……

「エリーゼはどんな魚を食べてたんだ?」

「前世?今世?」

「前世で」

「良く食べてたのは鮎。その次にニジマスとアマゴ……鮭と青ものかな……」

鮭以外の青もの……サンマ、アジ、サバ、イワシ……スーパーで入手し易いから、どうしたってね……
鮎は近所からのお裾分けで冷凍庫いっぱいになる程貰ってたのよね。
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