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嫁入り支度 88

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あー……やっぱりカメラ的な魔道具欲しいわ……アニスの可愛い花嫁姿収めたいし、額に収めて飾りたいわ。
でもなぁ……簡単に作れるかどうかなのよね……

「はぁ……」

「あら?どうしたのエリーゼ」

しまった……お母様の前でため息ついちゃった。

「あー……いえ、欲しい魔道具が出来てしまって……すぐに出来るかどうか分からなくて……」

「あら?エリーゼは出来ないからって諦めるのかしら?」

へ?今、予想外の事言われました。

「諦めるなんてしませんわ、ただ簡単ではないかも知れないと思っていただけですわ」

だってカメラの仕組みとか、良く分からないのだもの……いや、待てよ?仕組みとかどうでもよくない?カメラ自体を作る訳じゃないもの……
そうよ……被写体を記録させるだけなら何か別の物でも良い訳だし、それこそ透明なレンズがついていて記録させる媒体があれば良い訳で……
なら、いけるんじゃない?形もえの形に拘る必要も無いし……

「エリーゼ?」

「お母様!私、諦めませんわ!それに考え方一つですわ!何とか作れそうだと、今思いつきましたわ!」

パァ!とお母様のお顔が晴れやかになりました!何か嬉しいです!

「良かったわ!ふふっ……エリーゼの笑顔は気持ち良いわね」

「ありがとうございます」

うふふ~お母様に褒められちゃった!嬉しいわ!

「やっぱり、娘とのお買い物は楽しいわね」
                                                                              
「はい!フェリシア様。私も娘と初めての買い物でとても楽しいです」

母親同士の会話に突入したので、ソッとアニスを見ればちょっと照れくさそうに笑ってます。

「アニス、私達もいつまでもあんな風に笑っていられるようにしましょうね」

「はい」

こうして私とアニスは様々な小物入れやら日傘やら額縁なんかを購入しました。他にも手布とかも色々あってのですが、やっぱり肌触りとかはエルフ達の作る布には負けてしまいます。
比べる対象がハイレベル過ぎるのです……でも、王都の貴族達が持っていた手布に比べればこちらの方が物が良いのよね。

「では邸に届けておいて頂戴」

「畏まりました」

お母様とモーガンの会話が聞こえ、こるでお買い物は終了かと思いました。

「さ、少し喉も渇きましたしお茶でも頂きましょうか」

お母様の更なる提案。確かにお茶の時間には頂戴良いですけど……邸に帰らないのでしょうか?
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