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嫁入り支度 64

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ルークはゴクリと息を飲んだ様な顔でお母様を見た。お母様も視線をピタリとルークに据えたままで緊張感感じます。

「分かってる……つもりです」

「つもり……ね」

お母様の目が細まって、笑ってる様にも見えるけどコレ絶対違うヤツ!

「ふぅ……まあ、良いわ。覚悟は出来てるようですしね、この先の事もありますものね」

え?あ……あ、この先の事……私とルークが婚姻して帝国に新婚旅行ついでにご挨拶して、帝国との繋がりを強化するのよね。多分。

「はい。お義母上の期待に添える様努力致します、シルヴァニア家に逆らう程愚かな事なあり得ませんから」

「まあ!オホホホホ!」

お母様は声高らかに笑うと緑茶をグイ!と飲み干し、トンッ!とティーカップを置く。

「宜しい。私も貴方の母として立ちましょう」

「ありがとうございます」

ルークがスッと立ち上がりお母様に頭を深く下げる。
どう……なってるの?そんなに凄いのかしら?お母様の実家って。

「さ、難しい話しは終わりにしましょう。私も早くエリーゼと一緒にエルフの所に行きたいのよ。ね、エリーゼ」

「ハッ!はいっ!」

いきなり振られて大慌てです!
お母様がちょっと困った顔になったけど、すぐにいつもの笑顔になったお母様はやはり見習うべきよね!

「さて、待たせてしまったわね。エリーゼ、行きましょうか」

こうして私とお母様はルークとカワイコちゃん達を置いて、エルフの集落へと向かいました。
結構な距離ありますけど、気にしてません!私もお母様も余裕な距離です!
 こうして、お母様と一緒にエルフの集落の毎度お馴染みのエルフのお家に来ました!
いつも通り奥に通されって……何か……ドレスが滅茶苦茶並んでない?

「あら?私以外もドレスを頼んでるわね、ホホホホホ……」

お母様?笑顔が怖いです……確かに並んでるドレスの数がおかしい気がする。確か……この間もドレスあったのに、新しいドレス並んでるとか……

「お気付きですか!こちらの新作!シルヴァニアの方々と相談して作ったんですよ!」

初めてのテンションに驚くけど、ドレス見てあー……ってなる。
Aラインでもプリンセスラインでも無い、シュバルツバルトのエンパイアラインでも無い。マーメイドとか着物を連想するドレスが何着も置いてあった。
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