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嫁入り支度 58

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こうして紅茶を飲み干して、カワイコちゃん達と一緒に湯浴みをしに向かった。勿論アニスも一緒についてくる。
だって私一人でカワイコちゃん達洗うとか無理ですから!そしてアニスがいてこそのピカ太郎ですよ!
やっぱり、ピカ太郎のお風呂タイムはアニスじゃないとね!
ぞろぞろと湯浴みに向かい、アニスがぱこっとピカ太郎に目隠し変わりにフルフェイスヘルメットを(鋼鉄製)被せる。
既にピカ太郎は抵抗もせず、大人しくヘルメットを被せて貰ってタマとトラジに前足を引かれて浴室に入る。
いつもの楽しいお風呂タイムを満喫し、皆でお風呂を出てホカホカでベッドに入る。
でもベッドに上がるメンバーはアニス以外はタマとトラジとリコだけです。
てな訳でお休みなさい。

あっさでーす!ソロッと起きて見回す。
タマトラはニャンコらしいちょっとだけ体温高くて、柔らかくて気持ち良くて私とアニスの外側に寄り添う様に寝てる。
リコは私とアニスの間に収まって気持ち良く寝てる。
ユキとヒナは大きいのでベッド脇の下の所で丸くなってる。ピカ太郎はユキにベッタリして寝てるし、スラ道はユキのアゴの下でちょっと潰れて寝てる。

「さ、やりますか」

静かにベッドから抜け出して、少しだけ肌寒い部屋の中いつもの格好になり毎朝のルーチンワークの為に部屋を出る。
エントランスホールにはお母様が待っていて、一緒にまだ寒い朝の庭を走り込む。

「毎朝走るようになって、少し調子が良くなって来たなよ」

少しペースを落とした時、そう言われた。調子が良くなる。本当に嬉しい。

「本当ですか?」

「ええ、こうやって朝日を浴びるからかしら?」

朝日を浴びるから?どうなのかしら?

「分かりませんけど、お母様の調子が良くなったなら嬉しいです」

「フフッ……エリーゼは可愛いわね」

そうやって走って庭のある地点で二人立ち止まる。

「しっかりね」

「ありがとうございます、お母様。では」

私は犬達の所へ進む為の道を、お母様は邸の中へと戻るための道を進んで行く。
今日も今日とて犬達は朝からテンション高めの元気いっぱいで、私もテンション上げて鍛錬し犬達へのご褒美を与える。
慣れて来たのか犬達へのご褒美も今では何とも思わない。ただ気のせいか犬達が増えたような気がするが、エリックからは何の報告も来ない所を見ると犬としてはペーペーなのかも知れない。
犬って縦社会の生き物だものね、色々上下関係あるのねきっと。
こうして私は部屋へと戻った。
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