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嫁入り支度 44

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隣のルークは嬉しそうに唐揚げを取り皿に載せ、揚げニンニクもヒョイヒョイと取っていく。
ただ問題点もあります。それは野菜が圧倒的に少ない事です!
箸休め的な存在としてザク切りキャベツかレタスがほしい所です。
チラッと後ろに控えるメイドを呼びます。勿論ハンドサインです。

「いかが致しましたでしょうか」

「大至急厨房に連絡。ザク切りキャベツか手で千切ったレタスのどちらかを持ってきてちょうだい。口の中が油っこくなって美味しさ半減よ」

「畏まりました!」

メイドが早足で消えました。普通のメイドなのでちゃんと足音がします。

「何か足りないと思ったら生野菜か。そうだな、生野菜があると良いな」

隣でニコニコしてるルークはイケメンですが、箸はしっかり唐揚げを掴んでますし衣の欠片がお口の端っこに付いてます。
ルークもわんぱく食いでしたか。

「ふふ……仲が良くて何よりね。所でエリーゼ、疑問なのだけど明日起きた時に匂ったりしないのかしら?」

!!しまったぁ!わ……忘れてたわ……こんなにニンニク食べて寝起きノーダメージな訳無いじゃない……

「に……匂います。確実に……」

「そう……対策はあるかしら?」

ヤバイ!お母様の微笑みが若干黒くなってる……これは良くないっ!
えー……と確か牛乳を飲むとかミント成分入ったグミとか……グミは分からなさすぎてダメだわっ!
助けてナビさん!

〈マスター、落ち着いて下さい。チビナビ達が研究に研究をして口臭用のグミ……ですか?噛んで飲み込む形の物を作り上げ無限収納に入れてあります〉

(本当!助かるわ!って……チビナビちゃん達、あれこれ作りすぎてて凄いんだけど)

〈チビナビ達はマスターが喜んでくれると日夜様々な物、マスターの記憶にある物は作り出すのだ!と意気込んでおります〉

え……記憶にある物は作り出す……?

(それって頑張り過ぎじゃない?)

〈いえ。その気になれば相当数生産出来ますし、時間が掛かる様な物も時間短縮魔法で最短時間で作り上げれますから〉

は?今何か不思議な事聞いたわよ……

(時間短縮魔法?)

〈はい。要は、煮たり焼いたりといった時間が掛かる物は時間を短縮して作ってますので。布なども時間短縮魔法で高速で織り上げておりますし、マスターのいた前世の制作時間と比べれば掛かっている時間は半分以下……もしくはそれ以上少ない時間で作り上げております〉

ナビさんの言葉に愕然とする。
チビナビちゃん達って高性能で有能過ぎませんか!
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