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嫁入り支度 24

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どれでも良かったようです。でも、まぁ、キャスバルお兄様からしたら早速着てくれた!って大喜びなんでしょうね。
これ位の気遣いを帝国の婚約者様にも見せてくれてるなら良い……いや、まだろくろく見てないご令嬢のドレス仕立てるとかとんだストーカー令息だわ。でも無難なお飾りのワンセット位は贈っておいて欲しい。リア充系イケメンならば!

「こちらでどうでしょう?」

息も切らさずに戻ってきたアニスの手には紺色のビロード張りの箱が載ってます。うん、分かり易いですね。
パカッと開けられた箱の中身は真珠のネックレスとピアスのセット……このセットなら三着のどれとも合うデザインです。
ドレスもお飾りもまだまだ使えそうで嬉しいです。

「素敵ね。今までの物に比べるととても上品だし、婚姻しても着ていけそうだものこれは暫く手元に置いておきたいわ」

「分かります!新しいドレスの数々はどれもこれも上品で素敵ですもの!」

新しいドレスの数々……うん、減らした筈がまた元の状態に戻りましたもんね。そろそろギチギチになりそうなので、またちょっと減らさないとダメでしょうね。
……てか、今度は素材別に選別しないとダメかしら?多分きっとお父様もお母様もお兄様達も私のドレスは天蚕糸メインで!って勢いに違いない。後は魔物素材ね……うん。木綿は普段着にすらしなくて良いよ!って感じよね。だって、シャツやズボンも天蚕糸製に少しずつ切り替わってるものね。
今まで着ていた木綿製のシャツとかどうした!

「私が身に着ける物が少しずつだけど変わってるわね」

「はい!奥様が婚姻前だから肌触りの悪い物は徐々に減らすようにと」

アニス……そんなに嬉しそうに言うことかしら?

「使ってた物はどうしたの?」

「使用人棟に行きました!」

え……結構なお古よ……それは雑巾とかになるしか……

「子供達が喜んでました!って報告来ました。良かったですね、エリーゼ様」

……子供用の衣服として重宝したようです。そうですね、成長期の子供には多少着古しててもすぐに大きくなるから構わないんでしょうかね?

「まあ、喜んで貰えたなら良いわ」

「はい!エリーゼ様のようになれそう!って奪い合いだったそうです」

まさかの験担ぎ的な理由で喜ばれてた!いえ、良いのよ……それで頑張れるなら……
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