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新天地を! 238

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……待てよ……キャスバルお兄様の婚約者様、婚姻したらうちで三世帯同居?いや、四世帯同居になるのか?義理の父母に義理の祖父母に義理の妹夫婦……更に、その翌年にはトールお兄様も婚姻するから五世帯同居だ……
良かった……前世みたいな小さなお家じゃなくて……増築に増築を重ねた結果、巨大なお城みたいになった我が家で良かった。
一部屋自体が広いし、部屋数も訳が分からない位あるけど!家族間の住む部屋の距離が基本スープの冷める距離で良かった!
近いのなんて、私とお父様とお母様とルークの部屋位だわ。それだって私がルークと婚姻式の夜には新しい部屋に……部屋……
引っ越し準備ーーっっ!!こっ……婚姻式の前迄に新しい部屋の準備と引っ越しを完了させないとダメじゃん!のんびり構えてて、準備間にあわなかったら……!ダメ!そんなのダメダメェ!

「あら?エリーゼ。急に顔色が悪くなったわよ?どうしたの?」

お母様が心配気に聞いてくれますけど、内心バクバクです!

「あ……私、婚姻式の準備が足りてない事に気が付いてしまって……」

サラッと言っておこう……後でアニスと確認して明日から作業の段取りをどうにか……

「そう。……ディモス侯爵令嬢の事は素地があるようだし、王国貴族の令嬢達よりかは何とかなるでしょう。たかだか小型程度で気を失う様な事も無さそうだし、期待はしてるのよ」

お母様。容赦ないですね。そしてチラリとルークを見ましたね。別の意味でドキドキしてきました。

「エリーゼ、明日ルーク様と一緒に新館を見に行ってらっしゃい。良いわね」

バレてるーー!いや、準備期間としては間に合う筈!ポケ~~っとしてる暇無かった。

「はい!勿論です!ルーク、明日新館に行って新居の準備の段取りよ!朝ご飯食べたらすぐに取り掛かるわよ!」

一応、お客様とか泊まれる用にはなってるけど新館に住む以上カスタマイズしないと!

「お……おう」

ルークの確認もとった!えーと……

「エリーゼ。明日、一段落したら執務室に来るように。エリノユの街について確認事項がある」

お父様からの要請です。確とお父様のお顔を見て頷きます。

「承知致しました。明日中には必ず参ります」

「うむ」

……確認事項……何だろう?でも、私も大人の扱いなのよね。
それにしても仕事量多くない?
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