817 / 1,415
連載
新天地を! 234
しおりを挟む
チラチラと家族全員の顔を見る……皆真面目な顔でした。
え……本気なの?
「ハインリッヒ。まだまだ冬は終わりませんわ。王都から民達が来る間……いえ、エリーゼの婚姻式までは王国にいませんと」
お母様?
「帝国からすればエリーゼは王国民でしょう?それに帝国に行ってる間に何かあったら困るでしょう。ですから帝国から帰って来てから正式に国王陛下に申し出ましょうね」
決定事項の様に言われました。でもお父様もお兄様達も何も言わないという事は異議無し!という事なんですね。
そしてルークも何も言わないという事はルークも異議無し!なんですね。
「忙しいですね……春にはキャスバルお兄様の婚約者様が来るし、私とルークの婚姻式があって……ってキャスバルお兄様の婚約者様は私とルークの婚姻式に出られるのかしら?」
「あら?そうね。そこは失念していたわ。ではあちらに手紙を出して正式に婚姻式に招待致しましょう。義理とは言え姉妹になるのだから」
お母様……忘れてたんですか?それとも天然ですか?でも……
「お母様……姉妹とは……え……とキャスバルお兄様の婚約者様だからお姉様って事になるのかしら?」
「あら?あらあらあら……そうねぇ……でもお年はエリーゼ、貴女の一つ下なのよ。そうねぇ……お会いした時に決めれば良いんじゃないかしら?」
お母様、そんな小首を傾げて可愛らしく言ってもダメです!
「分かりました。お会いした時にお話しします」
性格の良い方である事を祈ろう!もし性格悪かったらどうしよう……腕力でどうこうとか令嬢にはキツいだろうし、話し合いでどうにかなりますように!
「俺は会った事は無いが悪い噂も聞かなかったし、家族とも仲が良くきちんとした令嬢だと……聞いた覚えがある」
不確か!しかもボンヤリ!何なの、そのフンワリした話しは!
「ホホホ……エリーゼ、心配しなくても大丈夫よ。中々愉快な令嬢の様だとだけ言っておくわ」
お母様の前に新しい紅茶とぼた餅が置かれたからなのか、その愉快らしい令嬢の事を思い出したのかご機嫌に笑うお母様の顔が気持ち黒い気がするのは気のせいとしておきます。
それにしても愉快ね……私の評価も愉快じゃないのかしら?でもお母様は何を知ってるのかしら?気になるわ……
え……本気なの?
「ハインリッヒ。まだまだ冬は終わりませんわ。王都から民達が来る間……いえ、エリーゼの婚姻式までは王国にいませんと」
お母様?
「帝国からすればエリーゼは王国民でしょう?それに帝国に行ってる間に何かあったら困るでしょう。ですから帝国から帰って来てから正式に国王陛下に申し出ましょうね」
決定事項の様に言われました。でもお父様もお兄様達も何も言わないという事は異議無し!という事なんですね。
そしてルークも何も言わないという事はルークも異議無し!なんですね。
「忙しいですね……春にはキャスバルお兄様の婚約者様が来るし、私とルークの婚姻式があって……ってキャスバルお兄様の婚約者様は私とルークの婚姻式に出られるのかしら?」
「あら?そうね。そこは失念していたわ。ではあちらに手紙を出して正式に婚姻式に招待致しましょう。義理とは言え姉妹になるのだから」
お母様……忘れてたんですか?それとも天然ですか?でも……
「お母様……姉妹とは……え……とキャスバルお兄様の婚約者様だからお姉様って事になるのかしら?」
「あら?あらあらあら……そうねぇ……でもお年はエリーゼ、貴女の一つ下なのよ。そうねぇ……お会いした時に決めれば良いんじゃないかしら?」
お母様、そんな小首を傾げて可愛らしく言ってもダメです!
「分かりました。お会いした時にお話しします」
性格の良い方である事を祈ろう!もし性格悪かったらどうしよう……腕力でどうこうとか令嬢にはキツいだろうし、話し合いでどうにかなりますように!
「俺は会った事は無いが悪い噂も聞かなかったし、家族とも仲が良くきちんとした令嬢だと……聞いた覚えがある」
不確か!しかもボンヤリ!何なの、そのフンワリした話しは!
「ホホホ……エリーゼ、心配しなくても大丈夫よ。中々愉快な令嬢の様だとだけ言っておくわ」
お母様の前に新しい紅茶とぼた餅が置かれたからなのか、その愉快らしい令嬢の事を思い出したのかご機嫌に笑うお母様の顔が気持ち黒い気がするのは気のせいとしておきます。
それにしても愉快ね……私の評価も愉快じゃないのかしら?でもお母様は何を知ってるのかしら?気になるわ……
128
お気に入りに追加
16,791
あなたにおすすめの小説
いつか彼女を手に入れる日まで
月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?
(完結)嘘をありがとう
七辻ゆゆ
恋愛
「まあ、なんて図々しいのでしょう」
おっとりとしていたはずの妻は、辛辣に言った。
「要するにあなた、貴族でいるために政略結婚はする。けれど女とは別れられない、ということですのね?」
妻は言う。女と別れなくてもいい、仕事と嘘をついて会いに行ってもいい。けれど。
「必ず私のところに帰ってきて、子どもをつくり、よい夫、よい父として振る舞いなさい。神に嘘をついたのだから、覚悟を決めて、その嘘を突き通しなさいませ」
愛しの婚約者に「学園では距離を置こう」と言われたので、婚約破棄を画策してみた
迦陵 れん
恋愛
「学園にいる間は、君と距離をおこうと思う」
待ちに待った定例茶会のその席で、私の大好きな婚約者は唐突にその言葉を口にした。
「え……あの、どうし……て?」
あまりの衝撃に、上手く言葉が紡げない。
彼にそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったから。
ーーーーーーーーーーーーー
侯爵令嬢ユリアの婚約は、仲の良い親同士によって、幼い頃に結ばれたものだった。
吊り目でキツい雰囲気を持つユリアと、女性からの憧れの的である婚約者。
自分たちが不似合いであることなど、とうに分かっていることだった。
だから──学園にいる間と言わず、彼を自分から解放してあげようと思ったのだ。
婚約者への淡い恋心は、心の奥底へとしまいこんで……。
※基本的にゆるふわ設定です。
※プロット苦手派なので、話が右往左往するかもしれません。→故に、タグは徐々に追加していきます
※感想に返信してると執筆が進まないという鈍足仕様のため、返事は期待しないで貰えるとありがたいです。
※仕事が休みの日のみの執筆になるため、毎日は更新できません……(書きだめできた時だけします)ご了承くださいませ。
私が出て行った後、旦那様から後悔の手紙がもたらされました
新野乃花(大舟)
恋愛
ルナとルーク伯爵は婚約関係にあったが、その関係は伯爵の妹であるリリアによって壊される。伯爵はルナの事よりもリリアの事ばかりを優先するためだ。そんな日々が繰り返される中で、ルナは伯爵の元から姿を消す。最初こそ何とも思っていなかった伯爵であったが、その後あるきっかけをもとに、ルナの元に後悔の手紙を送ることとなるのだった…。
完結 婚約破棄は都合が良すぎる戯言
音爽(ネソウ)
恋愛
王太子の心が離れたと気づいたのはいつだったか。
婚姻直前にも拘わらず、すっかり冷えた関係。いまでは王太子は堂々と愛人を侍らせていた。
愛人を側妃として置きたいと切望する、だがそれは継承権に抵触する事だと王に叱責され叶わない。
絶望した彼は「いっそのこと市井に下ってしまおうか」と思い悩む……
溺愛されていると信じておりました──が。もう、どうでもいいです。
ふまさ
恋愛
いつものように屋敷まで迎えにきてくれた、幼馴染みであり、婚約者でもある伯爵令息──ミックに、フィオナが微笑む。
「おはよう、ミック。毎朝迎えに来なくても、学園ですぐに会えるのに」
「駄目だよ。もし学園に向かう途中できみに何かあったら、ぼくは悔やんでも悔やみきれない。傍にいれば、いつでも守ってあげられるからね」
ミックがフィオナを抱き締める。それはそれは、愛おしそうに。その様子に、フィオナの両親が見守るように穏やかに笑う。
──対して。
傍に控える使用人たちに、笑顔はなかった。
石女を理由に離縁されましたが、実家に出戻って幸せになりました
お好み焼き
恋愛
ゼネラル侯爵家に嫁いで三年、私は子が出来ないことを理由に冷遇されていて、とうとう離縁されてしまいました。なのにその後、ゼネラル家に嫁として戻って来いと手紙と書類が届きました。息子は種無しだったと、だから石女として私に叩き付けた離縁状は無効だと。
その他にも色々ありましたが、今となっては心は落ち着いています。私には優しい弟がいて、頼れるお祖父様がいて、可愛い妹もいるのですから。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。