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新天地を! 229

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「エリーゼ。あの島はちょっと事情があるのよ。勿論、エリーゼなら行った所で問題は無いと思うのだけど一人で行かせる訳にはいかないし大人数で行けば大変な事になると分かるでしょう?」

お母様が優しく注意してきました。
……あー……なる程、私一人の為に領主隊を一つ動かす様な事はダメよね。

「分かりました。お母様がそう仰るなら諦めます」

そうよね。私一人のワガママで振り回したらダメよね……今は諦めよう。でもレベル上げてからなら一人でも行ける気がするので、その時は一人でもサクッと行こう。

「ホホホ……諦めますなんて嘘にしか聞こえませんよ。いつか一人でも行くつもりですね」

バレテーラ(笑)でも、さすがお母様です。

「いつか行きます。たとえ一人でも」

宣言しときます。

「駄目だ!駄目だ駄目だ駄目だ!可愛い愛娘が一人でなんて!なら、俺が一緒に行く!」

お父様……?何言っちゃってるの?

「父上っ!父上は行かなくて良いです。俺が一緒に行くんで!」

強い口調でキャスバルお兄様がお父様に宣戦布告(笑)

「ハハハッ!勿論エリーゼは俺と行くよな!」

トールお兄様よ。開拓地に一緒に行くような軽い口調で言うのは止めて下さい。
男三人で火花を散らすとか何なんですか。

「エリーゼ。まさか俺を置いて行ったりはしないよな?」

ルークがキメ顔で甘~く言って来ました。分かってて言ってますね。

「勿論よ。私の婚約者なんですもの、置いて行ったりはしないわよ」

ルークを笑顔で見つめながら言ってから、ゆーっくりとお父様とお兄様達を見回す。
三人共ショボーンかと言うと、お父様だけがショボーンでキャスバルお兄様がガーン!でトールお兄様がえーっ?って顔になってました。
面白いんで止めて下さい。そしてお母様、声を出さずに笑うのは止めて下さい。

「ですが、気になりますね。その島とやらが」

ルークがお母様を見つめながら聞いちゃいましたよ……

「大した事ではないのよ。生息してる魔物がこの辺りのものとは違うと言う事、そして運が悪いと火竜が飛んで来ると言う事よ」

お母様!そんなドキドキする事言わないで下さい!

「火……竜……ですか……?」

ルークが顔を引き攣らせてるじゃないですか!

「孤……」

「それ以上は言ってはならぬ!」

ルークの言葉を遮って止めました!言いたい事は分かります。でもダメです!
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