777 / 1,359
連載
新天地を! 194
しおりを挟む
「良かったのか?」
近づけばそう言ってくるけど良いに決まってるじゃない。ダメだったら来ないわよ。
「普通のハイボールになってるわね」
「また抜かれたら勿体ないだろ」
そう言って困ったように笑う。
「またお酒に逃げてヒドい酔っ払いになったら容赦なく抜くから。勿体ないとか思わないわよ、お酒は楽しい内が一番なんだから」
「そうか……名言だな、楽しい内が一番ってのは」
あれ?名言なのかな?でも、お酒は飲み過ぎてもダメだと思うのよね。
「飲み過ぎても楽しいお酒なら良いけど、ルークのは違うでしょ。寝ちゃうなら寝ない内にやめて部屋に行って飲めば良いと思うわ、キースがいるんだからゆっくり飲めるでしょ?」
ギリギリの所でも付き合ってくれるのが側近とか専属侍女の存在なんだもの。
「そうか……そうだな。こんな所で酔い潰れたらみっともないな。これから気を付けるよ」
「えーと……そうね。気を付けてね、お父様も酔い潰れてお母様に滅茶苦茶怒られたみたいだから……怒ったお母様は怖いわよ」
「え……」
あからさまにルークの顔色が悪くなる。
「どんな感じになるんだ……?」
ちょっとだけ首を傾げて、王宮でちょっとオコだった時のお母様を思い出す。
「そうね……ちょっとオコでお父様にゼロ距離で脇腹全力グーパンチが出てお父様が膝を着いたわ」
「なっ……侯爵は鍛え上げてるのにかっ……」
目を見開いて恐る恐るお母様の方をチラリと見るけど止めた方が良いわよ。
お母様、ビックリする程勘が鋭いから。
って私もソロ~リとお母様を見てヒエッ!てなりました。
ニヤ~リと真っ黒い笑みを浮かべたお母様が怖すぎる!
「ヒッ!……おい……こっちの会話って聞こえて無いよな……?」
「分からないわよ……お母様、私が言葉を発する前に知ってたかの様な事仰ったりするから……」
ホント、マジでね……エスパーだよ!とか言いたい位よ。
「オッカネェ……」
「だからね、あんまり失礼な事考えるだけでもヤバイかもなのよ」
「分かった。気を付けるよ……淑女仮面でワンパンウー……いや、ここで止めるのが正しいのか……」
「そうね。止めてハイボールを飲んで大人しく部屋に戻るのが吉よ」
「そうだな」
ルークはそう言うとコッコッコッ……とハイボールを気持ち良く飲んでいく。
再びお母様を見たら悪戯っ子みたいな笑顔で私達を見てた。
うん、さすがお母様です。
近づけばそう言ってくるけど良いに決まってるじゃない。ダメだったら来ないわよ。
「普通のハイボールになってるわね」
「また抜かれたら勿体ないだろ」
そう言って困ったように笑う。
「またお酒に逃げてヒドい酔っ払いになったら容赦なく抜くから。勿体ないとか思わないわよ、お酒は楽しい内が一番なんだから」
「そうか……名言だな、楽しい内が一番ってのは」
あれ?名言なのかな?でも、お酒は飲み過ぎてもダメだと思うのよね。
「飲み過ぎても楽しいお酒なら良いけど、ルークのは違うでしょ。寝ちゃうなら寝ない内にやめて部屋に行って飲めば良いと思うわ、キースがいるんだからゆっくり飲めるでしょ?」
ギリギリの所でも付き合ってくれるのが側近とか専属侍女の存在なんだもの。
「そうか……そうだな。こんな所で酔い潰れたらみっともないな。これから気を付けるよ」
「えーと……そうね。気を付けてね、お父様も酔い潰れてお母様に滅茶苦茶怒られたみたいだから……怒ったお母様は怖いわよ」
「え……」
あからさまにルークの顔色が悪くなる。
「どんな感じになるんだ……?」
ちょっとだけ首を傾げて、王宮でちょっとオコだった時のお母様を思い出す。
「そうね……ちょっとオコでお父様にゼロ距離で脇腹全力グーパンチが出てお父様が膝を着いたわ」
「なっ……侯爵は鍛え上げてるのにかっ……」
目を見開いて恐る恐るお母様の方をチラリと見るけど止めた方が良いわよ。
お母様、ビックリする程勘が鋭いから。
って私もソロ~リとお母様を見てヒエッ!てなりました。
ニヤ~リと真っ黒い笑みを浮かべたお母様が怖すぎる!
「ヒッ!……おい……こっちの会話って聞こえて無いよな……?」
「分からないわよ……お母様、私が言葉を発する前に知ってたかの様な事仰ったりするから……」
ホント、マジでね……エスパーだよ!とか言いたい位よ。
「オッカネェ……」
「だからね、あんまり失礼な事考えるだけでもヤバイかもなのよ」
「分かった。気を付けるよ……淑女仮面でワンパンウー……いや、ここで止めるのが正しいのか……」
「そうね。止めてハイボールを飲んで大人しく部屋に戻るのが吉よ」
「そうだな」
ルークはそう言うとコッコッコッ……とハイボールを気持ち良く飲んでいく。
再びお母様を見たら悪戯っ子みたいな笑顔で私達を見てた。
うん、さすがお母様です。
105
お気に入りに追加
16,846
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
ここは私の邸です。そろそろ出て行ってくれます?
藍川みいな
恋愛
「マリッサ、すまないが婚約は破棄させてもらう。俺は、運命の人を見つけたんだ!」
9年間婚約していた、デリオル様に婚約を破棄されました。運命の人とは、私の義妹のロクサーヌのようです。
そもそもデリオル様に好意を持っていないので、婚約破棄はかまいませんが、あなたには莫大な慰謝料を請求させていただきますし、借金の全額返済もしていただきます。それに、あなたが選んだロクサーヌは、令嬢ではありません。
幼い頃に両親を亡くした私は、8歳で侯爵になった。この国では、爵位を継いだ者には18歳まで後見人が必要で、ロクサーヌの父で私の叔父ドナルドが後見人として侯爵代理になった。
叔父は私を冷遇し、自分が侯爵のように振る舞って来ましたが、もうすぐ私は18歳。全てを返していただきます!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
婚約者と兄、そして親友だと思っていた令嬢に嫌われていたようですが、運命の人に溺愛されて幸せです
珠宮さくら
恋愛
侯爵家の次女として生まれたエリシュカ・ベンディーク。彼女は見目麗しい家族に囲まれて育ったが、その中で彼女らしさを損なうことなく、実に真っ直ぐに育っていた。
だが、それが気に入らない者も中にはいたようだ。一番身近なところに彼女のことを嫌う者がいたことに彼女だけが、長らく気づいていなかった。
嫌うというのには色々と酷すぎる部分が多々あったが、エリシュカはそれでも彼女らしさを損なうことなく、運命の人と出会うことになり、幸せになっていく。
彼だけでなくて、色んな人たちに溺愛されているのだが、その全てに気づくことは彼女には難しそうだ。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
【完結】私は死んだ。だからわたしは笑うことにした。
彩華(あやはな)
恋愛
最後に見たのは恋人の手をとる婚約者の姿。私はそれを見ながら階段から落ちた。
目を覚ましたわたしは変わった。見舞いにも来ない両親にー。婚約者にもー。わたしは私の為に彼らをやり込める。わたしは・・・私の為に、笑う。
【完結】潔く私を忘れてください旦那様
なか
恋愛
「子を産めないなんて思っていなかった
君を選んだ事が間違いだ」
子を産めない
お医者様に診断され、嘆き泣いていた私に彼がかけた最初の言葉を今でも忘れない
私を「愛している」と言った口で
別れを告げた
私を抱きしめた両手で
突き放した彼を忘れるはずがない……
1年の月日が経ち
ローズベル子爵家の屋敷で過ごしていた私の元へとやって来た来客
私と離縁したベンジャミン公爵が訪れ、開口一番に言ったのは
謝罪の言葉でも、後悔の言葉でもなかった。
「君ともう一度、復縁をしたいと思っている…引き受けてくれるよね?」
そんな事を言われて……私は思う
貴方に返す返事はただ一つだと。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。