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新天地を! 186

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……ん?

「キースとは寝てないの?」

しまったぁぁぁ!ペロッと疑問が出ちゃった!
そして目が合わさったまま外れないぃぃぃぃ!気まずいぃぃぃ!

「寝てるよ。でもノエルも一緒だ」

……どっ……どうしよう……キースとイチャイチャしてないの?ノエルはどうしてるの?どうなってるの?ルチルは?疑問詞ばかりが後から後から沸いてくる!助けてエライ人!

「……そんな顔されてもな……まあ、ノエルとルチルは俺が思うよりも大人の対応してくれてるとだけ……てか、エリーゼだってアニスと寝てないのか?」

「寝てるわよ」

あ……なる程、タマもトラジもその辺は割と大らかだったわ。
チラッと見たアニスはキースと楽しそうにピザを食べてる。

「私達っ不思議な関係よね。婚約者同士なのにセフレみたいな関係を持った相手がいて」

「そうだな。でも立場上不倫や浮気が厳禁な上、確実に子孫を残す為に教育は必要だし……まあ、他にも理由があるから仕方ないとしか……」

「そうね。体が成熟してくる以上性欲とか芽生えるけど、前世みたいに簡単に肉体関係にはなれないものね……」

ルークとは前世との相違が話せるのが有難い。

「確認手段が無いに等しいからな。俺やエリーゼは鑑定で確認出来るかも知れないが普通は無理だ。なら処女かどうかとかって言う原始的な確認方法位しか無いだろうしな。男性側だって変なのとやって子供が出来るのも問題なら性病に罹患しても困る訳だし、リスクマネジメントとして色々あるしな」

……色々あったんだ……童貞じゃないって事か……

「未亡人とか?いや、経産婦?」

あ、嫌そうな顔した。

「経産婦だな。しかも母上からの推薦でやる前に診察を受けましたって書類持って来るのさ……でも、年が近い訳じゃないし……」

しまった。何か思い出したくない……って待って……一体幾つの時の話しなの?今、十八だけど経産婦相手って……え?あれ?

「結構な年上?」

あー……踏んだ。踏み抜いた。ルークの顔がブルーで俯いちゃったわよ。

「……母上の侍女だったよ……勿論、事後報告は母上にされた。皇子なら多分全員通った道だな……」

オーマイガー!それは息子として痛いんじゃないの?テクとかさ、ブツとかさお母さんにバレるってマジで凹むネタじゃん!

「えっと……ご愁傷様と……」

「いや。良いんだ」

グイとハイボールを煽って空にするとお替わりを貰いに歩いて行った。
その背中に煤けてるぜ……とは言えなかった。
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