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新天地を! 128

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何か色々増えてる。私の人生の様々な事がコッソリ決められてる気がする……気のせいだと思いたいけど、ウッカリ言った事の善し悪しが判断され予定として組まれてる。
ただ幸せを願ってるのだけは分かる。
もし私に前世が無ければ、記憶が無ければきっと気付きもしない事。
妊娠初期に体に負担を掛ければ流産してしまう。馬車の旅は自動車とは違って思ったより体に負担が掛かる。
アニスが早々に妊娠出産し、同時期に私が妊娠出産すればアニスが乳母になる。その間、侍女としてフォローする為の人員も私に選ばせるつもりなら合点も行く。
マチュピチュ的な場所にあるらしいお母様の実家にどうやって行くのかは謎だけど……

「お母様、その……シルヴァニアの里って馬車で行くのですか?」

キョトンとして私を見て、クスクスと笑うお母様。えー……何がおかしいのかしら?

「エリーゼ、シルヴァニア領についたら里に上がる道は自分で歩くか馬に乗って行くかよ。チョロギーならちゃんとついて来れるわ。ね、エミリ」

何と!チョロギーに?なら馬車旅にチョロギーが一緒に行くのね。

「はい。シルヴァニア産の馬ですので大人二人位は問題なく乗せれますから、エリーゼ様はアニスと一緒に乗って里まで上がって下さいませ」

エミリがサラリと言ったわよ。

「え?じゃあルークは?」

「まぁ!エリーゼったら、ホホホ……ルークはキースと一緒にクワイに乗って行くのよ」

……ゴクリッ!男二人で相乗り。キースが前でも後ろでも美味しい気が……

「お母様はエミリと一緒に行くのですか?ならシンシアとソニアは……」

一緒についてくるのよね?トリオなんだし。

「安心なさって下さい。私達は自力で里まで行きますから」

え?自力で?……山登りすんの?は?本気なのシンシア。

「近道登るから大丈夫」

近道って!ソニアまで!それに大丈夫って!

「エリーゼ、シルヴァニアの里の者達は駆け足で山を登ったり下ったりするのよ。それは里で生まれ育った者なら当たり前の事なのよ、だからおかしな事でも不思議な事でも無いのよ。私も帝都に行くまでは山を駆け回っていたもの」

驚愕の事実を知った。
お母様の体力は婚姻してからじゃなく、小さい頃から……の鍛錬?
え?どうなってるの?じゃあ、お母様の一見すると華奢な体は本当は細マッチョ的なボディだという事?
お顔からは想像つかないわよ!
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