上 下
683 / 1,359
連載

新天地を! 100

しおりを挟む
「アニス……お兄様達に愛されてても一緒にお風呂とか言語道断です。しかも二人っきりとか本当にありえませんから。良いですね!キャスバルお兄様!絶対に一緒には入りませんから!」

「ハハハ……仕方ないな」

冗談か?冗談なのか?……なら真顔で言うなや。紛らわしい……

「だがレイと入るのは構わないだろう」

「ええ。それは勿論……」

あれ?目が真剣だわ。まさかこっちが本命か!

「キャスバルお兄様、レイが本命ですわね。私とは冗談だったと……」

顎クイから解放されキャスバルお兄様はニコリと微笑んだ。

「一緒に入りたいのは本当だよ。思い出が欲しいのもね……エリーゼはいつまでも俺の可愛いお姫様だからね。でも成人して昔みたいに一緒に過ごす時間も無くて、寂しくてね……少し意地悪だったね。でも俺の中では今でも小さくて可愛いお姫様なんだよ」

「一緒にって……その皆が入れる混浴で家族皆なら……でも、その……キャスバルお兄様ごめんなさい……その、たまには一緒にお茶しましょう?それなら寂しくないかしら?」

「そうだね。たまには一緒にお茶して過ごそう」

「はい」

そうかキャスバルお兄様寂しかった……うん……全然キャスバルお兄様と過ごして無かったわ。
でも寂しいのと一緒のお風呂は別問題!
お風呂と言うか水着みたいなのは作りたいな。濡れても大丈夫なやつ。でも素材がなぁ……まぁ、海中や水中の大型の素材とかならイケるのかしら?今度ちゃんと調べてみよう。
もし素材から作れれば水着作っていけるしね。

「さて、アニス。甘味食べたらお風呂行くわよ」

すっかり冷えた善哉を上品にせかせかと食べる。
裏庭に作るのここよりも大きくして、もっと色々やっちゃおう!こう……もっとルークと楽しめるような感じに……

「エリーゼ様?善哉終わってますよ?」

「ひゃあ!」

無意識に手を動かしてたわ!

「じゃっ……じゃあお風呂に行きましょう!」

気が付けばキャスバルお兄様は既に戻ってレイに甲斐甲斐しくお世話されて……待て!この短時間にあの三段重ねのお好み焼きを平らげたのか!慌てて確認の為に見た側近達はフレイがお好み焼き三段重ねにチャレンジしてる姿だけだった。
フレイ……トールお兄様をほったらかしてお好み焼き三段重ねチャレンジですか、そうですか。
アレクとレイを見習え……
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生ババァは見過ごせない! 元悪徳女帝の二周目ライフ

ナカノムラアヤスケ
ファンタジー
かつて世界を征服しようとした女皇帝がいた。 名をラウラリス・エルダヌス。 長きに渡り恐怖と暴力によって帝国を支配していた彼女は、その果てに勇者との戦いによって息絶える。 それから三百年の月日が流れた。 実はラウラリスは世界の為に悪役を演じていただけであり、その功績を神に認められた彼女は報酬として新たなる(若返った)肉体としがらみをもたない第二の人生を与えられることとなる。 これは悪役を演じきったババァの、第二の人生譚である。

貴方の言葉は信じられない…。

山葵
恋愛
「リリアンの事など好きなわけないだろう。親が決めた婚約者だから仕方なく仲良くしているんだ。あいつは俺に惚れているから、ちょっと優しくすれば俺の言いなりさ」 婚約者であるロバート様の言葉に、私は動く事が出来ずに立ち尽くした。

私はあなたの正妻にはなりません。どうぞ愛する人とお幸せに。

火野村志紀
恋愛
王家の血を引くラクール公爵家。両家の取り決めにより、男爵令嬢のアリシアは、ラクール公爵子息のダミアンと婚約した。 しかし、この国では一夫多妻制が認められている。ある伯爵令嬢に一目惚れしたダミアンは、彼女とも結婚すると言い出した。公爵の忠告に聞く耳を持たず、ダミアンは伯爵令嬢を正妻として迎える。そしてアリシアは、側室という扱いを受けることになった。 数年後、公爵が病で亡くなり、生前書き残していた遺言書が開封された。そこに書かれていたのは、ダミアンにとって信じられない内容だった。

駆け落ちした姉に代わって、悪辣公爵のもとへ嫁ぎましたところ 〜えっ?姉が帰ってきた?こっちは幸せに暮らしているので、お構いなく!〜

あーもんど
恋愛
『私は恋に生きるから、探さないでそっとしておいてほしい』 という置き手紙を残して、駆け落ちした姉のクラリス。 それにより、主人公のレイチェルは姉の婚約者────“悪辣公爵”と呼ばれるヘレスと結婚することに。 そうして、始まった新婚生活はやはり前途多難で……。 まず、夫が会いに来ない。 次に、使用人が仕事をしてくれない。 なので、レイチェル自ら家事などをしないといけず……とても大変。 でも────自由気ままに一人で過ごせる生活は、案外悪くなく……? そんな時、夫が現れて使用人達の職務放棄を知る。 すると、まさかの大激怒!? あっという間に使用人達を懲らしめ、それからはレイチェルとの時間も持つように。 ────もっと残忍で冷酷な方かと思ったけど、結構優しいわね。 と夫を見直すようになった頃、姉が帰ってきて……? 善意の押し付けとでも言うべきか、「あんな男とは、離婚しなさい!」と迫ってきた。 ────いやいや!こっちは幸せに暮らしているので、放っておいてください! ◆小説家になろう様でも、公開中◆

公爵令嬢ルナベルはもう一度人生をやり直す

金峯蓮華
恋愛
卒業パーティーで婚約破棄され、国外追放された公爵令嬢ルナベルは、国外に向かう途中に破落戸達に汚されそうになり、自害した。 今度生まれ変わったら、普通に恋をし、普通に結婚して幸せになりたい。 死の間際にそう臨んだが、気がついたら7歳の自分だった。 しかも、すでに王太子とは婚約済。 どうにかして王太子から逃げたい。王太子から逃げるために奮闘努力するルナベルの前に現れたのは……。 ルナベルはのぞみどおり普通に恋をし、普通に結婚して幸せになることができるのか? 作者の脳内妄想の世界が舞台のお話です。

【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜

白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。 舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。 王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。 「ヒナコのノートを汚したな!」 「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」 小説家になろう様でも投稿しています。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

婚約破棄されなかった者たち

ましゅぺちーの
恋愛
とある学園にて、高位貴族の令息五人を虜にした一人の男爵令嬢がいた。 令息たちは全員が男爵令嬢に本気だったが、結局彼女が選んだのはその中で最も地位の高い第一王子だった。 第一王子は許嫁であった公爵令嬢との婚約を破棄し、男爵令嬢と結婚。 公爵令嬢は嫌がらせの罪を追及され修道院送りとなった。 一方、選ばれなかった四人は当然それぞれの婚約者と結婚することとなった。 その中の一人、侯爵令嬢のシェリルは早々に夫であるアーノルドから「愛することは無い」と宣言されてしまい……。 ヒロインがハッピーエンドを迎えたその後の話。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。