婚約破棄されまして(笑)

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新天地を！ 97

そうしてアニスと戻り黙々と食べる。私もアニスもあのやたらとエロい男性陣が気になってチラチラ見てしまいます。
お母様達もその様です。チョイチョイ視線が打つかるので。

「善哉と花見団子貰って来るわ」

冷えたお好み焼きは不味くはなかったですけど、湯あたりしたお父様達が気になり過ぎて味が良く分からなくなってしまいました。
それでも少しずつ顔色とかも落ち着いてきたようで一安心です。

「私も一緒に行きます」

「ええ」

ジムの所に行き、ホカホカ善哉と花見団子二本貰ってテーブルに戻る。
メイドもいるので後片付けはメイド任せです。

「エリーゼ様、お茶淹れますね！」

「ええ……」

既に使っていたカップは下げられ、新しいカップが用意されてる。
テーブルの片隅にお茶が淹れられるように用意がなされてる。
カチャカチャとカップの立てる音を聞きながらお父様達を見る。
一番最初に復活したのはトールお兄様でした。キョロキョロと物色してます……

「エリーゼ様？」

目の前に置かれた紅茶を手に取りホゥ……と息を吐き一口飲む。

「あら？何だか爽やかね」

ゆずの香りが僅かにする……ゆずの皮を細かく切って乾燥させて茶葉に混ぜたのかしら？

「ジムさんの発案でゆずの皮を使って桃の茶葉みたいにしたんですって」

なる程。桃の香りがつくようにと桃の実の皮を乾燥させて茶葉に混ぜてるものね。原理は同じだけどバリエーションは豊かになるものね。
パクリと花見団子を齧り取る。
もっちもっちした花見団子は僅かに良い匂いがして心が穏やかになる。
向こう（男性陣）は直視しないようにする。

「それにしてもフレイさんはさすがですね！」

「え？」

アニスが良い笑顔で男性陣の座ってるテーブルの隣を見ました。
バッと見てみれば、お父様達のテーブルの隣に座ってフレイがボウルにスプーン突っこんでました！
何でボウル？……って、スプーンにはカレーライスが乗っかってました！
まさかのカレー皿ならぬカレーボウルですか、そうですか。
そりゃあ、大食いですもんね。チマチマお皿で何回もお替わりされたら面倒くさいですよね。
だからって、ボウルって何！ご飯は炊飯ジャーから直で食べます的な事見たら凝視しますわ！
あ、目が合ったわ……滅茶苦茶良い笑顔したわ。
アレクとレイは普……通？じゃなかった！お好み焼き三枚重なってる。
ホットケーキみたいに……