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新天地を! 47

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「ねぇ……トールお兄様。熊肉は食べないのですか?」

「どうして食べようと思ったんだい?」

間髪入れずに聞き返されました。そんなに変かしら?

「えーと……美味しい……から?」

チラチラとあちこちを伺う。

「しらなかったにゃ!」

そう、タマは知らないのね。

「ためしてみたいにゃ!」

試したいんだ……さすがトラジは冒険心あるね、食に対してだけど。

「へぇ……熊肉って美味しいんだ?」

フレイが食いつきました!そこから攻略するか!

「ええ。旨味も滋養もあるって話しよ、ただちょっと下ごしらえが必要だからその辺りはきちんと説明しなければいけないけど」

「滋養?」

キョトーンなフライはちょっと可愛いな!コンチクショウ!

「体に良いって事よ。じゃあ、今日の晩ご飯は熊肉の鍋で。どうしても食べ付けない人のために鳥肉を焼くか何かして貰いましょう」

一応!一応逃げ場が無いとへこたれちゃうでしょ。鍋以外にちょっとしたお摘まみも作って貰おっかなぁ……きんぴら牛蒡とか。

「さてと……そろそろお昼ご飯も終わりなんで、川の辺りをいじってきます」

夏になったら川遊びとか出来た方が楽しいと思うのよね。
そこからはあっという間でした。川向こうもかなりの広さで伐採して見晴らしが良くなり、川も残っていた大きめの石とか砕いたり何だりして川幅広めの浅瀬にしてカーブも少なくしてみました!所々に大きめの石を置いて削って水が少し溜まるようにもしました。びっちり堰き止めるんじゃなく、端っこの下の方に隙間を作ったんでそこから小さな魚が行き来出来るようになってます。それでもちゃんと水は溜まってます。端っこの方がちょっと高いのかな?
良く分からないけど魚が行き来出来れば良いや。
打つけたりして危なそうな大きめのいしは無くなったし、大人も子供も夏の川遊びには最適だと思う出来よ!

「これはまた……」

トールお兄様が川を見ながら考えてます。

「どうかなさいましたか?」

「いや、こんな風に浅くしたら魚釣りとかは無理じゃないか?」

ん?どういう事かしら?……あっ!この世界、川遊びとか海水浴とか無かった!そりゃそうだ……魔物が出る可能性あるから、遊ばないよね……

「えーと……暑い時期に川遊びが出来るようにと……」

「は?」

トールお兄様と見つめ合いました。
どうしよう……
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