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新天地を! 39

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タッタカ拠点に戻ってイクラ丼の伝授を行う。料理担当の隊員達は「大銀魚だ!」とか言ってるけど、気にせずイクラの醤油漬けを作る。とりあえず全ての大銀魚のイクラは使った!残ったやつも調理して貰う。

「お魚祭り……」

川魚の塩焼き(小さい魚)ソテー(中位)この辺は余り変わらない。大きな魚は捌かれスープに入れられた。
スープと言うには具沢山でそれは鍋と言うべきでは?と思ったが無言でスルー。
それを作って指示したのは私ではなく、トラジです。具材のチョイスとかもトラジです。
キャベツ・ニンジン・タマネギ・ジャガイモ……味付けも魚の骨を炙ってダシにしてる……凄いな、トラジ……
じゃんじゃん炊かれるご飯!ヤバい!お腹空いてきた!

「あっちこっちから良い匂いしてきましたね!」

アニスもお腹空いてきたらしく、フンフン匂いを嗅いで目をキラキラさせてます。
昨日の夜は焼き鳥と焼き魚とイクラ丼と栗善哉だったからな~。今日の魚料理は昨日と同じなのは焼き魚位だしね。
隊員達もザワザワとコンロの周りに屯ってます。

「先にヒナやユキ達にご飯……」

そう思って見たら既に隊員達が囲み込んでご飯あげてました。出遅れた……隊員の中には手ずから野菜を差し出してる者もいる。貢いでる!貢いでるようにしか見えないわよ!

「あれを見るとタマやトラジに焼き魚とかイクラをあーんするヤツとか出そうだな……」

「トールお兄様っ!なっ……何て事仰るの!そんなの私がやりたいに決まってるでしょう!」

イクラ丼をあーんとか……パックリお口を開けたタマトラにあげるとかっ……妄想だけで胸熱ですわ!

「はーい!はいはーい!エリーゼ様、私もそれやりたいでーす!」

アニスが食いつきました。やっぱり始終一緒にいますもんね!可愛い瞬間は抑えたいですよね!

「一緒にやりましょう!タマトラに一緒にあーんして可愛いあの子達を一緒に見ましょう!」

決定です。隊員達に先を越されるとかあり得ません。
イソイソとコンロの側近くに行き、焼き魚を焼くトラジとスープ(鍋)を見ているタマをニコニコと見やる。

「にやっ!どうしたにゃ?ご主人」

「うにゃ?」

トラジはチラチラと私を見て聞いてきました。そう!ここはニッコリ笑顔です!

「タマもトラジも一段落ついたら一緒にご飯食べましょうね。タマとトラジの分のイクラ丼持って待ってるから」

ククク……イクラ丼を気に入ってるのは知ってるのよ……

「うれしいにゃ!」

「やったにゃ!」

二匹共嬉しそうに尻尾がアンテナみたいにピーンと伸びて先っちょだけがピコピコ動いてます。
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