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新天地を! 27

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「エリーゼ様、本日も美味しい食事本当にありがとうございます。所で一つお願いが……」

声を掛けられチラリと見れば犬ことエリックが立ってました。何でしょうか?

「どうしました?それにお願い?」

ご褒美あげる気無いんですけど。

「はっ!ピカ太郎殿に是非とも近寄りたく……」

変態はどこまで行っても変態です。でも今のピカ太郎に近寄れるのは変態達だけでしょう。うっかり死んだりしなければ良いのです……でも……いえ、困った時のナビさんです!

(ナビさんナビさん、今のピカ太郎に近付いても大丈夫かな?)

〈勿論大丈夫です、彼等ならば。彼等は八丈島に移住登録済みなので死ぬ事はありません。八丈島で自動回復すればこちらに呼び戻せば良いだけですから〉

(なる程!でも自動回復ってどれ位時間掛かるのかしら?今まで気にした事なかったから分からないの)

〈八丈島に顕現した瞬間にオートリバースで元通りになります〉

……スゲェ……八丈島にのスペックがえげつない気がする……

(そう。なら安心ね!)

〈いえ、お役に立てたようで何よりです〉

(ありがとう、じゃあまたね)

〈はい〉

ニッコリ笑ってエリックを見る。

「良いわよ。好きなだけ戯れて。何なら……」

チラリとピカ太郎の小っちゃいお手々を見て、半分は食べてしまった唐辛子の枝を確認する。
収納からもう、一本差し出す。

「これを手渡しても良いのよ?」

破顔するエリック(笑)そんなに嬉しいか。
恭しく私の手から唐辛子の枝を受け取りこちらの様子を窺っていたふんどし隊の所へ駆け戻った。
……万歳三唱が聞こえた。
そしてふんどし隊が嬉しそうにピカスラコンビの元へ!

「おい!大丈夫なのかっ!」

トールお兄様の心配は良く分かります。ですが心配ご無用なのです。

「トールお兄様、彼等は慣れてますし死ぬ事はありません。私が生きてる限り」

多分ね。八丈島が私が死んでも動いてるなら分かりませんけど。
不思議そうなお顔のトールお兄様に説明をしないとね……

「彼等は死にそうになったら、私の持つ特別な場所へと行きます。そしてそこから呼べばこちらへ元気いっぱいで戻って来ます。だから私が生きてる限り大丈夫なのです」

「そっ……そうならば……本当にそうなら兵力として……」

「ダメですわ。彼等は何故から私にテイムされてる状態なんですって。特別な場所は私がテイムした者達が行ける場所なのです」

本当は私のパーティーメンバーもだけどね。ごめんねトールお兄様、私トールお兄様をパーティーメンバーにして島に連れて行こうってきにならないの。
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