上 下
575 / 1,415
連載

新しい日々 82

しおりを挟む
フフッ……色々サプライズじゃないけど、ちょっと仕様を変えたのよね……大分あちこち変えたし、楽しかったなぁ……個人の趣味嗜好とかで内装材カスタマイズとか楽しい♡ノエルとルチル用のなんちゃってチグラ風(天井無し)ベッドも収納にあって、あれをズレたり落ちたりしないように細工したり。あの子達がちゃんと眠れるように遮音のカーテンを作ったりとか。まあ、あの馬車のカーテンは全部遮音の魔法掛けてあるけどね♪
でも、あの馬車のあちこちを全部開けたりとかはしないかな?色々しまったりとか、おやつも沢山仕込んだし唐辛子も仕込んだけどうーん……馬車内の棚にだって、ルークの好きそうなおやつも入れておいたけど……ついでにお酒も。
でもルークが気がつかなくてもキースが気がついてくれるかも!疲れた体に美味しいお摘まみとお酒!きっと気持ち良く酔っぱらえる筈!
それにノエルとルチルのおやつも外から開け閉めする棚の中にどっちゃり入れて置いたし!私って出来る嫁になれるわよね!

「フフッ……」

「どうしたの?思い出し笑い?」

「えっ、ええお母様。実はルークの馬車に色々ルークが喜びそうな内装にしたんです。それだけじゃなくて、疲れた時に軽く摘まめれる物とかもこっそり積んで置いたんです」

あ、ちょっと不機嫌になったかしら?目がちょっとだけ一瞬眇められた気がしたわ。

「それはルークに教えてあるの?」

「ありません。でも分かりやすい所にしまっておきました!」

即答します!

「忙しいなら気がつかずに手を出さないかも知れなくてよ、騎乗して行ったのでしょう?」

しまった!そうだ、馬車は所謂寝る所扱い!クワイに乗りっぱなしだと、馬車の活躍って夜だけじゃん!ナンテコッター!私のバカバカバカ!ションボリです。

「そうでした……クワイに乗ってるもの、気がつかずにに旅しそう……」

「でも、そんな旅も良いのかも知れなくてよ。だって私達の知らない楽しみもあるかも知れないじゃない?」

お母様がクスクス笑ってる……ソウデスネ……

「殿方はすぐ冒険にばかり行って、私達は置いてけぼり。でもね、瞳を煌めかせて馬に跨いでく姿に胸が熱くなってしまうのよ……」

お父様はもう隊を率いて討伐には早々行けない。でもお母様の心の中にはお父様の勇姿が今でもあって、思い出すだけで胸が熱くなるのね。
私もお母様の年になったらそんな風に語れるかしら?
しおりを挟む
感想 5,615

あなたにおすすめの小説

【完結】失いかけた君にもう一度

暮田呉子
恋愛
偶然、振り払った手が婚約者の頬に当たってしまった。 叩くつもりはなかった。 しかし、謝ろうとした矢先、彼女は全てを捨てていなくなってしまった──。

いつか彼女を手に入れる日まで

月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?

(完結)嘘をありがとう

七辻ゆゆ
恋愛
「まあ、なんて図々しいのでしょう」 おっとりとしていたはずの妻は、辛辣に言った。 「要するにあなた、貴族でいるために政略結婚はする。けれど女とは別れられない、ということですのね?」 妻は言う。女と別れなくてもいい、仕事と嘘をついて会いに行ってもいい。けれど。 「必ず私のところに帰ってきて、子どもをつくり、よい夫、よい父として振る舞いなさい。神に嘘をついたのだから、覚悟を決めて、その嘘を突き通しなさいませ」

愛しの婚約者に「学園では距離を置こう」と言われたので、婚約破棄を画策してみた

迦陵 れん
恋愛
「学園にいる間は、君と距離をおこうと思う」  待ちに待った定例茶会のその席で、私の大好きな婚約者は唐突にその言葉を口にした。 「え……あの、どうし……て?」  あまりの衝撃に、上手く言葉が紡げない。  彼にそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったから。 ーーーーーーーーーーーーー  侯爵令嬢ユリアの婚約は、仲の良い親同士によって、幼い頃に結ばれたものだった。  吊り目でキツい雰囲気を持つユリアと、女性からの憧れの的である婚約者。  自分たちが不似合いであることなど、とうに分かっていることだった。  だから──学園にいる間と言わず、彼を自分から解放してあげようと思ったのだ。  婚約者への淡い恋心は、心の奥底へとしまいこんで……。 ※基本的にゆるふわ設定です。 ※プロット苦手派なので、話が右往左往するかもしれません。→故に、タグは徐々に追加していきます ※感想に返信してると執筆が進まないという鈍足仕様のため、返事は期待しないで貰えるとありがたいです。 ※仕事が休みの日のみの執筆になるため、毎日は更新できません……(書きだめできた時だけします)ご了承くださいませ。

私が出て行った後、旦那様から後悔の手紙がもたらされました

新野乃花(大舟)
恋愛
ルナとルーク伯爵は婚約関係にあったが、その関係は伯爵の妹であるリリアによって壊される。伯爵はルナの事よりもリリアの事ばかりを優先するためだ。そんな日々が繰り返される中で、ルナは伯爵の元から姿を消す。最初こそ何とも思っていなかった伯爵であったが、その後あるきっかけをもとに、ルナの元に後悔の手紙を送ることとなるのだった…。

愛せないと言われたから、私も愛することをやめました

天宮有
恋愛
「他の人を好きになったから、君のことは愛せない」  そんなことを言われて、私サフィラは婚約者のヴァン王子に愛人を紹介される。  その後はヴァンは、私が様々な悪事を働いているとパーティ会場で言い出す。  捏造した罪によって、ヴァンは私との婚約を破棄しようと目論んでいた。

完結 婚約破棄は都合が良すぎる戯言

音爽(ネソウ)
恋愛
王太子の心が離れたと気づいたのはいつだったか。 婚姻直前にも拘わらず、すっかり冷えた関係。いまでは王太子は堂々と愛人を侍らせていた。 愛人を側妃として置きたいと切望する、だがそれは継承権に抵触する事だと王に叱責され叶わない。 絶望した彼は「いっそのこと市井に下ってしまおうか」と思い悩む……

溺愛されていると信じておりました──が。もう、どうでもいいです。

ふまさ
恋愛
 いつものように屋敷まで迎えにきてくれた、幼馴染みであり、婚約者でもある伯爵令息──ミックに、フィオナが微笑む。 「おはよう、ミック。毎朝迎えに来なくても、学園ですぐに会えるのに」 「駄目だよ。もし学園に向かう途中できみに何かあったら、ぼくは悔やんでも悔やみきれない。傍にいれば、いつでも守ってあげられるからね」  ミックがフィオナを抱き締める。それはそれは、愛おしそうに。その様子に、フィオナの両親が見守るように穏やかに笑う。  ──対して。  傍に控える使用人たちに、笑顔はなかった。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。