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新しい日々 66

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「じゃあ、しまっちゃいますね」

そう言って極彩色の猿の死体を収納します。

「あ、後討伐済みのも収納です」

そこら中に転がってる魔物の死体もきれいさっぱり収納しました。
さて、少し休憩したいので威圧をしますか……

「セイッ!」

気合い一発殺気も混ぜて広範囲を威圧する。バサバサバサとあちこちから鳥とか羽ばたいたけどキニシナイ!

「さすがご主人にゃ!すばらしいにゃ!」

ポムポムポムとタマとトラジが可愛いらしい音を立てて拍手してくれます。やだ、何可愛い!

「エリーゼ、ちょっと説明してくれるかな?」

そうですよね!必要ですよね!

「勿論です。トールお兄様」

ハァ……と軽い溜息を吐きながらスラ道見てます。フレイはトールお兄様の隣にいますが顔色少し悪いです。

「これはスライムに見えるが何なんだ?」

「スライムに見えますが、私のテイム?した水の精霊です。なので正確にはスライムではありません」

正直に話しますよ。本当の事ですから。

「そうか、スライムは喋らないしあんな変な事はしないからな。あの突き刺したのは何だ?あれは攻撃なのか?」

「いいえ、スラ道の特殊攻撃です」

間違ってない筈、だって吸血行動によって相手の行動制限かけてる訳だし。場合によっては絶命する訳だし。

「魔物の血液を吸い取る事で行動不能へと追い込んでると言うか……」

トールお兄様、何か考え込んでますね。

「血を失うと死ぬが、あんな感じなのか?」

「その通りです」

フレイの顔が真っ青です。そりゃそうです、敵にしたらプスッと刺されて自分の血を吸われて死んじゃう……とか考えちゃいますもんね。

「スラ道は私のテイムした水の精霊です、簡単な事で私達が仲違いする様な事は無いですから安心して下さい」

フゥ……と大きく息を吐いたトールお兄様がまだ大きいままのスラ道を見る。

「一見すると恐ろしい魔物にも見えないし、強そうにも見えない。だがその特殊攻撃は恐ろしい。エリーゼ、これは大型討伐戦において強力な攻撃だ。まだまだ開拓作業はするんだろ?どれだけ大型が来ても安心だが、だからと言って防衛をしない訳にはいかない。今日はこの辺で切り上げて数日かけて辺り一帯の開拓を進めよう」

「はいっ!まだまだ序の口なんで、頑張って開拓したいと思います!」

ん、フレイの顔色が戻って来た!

「明日からの開拓は俺の隊も同道させる。開拓済みの土地は魔物除けを打ち込むからな」

さすがトールお兄様!分かってらっしゃる!

「ありがとうございます、トールお兄様!魔物除けを打ち込んで下されば安心して開拓作業に精を出せますわ!」

やっとトールお兄様とフレイが笑顔になりました。

「じゃあ、邸に帰るぞ。今日は結構色々討伐出来たし、良い運動になった」

「「「はいっ!」」」

私とアニスとフレイの声が重なった。
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