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新しい日々 15

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喋ってると早いわね。もう、着いちゃう。
石と木で出来た可愛らしいお家が並ぶドワーフの集落は物語に出て来そうな見た目。
窓や扉の脇に置かれたプランターも木製で可愛い。

「これがドワーフの?」

「そうよ、ドワーフの集落。池を挟んだ向こう側にエルフの集落があるわ、あっちも行けそうなら行った方が良いわね」

歩いて近づくと向こうから小さな子供達が走って来る。

「当代の姫様ーーっ!どーしたのーー!」

ボスンと音を立てて私にしがみ付いて来る小さい体はガッシリしていて、普通の子供とは違う。
何せ体力があるのだ。
でも、私も負けないわよ!ちゃんと受け止めるんだから!

「武器と防具を見に来たのよ。案内してくれる?」

「良いよー!」

グイグイといつの間にか繋がれた手を引っ張って連れて行かれる。
童話に出て来るような二階建ての可愛いお家。

「お父さーーん!姫様が武器と防具見せてって!」

「おう!見て貰え!」

「良かったね姫様」

扉が開かれて中に入る。
片方の壁に掛けられた剣や斧、立て掛けられた槍や弓。
片方には様々な盾が掛けられている。

「姫様が使うの?」

「違うわよ、あの紫色の髪のお兄ちゃんよ」

「そうなんだ!お兄ちゃんは何が得意なの?」

いかにも小さい女の子相手に戸惑ってる所もちょっと可愛いのかも……ってアニスが怖いわ!何かハアハアしてそうで怖い!

「けっ……剣と弓だけど……」

「分かった!お兄ちゃん、好きなの持っておいでよ!」

「えっ?」

戸惑うのも分かる。だってここにある物って高級品だもの。

「エリーゼ、良いのか?」

「良いのよ。とりあえず一度選んでから合ってれば問題無いし、調整して使えそうなら調整するしダメなら諦めるだけよ。それにしても良いのがあるわね」

「そうですね!あの細剣、素敵な仕上がりですね!」

ウキウキショッピングです!
ルークとキースから離れて気になる武器を見ていく、当然欲しい武器はカウンターに置いておく。
問題無ければ貰ってくつもりです。

「エリーゼ様、この短剣可愛くないですか?」

投擲用の短剣見て可愛いと言えるアニスのセンスが謎です。
確かに柄の所に可愛らしい彫り物がしてるけど。

「あの……どの剣でも良いんですか?」

「良いわよ。まずは選ぶ所からだから、遠慮しても仕方ないわよ。貴方はルークの命綱でもあるのだから」

つまんない遠慮してやぶい武器なんて使われて危険な目に合われても困るのよ。
ルークは私の大切な男なのよ、そのルークを守る一番近しい存在が側近であるキース貴方なのよ。
預ける以上可能な限り出来る事はしたいのよ。
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