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新しい年 30

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一息いれた後、サッと片付けようとしたらジェニファーごやって来て「片付け位はさせて下さい」って言うんで茶器だけお願いしました。
お皿は案の定クリーンで綺麗にしてから収納しました。

「さてと……ノエルとルチル、出ておいで~」

パシュッ!って音と共にモッコモコのケープみたいなの着てました。二匹揃って。

「うにゃっ!?にゃっにゃっ?」

「ピカ?」

なんで常春の島でそんなの着てるん?暑いでしょ?

「ノエル、ルチル。ルークの所に行こうか?」

私の声でハッ!として私を見つめます。

「ご主人のとこいくにゃ!」

「さみしかったピカ!はやくつれてくピカ!」

……うん、ルチルは可愛いけどそこはかとなく毒を感じる。
ピカ太郎とは違うんだよね。

「じゃあ行きましょうか」

それにしてもモコモコケープ……見たらルーク何て言うかな?
可愛いしね~♡

「タマちゃん達は出さないんですか?」

「出さない。もう少し後かな……」

残念そうね、アニスよ。
今出すと大変な事になるから出さないんですよ。

「じゃ、行くわよ」

仕切り直しです!
ノエルの右前足と手を繋いでトコトコと歩いてく。
ノエルの右に私、左にルチルがいます。
……お父様の所まで遠いな……
ま、いっか。お散歩みたいなものよ。
ルチルのペースで歩いてます!ゆっくりです。
お父様の部屋の前まで来ました。

「あついにゃ……」

「ぬぎたいピカ……」

スルーしてノック!部屋に入れて貰います。
アニスは私達の後ろにいます。

「ご主人にゃっ!」

「ピカッ!」

パッと手から温もりが消えたかと思ったらルークの元へと駆けていくノエルとルチルの後ろ姿。
モコモコのケープが翻って、どれだけ会いたかったのか分かってしまう。

「待て!仕事中だからソファで座って……可愛いな……じゃなくて、座って待ってなさい!」

慌てるルークはいつもと違う口調でした。
ビクッと止まってションボリしながらソファへと歩いて行く姿は分かり易い程のガッカリ感です。

「お父様もルークも一息入れましょう?ノエルとルチルもきっとそうすれば喜ぶと思うわ」

とにかくフォローよ!

「うむ、そうだな。せっかくなのだ……頃合いも丁度良い、エリーゼも来てくれて事だしな」

良いぞお父様!そのままの勢いが大切だ!

「仕方ないな……」

そう言ったルークから何か色気が……何でだ?
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