婚約破棄されまして(笑)

連載

新しい年 14

無言でさっさか部屋に向かいます。
とにかく部屋で話さないと！
戻った部屋は何処も彼処もピカピカです。
うちのメイド、出来るメイドですから！

「先にお茶の用意をして頂戴、その後話し合いましょう」

「はい」

無駄な動き一つ無く紅茶が淹れられる。
お皿を出して……クッキーじゃないのが良いわ。
ラングドシャにしましょう。
適当に出しておく。

「お待たせ致しました」

紅茶が置かるたのを確認してソファに座る。

「エリーゼ様、大変な事が判明致しました」

「どうしたの？」

「側近候補者達、液体石鹸の事知りませんでした」

……なっ……なにぃ！

「ま……さか……」

「はい、今執事の方が教えに回ってる筈です。でもよくよく考えれば、まだ液体石鹸の事は知らない者の方が多いんです」

「あー……そう言えばそうね……」

あれも島で鬼のように収穫・製造・瓶詰めってやってるのよね。
……良いのかしら？こんなにチビナビちゃん達酷使してて……
でも特に何か言って作らせた物ってあんまり無いと思うのだけど？
……うん。言ってない。でも前世での生活に目にした物や手にした物を作ってるみたいなのよね……
何処を目指してるのかしら？

「じゃあ、明日からは大丈夫なのね？」

石鹸で洗う洗わないって大きいと思うしね。

「エリーゼ様、多分すぐに湯浴みすると思いますよ。だって私だって初めて洗った時は驚きましたもの」

「そう……」

私はただ嬉しいだけだったわ。
やっぱり石鹸って大事よね！位にしか思ってなかったもの。
お米作ったら米ぬか石鹸は無理でもぬか袋はイケる筈！
……待てよ……収納リストにあるかも……
気になる事はすぐチェック！
あ……米ぬか石鹸がある……ん？カテゴリー別に出来る……のか？
ならばカテゴリー別で分けよう！
あれ？……石鹸って生活用品だよね？でも美容品のカテゴリー？
あれれ？ヘチマ水とかリップクリーム……他にも！思ったより何かあった！
あ……生活用品は別にあった。
液体石鹸はこっちなんだ……そういや米ぬか石鹸って美顔効果があるんだっけ？
随分色々あるなぁ……無制限とはいえ、訳が分からない位あるや……

「エリーゼ様？」

「いや、ごめん。何でも無い」

もうちょっとで黄昏れるトコだった……

「じゃあ側近候補者達は今頃湯浴みして洗ってるのかしら？」

「おそらく」

赤剥けしなきゃ良いけど。