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大晦日 33
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「おさけのむコン!」
は?待て、リコよ!何故にお父様にお酒を勧める!
「ん?そうか、じゃあ飲むかな」
クイクイと飲み出すお父様。そして、その合間にペロペロ舐めるリコ……
「おさけ、おいしいコン!」
「おっ!リコはお酒が好きか?」
待て待て!お父様!そのノリはいけない!
って手のひらにお酒ちょろっと垂らしたよ……もう、これは……
「リコ、ほら」
ペロペロペロペロ……一心不乱に舐めたよ……
「おいしいコン!ちからがみなぎるコン!」
ん?何故に?特に何か効果が付与されてる訳でもないのに、おかしくない?
「お狐様かよ……」
ルークの呟きが私の心に突き刺さる!そうだ、お稲荷様に油揚げとお神酒はつきものだ!忘れてた!
「お神酒か……お神酒扱いなのか……」
思わず呟いた。
「ハハハ……リコはお酒好きか!もっと飲むか?ん?」
お父様の言葉を聞いて尻尾が……六本のフサフサ尻尾がブンブンに振られる。そんなに嬉しいのか……
「のむコン!おいしいコン!もっとほしいコン!」
「そうか、そうか。エリーゼ、リコのお皿を出してくれるか?」
お父様よ、本気か?本気だな。
「ご主人さま!のみたいコン!おさけスッゴくおいしいコン!」
だろうね……気が付かなかったよ……明日のお詣りはソッとお皿に日本酒入れて、置いておこう。
無言でお皿を出して少し体を起こして、ピカ太郎に渡す。
「リコに渡して」
「わかったピカ!」
ユキとルチルの前だと良い子なピカ太郎。
「ピカ!はやくもってくるコン!」
「わかってるピカ!まつピカ!」
……ピカ太郎に対して容赦ないな。
「おっ、ありがとなピカ太郎」
お皿を受け取ったお父様がワシャワシャとピカ太郎の頭を撫でる。
リコの体を腕でキープして、お皿を手にして空いた手で撫でる。器用だな、我が家の男衆は。
「ピッカァ~」
は?!今、ピカ太郎……何か……何か甘えた声出した?!
キュウゥゥ~ン
(あの子は撫でられるの好きなんです)
ユキの声にハッとする。
知らなかった……今日は色々な発見あるわ。
ホゥ……と大きく息を吐いて、再びキャスバルお兄様の胸に寄り掛かる。
「どうした?」
頭上から降ってくるキャスバルお兄様の声。
「知らなかった事があって……見えてなかったのかなって思って……」
ちょっとだけ本音を打ち明ける。もっと良く見てたら気が付いたのかな?
「そんな事気にするな、俺も今日初めて知った事がある」
「キャス兄様でも?」
キュッとキャスバルお兄様の服を掴む。
「そうだよ」
チュッとリップ音と共につむじに温かくて柔らかいものが当たった。
キャスバルお兄様がつむじにキスした……久しぶりの行為に少しだけ頬の熱が上がる。
は?待て、リコよ!何故にお父様にお酒を勧める!
「ん?そうか、じゃあ飲むかな」
クイクイと飲み出すお父様。そして、その合間にペロペロ舐めるリコ……
「おさけ、おいしいコン!」
「おっ!リコはお酒が好きか?」
待て待て!お父様!そのノリはいけない!
って手のひらにお酒ちょろっと垂らしたよ……もう、これは……
「リコ、ほら」
ペロペロペロペロ……一心不乱に舐めたよ……
「おいしいコン!ちからがみなぎるコン!」
ん?何故に?特に何か効果が付与されてる訳でもないのに、おかしくない?
「お狐様かよ……」
ルークの呟きが私の心に突き刺さる!そうだ、お稲荷様に油揚げとお神酒はつきものだ!忘れてた!
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思わず呟いた。
「ハハハ……リコはお酒好きか!もっと飲むか?ん?」
お父様の言葉を聞いて尻尾が……六本のフサフサ尻尾がブンブンに振られる。そんなに嬉しいのか……
「のむコン!おいしいコン!もっとほしいコン!」
「そうか、そうか。エリーゼ、リコのお皿を出してくれるか?」
お父様よ、本気か?本気だな。
「ご主人さま!のみたいコン!おさけスッゴくおいしいコン!」
だろうね……気が付かなかったよ……明日のお詣りはソッとお皿に日本酒入れて、置いておこう。
無言でお皿を出して少し体を起こして、ピカ太郎に渡す。
「リコに渡して」
「わかったピカ!」
ユキとルチルの前だと良い子なピカ太郎。
「ピカ!はやくもってくるコン!」
「わかってるピカ!まつピカ!」
……ピカ太郎に対して容赦ないな。
「おっ、ありがとなピカ太郎」
お皿を受け取ったお父様がワシャワシャとピカ太郎の頭を撫でる。
リコの体を腕でキープして、お皿を手にして空いた手で撫でる。器用だな、我が家の男衆は。
「ピッカァ~」
は?!今、ピカ太郎……何か……何か甘えた声出した?!
キュウゥゥ~ン
(あの子は撫でられるの好きなんです)
ユキの声にハッとする。
知らなかった……今日は色々な発見あるわ。
ホゥ……と大きく息を吐いて、再びキャスバルお兄様の胸に寄り掛かる。
「どうした?」
頭上から降ってくるキャスバルお兄様の声。
「知らなかった事があって……見えてなかったのかなって思って……」
ちょっとだけ本音を打ち明ける。もっと良く見てたら気が付いたのかな?
「そんな事気にするな、俺も今日初めて知った事がある」
「キャス兄様でも?」
キュッとキャスバルお兄様の服を掴む。
「そうだよ」
チュッとリップ音と共につむじに温かくて柔らかいものが当たった。
キャスバルお兄様がつむじにキスした……久しぶりの行為に少しだけ頬の熱が上がる。
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