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年越し準備! 40

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どこまでも透き通る池にフヨフヨと泳ぐ金魚……?
いや、金魚にしてはシュッとしてるしヒレとかメッチャ豪華だし色も真っ赤。
前世のホームセンターの熱帯魚コーナーにいたのに似てる。瓶に入れられて売られてた熱帯魚。

「こんなに冷たいのに熱帯魚な訳ないか。」

じゃあ何かって言えば精霊です。水の精霊だと思います。池の中泳いでるんですからね!

「ちょっと!貴女、見かけない顔ね!」

話し掛けられました。喋れるんだ。いや、喋れるか。ピカ太郎もニャンコ達もリコも喋るもんね。

「ちょっと!聞いてるの!」

「あ、はい。今の領主の娘でエリーゼと言います。」

思わず返答してしまう。何て言うかツンデレの匂いがする。

「そう。エリーゼはどうしてココに来たの?」

ツンデレじゃなかった。フレンドリーだった。

「お社を整えに来たんだけど、まずは手を清めないと……と思って。」

パチャンッ!とジャンプすると、水面から顔をピョコッと出した。

「長いことココにいるけど、そんな事言ったのものスゴ~く久しぶりよ!」

……もの凄くか……深く追求するのは止めよう。

「なので今、手を清めてました。ありがとうございました。」

頭を下げて逃げようとしたら、空中をフヨフヨと泳いで来ました。遠慮無しですか!

「ちょっと!一人で行こうとしないでよ!アタシもついてくわよ!」

「はぁ……」

トコトコとお社に向かって歩く私の顔の横をフヨフヨと泳ぐ赤い水の精霊(多分)

人一人が通るのに丁度良い小さな鳥居をくぐり抜け、朱塗りのお社に近付く。
どうしようか……キレイにするの手間だし魔法使っても良いよね。

「クリーン」

ピカッとキレイなお社になりました。
それにしてもいつ建てたんだろ。でも、こんなにキレイならそんなに時間はたってないのかな?

「ほう!魔法で綺麗にしたのか!エリーゼは器用だな!」

「ありがとう。新年を迎えるにあたって、ちょっと色々やりたいと思って。」

「ああ!トシガミ様をお迎えするのね!」

歳神様……何でそんな事知ってる……てか、誰から見聞きしたのか気になるわ!

「あら?違ったかしら?」

「いえ。当たってます。ただ、歳神様って良く分かりましたね。」

クルンと器用に空中で一回転して目の前に来る。

「新年にお迎えするのはトシガミ様って決まってるって教わったのよ!」

「そっか……」

鳥居もクリーンの魔法でキレイにしてく。
前世の知識のある人がいて、お社を建てたりこの精霊に教えたんだ……
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