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サテュロスゲットの旅 70

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目の前に迫る少し大きい個体に抜刀で一気に首を落とす。鳴き声一つ上げさせる事無く斬り伏せたが拾う間もなく次々と襲って来る。
太刀にしてから初めてヒナと組んだけど、ヒナは音とか気配で私の太刀捌きを余裕で躱しながら動き回る。
少し離れた場所でタマもトラジもピカ太郎もリコも戦ってる。特にリコは相手の口の中に火の玉をぶち込んでる。度胸が無いと出来ない芸当だ。

アオーン……

大分近くなってるな。そろそろ目視出来る筈だが……

「来たぞ!デカイぞ!金冠サイズだ!」

「熟知してるわね!タマ!トラジ!あいつ、真っ直ぐ私の所な来るから罠かけて!」

「わかったにゃ!」

「すこしズラしてしかけるにゃ!」

飛び出して行くタマとトラジ。私に群がっていた小型共は殲滅した。

「ヒナ、倒したヤツ左側に蹴り上げてくれる。」 

ピュイッ!(はいっ!)

蹴り上げられた毒無しを次々と手にあて収納にしまう。
全てを回収し終わって長へと向かう。

アオッ!アオーン!

落とし罠にかかりジタバタとする大きな犬鳴き。その度にマップの向こうから走って来るのか小さなマーカーが幾つも見える。

「エリーゼ!大丈夫か!」

ルークというかユキが慌てて走り寄って来る。

「大丈夫よ。大分あちこちに散らばって襲って来てるわね。」

「そうだな。」

私達は走らせながら犬鳴きの長に近寄る。滅多斬りにして皮の損傷を酷くするのは不本意なのでどうしようかな?

「基本、攻撃は首かな?」

「了解!ユキ、左だ!」

私の言葉にルークは即答し、左側へと回る。私は右側へと回り、落とし罠でバタつく犬鳴きの長の首を狙う。

「リコ!さっきみたく口の中に火の玉をぶち込めっ!」

「コーーーーンッ!」

リコは犬鳴きの真っ正面へと走り込むと吠えようとした犬鳴きの口の中に大きな火の玉をぶち込む。この度胸!堪らないね!

「ボクもワナかけるにゃー!」

三匹が時間差で罠を発動させる。
いつの間にかピカ太郎とルチルが犬鳴きの体にへばり付いていた。

「「チューーーーッ!」」

二匹揃って感電させてるようだ……鳴いた瞬間ビクーン!と大きく体が震えている。

「来たぞ!」

「分かってる!タマ!トラジ!逃がすんじゃないわよ!」

「「りょうかいにゃ!」」

次々と跳びかかって来る小型。ヒナのトリッキーな動きもあって、私に向かって来る小型は難なく斬り伏せれる。既に私とルークだけで二十匹以上斬り倒していた。
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