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サテュロスゲットの旅 48

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隊列が進むペースは変わらない。ゆっくりとだけど着実に近付いてるけど、特に変化は見受けられない。そろそろ目視……って見えてます!大型だけあってチラチラ見えます!……って極彩色の巨大猿?いや、虹色猿だっけか……

「ケチャか?!」

何その南の伝統芸能的な名前!名前だよね?

「良く分からないけど、覚えがあるのね。一狩り的な。」

弾んだ声は明らかに興奮してる感じがします。
前方から数頭の伝令係が後方へと走って行く。その内の一頭が回頭してルークの隣に付いた。

「前方にて領主隊五番隊、六番隊が大型討伐中です。間もなく隊列を停止させ待機。討伐終了後進行致します!」

「伝令ご苦労!」

なる程、一声掛けて次に行かせる。

「はっ!では失礼致します!」

走り去った伝令係が行って間もなく隊列が止まる。チョロギーに乗ったままアニスが乗っている馬車の窓へと寄って行く。窓を叩いてアニスを呼び出すと、すぐさま窓が開けられる。

「何かありましたか?」

「ああ、虹色猿が出てる。五番六番が対応してるから討伐待ちになった。」

私の言葉に不安が拭えたのかホッとした顔になった。

「エリーゼ様、もし隊列が動き出したらタマちゃん達出しますか?」

「ん?ニャンコ達を?」

「はい。馬車の屋根に登って貰って笛を吹いて貰っては如何かと。」

「なる程。治癒の助力ならば問題は無いしね、ニャンコ達だけ呼び出すわ。アニスは馬車の中で待機よ。」

「はい。」

ルークの隣に戻り寄せて行く。

「ルーク、アニスからの提案で隊列の移動中に馬車の上に乗って貰って笛を吹いてはどうかと言われた。私もその意見に賛成だがルークはどう思う?」

「異論は無い。」

「そう、良かったわ。じゃあノエルも出すわね。」

「……ああ。頼む。」

今の間はひょっとして気が付いて無かった?まさかね……

「タマ、トラジ、ノエル。出ておいで。」

「「「にゃんにゃにゃ~ん!」」」

シュタッ!と三匹が出てきました。

「どうしたにゃ!」

タマが代表して聞いてきました。一通り説明すると三匹揃って胸をポムと叩いた。

「まかせるにゃ!」

「がんばるにゃ!」

「じょうずににゃったボクのふえをきいてほしいにゃ!」

うん、やっぱりノエルはお喋りだね。アピールが違うのよね。

「馬車の上に登れるかしら?」

と聞けば三匹共コクコクと頷いて、屈んだ後ピョーンと飛び乗りました。やはりニャンコなんですね。馬車の上から大型を見てました。所で三匹共に尻尾が時折ペチンペチンと地面ならぬ馬車の屋根?を叩いてたけど、どんな感情なのかしら?
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