16 / 25
第16話 復活のS After...
しおりを挟む
【黒猫サファイアside】
「何が『これにて一件落着』だって、ぬらりひょん。
アンタは遠山の金さんか !『絆が深まったような気がするのう』なんて、よくも言えたもんだね。
あれほど、整理整頓するように注意していたのに、離れがゴミ屋敷に成っているじゃないか !」
本当に、このクソ爺はろくでもないことばかりするんだから !
もうすぐ、八重や十八番が帰って来るというのに、危うく大事に成るところだったよ。
「ところで、一緒に酒を一緒に呑んでいた一反木綿や唐笠小僧は帰ったのかい ?」と聞いたら、ぬらりひょんが一瞬、瓢箪の方を見た。 ……まさか !
「テヘッ。 儂、やっちゃったかな !?」と、クソ爺がぬけぬけと媚びてきた。
イラッ としたけど、ここは我慢、我慢。
どうしたものかと考えていた時、
「ただいまぁ~ ♪」「おじゃましまーすちゃ !」「じゃまするでぇー !」「お邪魔します」「「「おじゃまします」」」
十八番が友達を連れて帰ってきた。
ぬらりひょんに悪霊を封印した瓢箪を預けて置くのは危険だと判断したボクはタマに頼み、妖怪省に運んでもらうことにした。
あそこには物知りな妖怪たちである、天狗や轆轤首、和狸が居るから何とか成るでしょう。
◇◇◇
最初、「何で、私だけ……」と渋っていたタマも理由を話したら妖怪省に行くのを納得してくれた。
一応、ダイフクモチも一緒だから退屈はしないと思う。 よくケンカをしているけど、なんだかんだでアノ二人は仲が良いからね。
問題は、こっち……ぬらりひょんが、十八番たちに、ちょっかいを出すことなんだよね。
「おお、ボン お帰り。 今日は新しい友達も一緒か。 うんうん、良い傾向じゃのう。 友達は大切にするのじゃぞ」 などと言うぬらりひょん。
この爺、一反木綿や唐笠小僧を、あんな目にあわせておいてどの口が言うんだろう。
「爺ちゃん。 僕たち、テレビゲームをやろうと思うんだけど、二人あぶれるから何か良い遊びを教えてよ 」
いつも遊んでいる『金太郎電鉄』で遊ぶつもりなのかな ? 別名、友情クラッシュゲームを。
グッ、パッで、チーム分けをした十八番たち。
案の定、十八番とネイ、右京、真雪のチームと新しい友達の三人のチームに別れてしまった。
十八番、最初にグウを出すから、幼馴染みの三人は覚えているんだろうね。
金太郎電鉄の最下位とブービーが抜けて入れ替わるルールみたいだね……ちゃっかり、ぬらりひょんも十八番と一緒に遊ぶつもりなんだろう。
◇◇◇
ぬらりひょんは花札を出して来て、ルールを説明した後に『こいこい』を始めだした。
可哀想に……と思っていたのだけど、察知聡子や 意地川塁、藤崎光は意外と良い勝負をしている……と云うより、ぬらりひょんが劣勢だった。
特に、聡子はぬらりひょんの手札が見えているように動いているように見える。
あの娘たち全員、妖怪の血を引いているのだろうけど、強すぎない !?
結局、ぬらりひょんはビリに成って、ポカーンとしていた。
◇
ぬらりひょんはビリになってしまったことにしばらく呆然としていたが、やがて一計を案じたかのようにやりと笑みを浮かべた。
「いやはや、お見事じゃのう。これでは儂もまだ精進が必要のようじゃ。さて、どうするかのう……」
ぬらりひょんは少し考えた後、振り返って部屋の片付けを始める素振りを見せた。それを見て十八番がゲームを止めて、
「さあ、みんなで手伝おうよ !爺ちゃんもこれに懲りて、少しは整理整頓を学んでくれるだろうし、今のうちにこの離れをきれいにしておこう」
すると、周りにいた妖怪たちが一斉に協力をし始めた。ぬらりひょんのごちゃごちゃしたコレクションも、整然と並べられて見違えるようになった。
友達たちも新たな友情が芽生えたことを感じ取りつ、部屋の片付けをしながら楽しげに語り合っていた。ぬらりひょんは少しばつが悪そうに笑い、彼らを見守っている。
そして、ふと十八番が藤崎光たちに向かって言った。「皆、またいつでも遊びにおいでよ。また、一緒に遊ぼうよ!」
ぬらりひょんはその言葉に微笑んで応えた。
「ありがとう、ボン。次こそは儂も手加減せずに全力でいくからのう!」
嘘だ、鴨にしようとしていたクセに ! 負け惜しみを言っている。 『負け犬の遠吠え』と云う奴だね。
しかし、十八番も大変だね。 無自覚に半妖たちを魅了しているんだから……まあ、頑張って女の子たち !
「何が『これにて一件落着』だって、ぬらりひょん。
アンタは遠山の金さんか !『絆が深まったような気がするのう』なんて、よくも言えたもんだね。
あれほど、整理整頓するように注意していたのに、離れがゴミ屋敷に成っているじゃないか !」
本当に、このクソ爺はろくでもないことばかりするんだから !
もうすぐ、八重や十八番が帰って来るというのに、危うく大事に成るところだったよ。
「ところで、一緒に酒を一緒に呑んでいた一反木綿や唐笠小僧は帰ったのかい ?」と聞いたら、ぬらりひょんが一瞬、瓢箪の方を見た。 ……まさか !
「テヘッ。 儂、やっちゃったかな !?」と、クソ爺がぬけぬけと媚びてきた。
イラッ としたけど、ここは我慢、我慢。
どうしたものかと考えていた時、
「ただいまぁ~ ♪」「おじゃましまーすちゃ !」「じゃまするでぇー !」「お邪魔します」「「「おじゃまします」」」
十八番が友達を連れて帰ってきた。
ぬらりひょんに悪霊を封印した瓢箪を預けて置くのは危険だと判断したボクはタマに頼み、妖怪省に運んでもらうことにした。
あそこには物知りな妖怪たちである、天狗や轆轤首、和狸が居るから何とか成るでしょう。
◇◇◇
最初、「何で、私だけ……」と渋っていたタマも理由を話したら妖怪省に行くのを納得してくれた。
一応、ダイフクモチも一緒だから退屈はしないと思う。 よくケンカをしているけど、なんだかんだでアノ二人は仲が良いからね。
問題は、こっち……ぬらりひょんが、十八番たちに、ちょっかいを出すことなんだよね。
「おお、ボン お帰り。 今日は新しい友達も一緒か。 うんうん、良い傾向じゃのう。 友達は大切にするのじゃぞ」 などと言うぬらりひょん。
この爺、一反木綿や唐笠小僧を、あんな目にあわせておいてどの口が言うんだろう。
「爺ちゃん。 僕たち、テレビゲームをやろうと思うんだけど、二人あぶれるから何か良い遊びを教えてよ 」
いつも遊んでいる『金太郎電鉄』で遊ぶつもりなのかな ? 別名、友情クラッシュゲームを。
グッ、パッで、チーム分けをした十八番たち。
案の定、十八番とネイ、右京、真雪のチームと新しい友達の三人のチームに別れてしまった。
十八番、最初にグウを出すから、幼馴染みの三人は覚えているんだろうね。
金太郎電鉄の最下位とブービーが抜けて入れ替わるルールみたいだね……ちゃっかり、ぬらりひょんも十八番と一緒に遊ぶつもりなんだろう。
◇◇◇
ぬらりひょんは花札を出して来て、ルールを説明した後に『こいこい』を始めだした。
可哀想に……と思っていたのだけど、察知聡子や 意地川塁、藤崎光は意外と良い勝負をしている……と云うより、ぬらりひょんが劣勢だった。
特に、聡子はぬらりひょんの手札が見えているように動いているように見える。
あの娘たち全員、妖怪の血を引いているのだろうけど、強すぎない !?
結局、ぬらりひょんはビリに成って、ポカーンとしていた。
◇
ぬらりひょんはビリになってしまったことにしばらく呆然としていたが、やがて一計を案じたかのようにやりと笑みを浮かべた。
「いやはや、お見事じゃのう。これでは儂もまだ精進が必要のようじゃ。さて、どうするかのう……」
ぬらりひょんは少し考えた後、振り返って部屋の片付けを始める素振りを見せた。それを見て十八番がゲームを止めて、
「さあ、みんなで手伝おうよ !爺ちゃんもこれに懲りて、少しは整理整頓を学んでくれるだろうし、今のうちにこの離れをきれいにしておこう」
すると、周りにいた妖怪たちが一斉に協力をし始めた。ぬらりひょんのごちゃごちゃしたコレクションも、整然と並べられて見違えるようになった。
友達たちも新たな友情が芽生えたことを感じ取りつ、部屋の片付けをしながら楽しげに語り合っていた。ぬらりひょんは少しばつが悪そうに笑い、彼らを見守っている。
そして、ふと十八番が藤崎光たちに向かって言った。「皆、またいつでも遊びにおいでよ。また、一緒に遊ぼうよ!」
ぬらりひょんはその言葉に微笑んで応えた。
「ありがとう、ボン。次こそは儂も手加減せずに全力でいくからのう!」
嘘だ、鴨にしようとしていたクセに ! 負け惜しみを言っている。 『負け犬の遠吠え』と云う奴だね。
しかし、十八番も大変だね。 無自覚に半妖たちを魅了しているんだから……まあ、頑張って女の子たち !
18
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
やり直しの人生では料理番の仕事に生きるはずが、気が付いたら騎士たちをマッチョに育て上げていた上、ボディビルダー王子に求愛されています!?
花房ジュリー②
ファンタジー
※第17回ファンタジー小説大賞エントリー中。応援お願いします!
※2024年8月改稿済み。
貧乏子爵令嬢のビアンカは、社交界デビューするも縁に恵まれず、唯一見初めてくれたテオと結婚する。
ところがこの結婚、とんだ外れくじ! ビアンカは横暴なテオに苦しめられた挙げ句、殴られて転倒してしまう。
死んだ……と思いきや、時は社交界デビュー前に巻き戻っていた。
『もう婚活はうんざり! やり直しの人生では、仕事に生きるわ!』
そう決意したビアンカは、騎士団寮の料理番として就職する。
だがそこは、金欠ゆえにろくに栄養も摂れていない騎士たちの集まりだった。
『これでは、いざと言う時に戦えないじゃない!』
一念発起したビアンカは、安い食費をやりくりして、騎士たちの肉体改造に挑む。
結果、騎士たちは見違えるようなマッチョに成長。
その噂を聞いた、ボディメイクが趣味の第二王子・ステファノは、ビアンカに興味を抱く。
一方、とある理由から王室嫌いな騎士団長・アントニオは、ステファノに対抗する気満々。
さらにはなぜか、元夫テオまで参戦し、ビアンカの周囲は三つ巴のバトル状態に!?
※小説家になろう様にも掲載中。
※2022/9/7 女性向けHOTランキング2位! ありがとうございます♪
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。
【完結】お父様に愛されなかった私を叔父様が連れ出してくれました。~お母様からお父様への最後のラブレター~
山葵
恋愛
「エリミヤ。私の所に来るかい?」
母の弟であるバンス子爵の言葉に私は泣きながら頷いた。
愛人宅に住み屋敷に帰らない父。
生前母は、そんな父と結婚出来て幸せだったと言った。
私には母の言葉が理解出来なかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる