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第 9話 手作り弁当
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【埼玉舞side】
一旦、教室に入ったものの、恭介くんは愛ちゃんを心配して機動新撰組の屯所に迎えに行ってしまった。
そんな優しい恭介くんだからこそ、私達も好きに成ったんだけどね。
「ねえ、舞ちゃん……お腹減ったよぉ~ 」
さくらがお腹を撫でながら切なそうにしている。
「さくら……貴女、恭介くんの家で朝食を頂いたのでしょう !?
何で1時間目が始まっても無いのに、お腹が空くのよ ! 」
まったく、このチビッ子は !
さくらは遅生まれのせいか、私達 幼馴染みの中で一番身体が小さい。
なのに、一番燃費が悪いのか一番食べるのだ。
「うぅぅ、お兄ちゃんの前では少食のフリをしているから仕方ないんだよ。
ボクだってレディーなんだから、お兄ちゃんの前では可愛い女の子で居たいんだよぉ~ 」
これは給食まで持たないわね。
仕方がないから、恭介のバックからお弁当を取り出した。
恭介がさくらの為に作った弁当。
正直、癪に触るが恭介くんの気持ちを踏みにじるわけにもいかないから、さくらに弁当を渡した。
「ありがと、舞ちゃん 」
パカッ、とお弁当を開くさくら。
見ると、小さなおむすびと卵焼きにタコさんウインナー、小松菜のおひたしと色鮮やかに詰め込まれている。
小学生の男の子が作るとは思えない弁当だ。
「兄さんの卵焼きは甘くて美味しいんですよ。
ウチのお母さんより上手なんですから 」
冬香が自分のことのように自慢してくる。
このブラコンめ……従兄妹だけど。
クゥゥゥ
朝御飯を食べたはずなのに私のお腹が鳴った。
それを見たさくらが、お弁当の蓋に卵焼きと小さなおむすびを乗せて、
「舞ちゃんも食べる ? 美味しいよ、お兄ちゃんの卵焼き 」
「では、遠慮なく……モグモグ 」
美味しい……美味しいですわ !
女子力で恭介くんに負けた気がするけど、これは絶対に恭介のお嫁さんにと想像していた。
一旦、教室に入ったものの、恭介くんは愛ちゃんを心配して機動新撰組の屯所に迎えに行ってしまった。
そんな優しい恭介くんだからこそ、私達も好きに成ったんだけどね。
「ねえ、舞ちゃん……お腹減ったよぉ~ 」
さくらがお腹を撫でながら切なそうにしている。
「さくら……貴女、恭介くんの家で朝食を頂いたのでしょう !?
何で1時間目が始まっても無いのに、お腹が空くのよ ! 」
まったく、このチビッ子は !
さくらは遅生まれのせいか、私達 幼馴染みの中で一番身体が小さい。
なのに、一番燃費が悪いのか一番食べるのだ。
「うぅぅ、お兄ちゃんの前では少食のフリをしているから仕方ないんだよ。
ボクだってレディーなんだから、お兄ちゃんの前では可愛い女の子で居たいんだよぉ~ 」
これは給食まで持たないわね。
仕方がないから、恭介のバックからお弁当を取り出した。
恭介がさくらの為に作った弁当。
正直、癪に触るが恭介くんの気持ちを踏みにじるわけにもいかないから、さくらに弁当を渡した。
「ありがと、舞ちゃん 」
パカッ、とお弁当を開くさくら。
見ると、小さなおむすびと卵焼きにタコさんウインナー、小松菜のおひたしと色鮮やかに詰め込まれている。
小学生の男の子が作るとは思えない弁当だ。
「兄さんの卵焼きは甘くて美味しいんですよ。
ウチのお母さんより上手なんですから 」
冬香が自分のことのように自慢してくる。
このブラコンめ……従兄妹だけど。
クゥゥゥ
朝御飯を食べたはずなのに私のお腹が鳴った。
それを見たさくらが、お弁当の蓋に卵焼きと小さなおむすびを乗せて、
「舞ちゃんも食べる ? 美味しいよ、お兄ちゃんの卵焼き 」
「では、遠慮なく……モグモグ 」
美味しい……美味しいですわ !
女子力で恭介くんに負けた気がするけど、これは絶対に恭介のお嫁さんにと想像していた。
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