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仄暗い水の底から ②
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【嵐side】
こける達と崑崙飯店でラーメンを食べた後、デザートの杏仁豆腐を食べながら詳しい事情を海里から聞いていた。
何故なら……
「ねえ ねえ、チャイナドレスの綺麗なお姉様~
お店が終わった後に、僕と海を見に行きませんか ?
一緒に夜明けのコーヒーを飲みたいなぁ~ 」
先ほどまでのシリアスな雰囲気は、何処かに家出でもしたのだろうか。
こけるのアホは雪蓮さんをナンパしていた。
まったく、このアホは美人なら見境無しかよ !
プルプルと怒りを抑えている海里に雪蓮さんが既婚者で子持ち、俺の母ちゃんの同級生だと教えたら少しは落ち着いたのか、ポツポツと こけるの事情を教えてくれた。
「おかしいです、納得いきません、断固抗議します ! 」
一緒について来た ヘーベーが文句を言っていた。
いや、だってなぁ~
「悪いが、お嬢ちゃんからは地雷臭がするから遠慮しとおく !
お嬢ちゃんからは地雷臭だけで無く、ものすご~く嫌な予感がするんだ 」
……鋭いな、こける。
ヘーベーの旦那である英雄ヘラクレスは、結構ヤキモチ焼きだからな。
まあ、それはさておき、にわかには信じられないな。
こけるが優秀な陰陽師だなんて信じられないが、実際に悪霊退治を見てしまったからには信じるしかないか。
欲張りな政治屋が余計なことをしたせいで俺達が出張って解決しようと思っていたが、こけるに任せた方が良さそうだな。
♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔
【海里side】
嵐くんからも情報を聞いてビックリしてしまったわ。
嵐くん達、探偵同好会……今は、探偵部に成った嵐くん達は、地域の不思議なことを調べていて、たまたまウチ達が悪霊退治をしていることに出くわしたというけど……
そういうのって、探偵部ではなくオカルト研究会の縄張りだと思うんだけど……
まあ、横溝正史の作品は、オカルトと事件が入り交じっているから いいのかなぁ~。
チリ~ン チリ~ン チリ~ン !
えっ、鈴の音 ?
「チッ、まずいぞ !
奴ら、お前の存在に気がついて、此方に来るぞ ! 」
えっ、えっ、嵐くんも こける君も急に真面目な顔に成って外を警戒し始めたわ。
「雪蓮さん、他の家族は何処に居るんだ ? 」
嵐くんが雪蓮さんに聞いているのを耳にして、こける君が ギョ としていた。
「旦那も妹たちも厨房に居るネ。
子供たちは二階のリビングでテレビを見ているハズだと思うネ。
いったい、どうしたアルカ ? 」
「……死人返りだ !
雪蓮さんにも解りやすく言うと、殭屍だよ !
雪蓮さん達は二階に上がって、俺が合図するまで、絶対に外には出るなよ !
こける ! 陰陽師なら結界を張れるんだろう !
雪蓮さん達を守ってくれ ! 」
「言われんでも、やってやるわい !
ホ の二十三式 範囲結界 ! 」
こけるが投げた結界札が、窓や入り口に飛んで行って封印した。
ハァァ、星華ちゃん や秋穂ちゃん達が嵐くんにゾッコンに惚れている理由が判ったわ。
こういうギャップが良いんだろうなぁ~。
「よし、明日菜たちにメールをしたから、直ぐに応援が来るぞ !
間違ってもお前たちも外には出るなよ ! 」
嵐くんは、そう言うけど、明日菜ちゃん達って素人やん !
ここは、やっぱりウチが死人を退治して、こける君に『いいところ』を 見せるチャンスやん !
ウチは、ソッ と厨房に有るであろう勝手口に向かうことにした。
こける達と崑崙飯店でラーメンを食べた後、デザートの杏仁豆腐を食べながら詳しい事情を海里から聞いていた。
何故なら……
「ねえ ねえ、チャイナドレスの綺麗なお姉様~
お店が終わった後に、僕と海を見に行きませんか ?
一緒に夜明けのコーヒーを飲みたいなぁ~ 」
先ほどまでのシリアスな雰囲気は、何処かに家出でもしたのだろうか。
こけるのアホは雪蓮さんをナンパしていた。
まったく、このアホは美人なら見境無しかよ !
プルプルと怒りを抑えている海里に雪蓮さんが既婚者で子持ち、俺の母ちゃんの同級生だと教えたら少しは落ち着いたのか、ポツポツと こけるの事情を教えてくれた。
「おかしいです、納得いきません、断固抗議します ! 」
一緒について来た ヘーベーが文句を言っていた。
いや、だってなぁ~
「悪いが、お嬢ちゃんからは地雷臭がするから遠慮しとおく !
お嬢ちゃんからは地雷臭だけで無く、ものすご~く嫌な予感がするんだ 」
……鋭いな、こける。
ヘーベーの旦那である英雄ヘラクレスは、結構ヤキモチ焼きだからな。
まあ、それはさておき、にわかには信じられないな。
こけるが優秀な陰陽師だなんて信じられないが、実際に悪霊退治を見てしまったからには信じるしかないか。
欲張りな政治屋が余計なことをしたせいで俺達が出張って解決しようと思っていたが、こけるに任せた方が良さそうだな。
♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔
【海里side】
嵐くんからも情報を聞いてビックリしてしまったわ。
嵐くん達、探偵同好会……今は、探偵部に成った嵐くん達は、地域の不思議なことを調べていて、たまたまウチ達が悪霊退治をしていることに出くわしたというけど……
そういうのって、探偵部ではなくオカルト研究会の縄張りだと思うんだけど……
まあ、横溝正史の作品は、オカルトと事件が入り交じっているから いいのかなぁ~。
チリ~ン チリ~ン チリ~ン !
えっ、鈴の音 ?
「チッ、まずいぞ !
奴ら、お前の存在に気がついて、此方に来るぞ ! 」
えっ、えっ、嵐くんも こける君も急に真面目な顔に成って外を警戒し始めたわ。
「雪蓮さん、他の家族は何処に居るんだ ? 」
嵐くんが雪蓮さんに聞いているのを耳にして、こける君が ギョ としていた。
「旦那も妹たちも厨房に居るネ。
子供たちは二階のリビングでテレビを見ているハズだと思うネ。
いったい、どうしたアルカ ? 」
「……死人返りだ !
雪蓮さんにも解りやすく言うと、殭屍だよ !
雪蓮さん達は二階に上がって、俺が合図するまで、絶対に外には出るなよ !
こける ! 陰陽師なら結界を張れるんだろう !
雪蓮さん達を守ってくれ ! 」
「言われんでも、やってやるわい !
ホ の二十三式 範囲結界 ! 」
こけるが投げた結界札が、窓や入り口に飛んで行って封印した。
ハァァ、星華ちゃん や秋穂ちゃん達が嵐くんにゾッコンに惚れている理由が判ったわ。
こういうギャップが良いんだろうなぁ~。
「よし、明日菜たちにメールをしたから、直ぐに応援が来るぞ !
間違ってもお前たちも外には出るなよ ! 」
嵐くんは、そう言うけど、明日菜ちゃん達って素人やん !
ここは、やっぱりウチが死人を退治して、こける君に『いいところ』を 見せるチャンスやん !
ウチは、ソッ と厨房に有るであろう勝手口に向かうことにした。
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