【完結】邪神が転生 ！ 潮来 由利凛と愉快な仲間たち

卒業旅行 ②

【こけるside】

 とある事情で知り合いに成った英里香たちに誘われて卒業旅行に同行させてもらったのだが、周りの女の子達が同級生か年下ばかりで、がっかりしていた処で極上の美人を発見した。

 一緒に座っていた、辺奈へんな凪なぎに聞いた処、凪たちが通う学園の教師だという。

 凪に聞いたら、凪のガールフレンドの母親だというが、美人を見てナンパしないのは失礼だ ！
 まして、凪のガールフレンドの姉が一緒に旅行に来ていることを知り、凪の示す方を見ると……


 ああ、女神さま ！

 惚れた、一目惚れだ ！


将を射んとせば馬を射よ作戦だ ！

「 ねえ、ねえ、お姉様、凄く可愛いね ！
 僕、道頓堀こける ！
 良かったら、一緒にお喋りしませんか ？ 」

 まあ、相手にはされないだろうが、俺を印象づけるにはインパクトがあるだろうな。

 すると女教師の手が伸びて来て……
ビンタをされることを覚悟して目を瞑つむると、

 ガシッ

 アイアンクローだと ！

 メキッ メキッ メキッ メキッ メキッ メキッ ！

「痛い！ 痛い！ 痛い ！ 痛い！「おい、竜ヶ崎琥珀こはくと龍騎りゅうき兄妹 ！
 お前達の親戚を見張っておきなさい ！
 お前達の父、竜ヶ崎忠夫にそっくりだぞ！ 」  

 なんのことか知らんが、この田舎に親類は居ないはずだぞ。

 横目から見ると美人とイケメンが同時に首と手を振り否定していた。
 確かに親類では無いが、そこまで必死に否定されると傷付くぞ、俺でも。

「今時、ナンパとは珍しいが、時と場所と場合を選びなさい ！
 アイツ忠夫の行動パターンと同じだったから間違えてしまったな。
 すまないな、琥珀、龍騎。
 アザゼル先生、この男こけるのことを注意して見ていてくださいね ！ 」

 此方に来た、ちょい悪オヤジが教師だと ！

「任せてください、由利子先生 ！
 俺が責任を持って監督しますから、安心してください ！ 」

 敬礼しながら返事する、ちょい悪オヤジが俺に そっと囁ささやいた。

「おい、命知らずの茶髪の孺子こぞう！
 その無謀な勇気に免じて教えてやるが、あの女性、由利子先生には ちょっかいをかけるなよ ！
 天下無双の武神さま だからな ！
 後、俺のアルバイト代に影響するから大人しくしていてくれよ ！
 給料を全部、馬と船でスッチまったから、この旅行の監督アルバイトが命綱なんだからよ、頼むぜ、孺子こぞう」

 あっ、このオッサン、ちょい悪オヤジでは無くて ダメおやじ だったわ。


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【英里香side】

 何をやっているんだか……バカみたい……バカだったわね。
 こんな奴が私達と同じ神の転生者だなんて、信じたくは無いけと、お父様ゼウス以外に こんなに女好きな神っていたかしら ？
 …………結構 居るわね、スケベ神が。
 明日菜アテナも気に成っているようだし要注意神物だわ。