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第五章 平民ライフ旅行編

107.彼女と彼は誤解に驚く。

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(side リディア)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ラディの予想通りだったわね……。

 王都までの道中で休憩していたら。
 シズレのギルド職員に聴取みたいなものをされた挙句に。

 よりにもよって、腕輪に興味を持たれてしまった。

 多分、興味を持たれたそもそもの原因は。
 ギルド職員にかけられた鑑定魔法を弾いたからだと思う。

 ―――ラディの実家が影の一族だとか、わたしが転生者だとか。
 わたしたちって、実は、知られたら厄介なことが結構あるから。
 鑑定をブロックできて本当によかったわ。

 精霊がいることはバレていないだろうし。
 わたしの魔力量や習得魔法だって知らないだろうから。

 小娘が自力で鑑定を弾くことができるだなんて夢にも思わずに。
 身に着けている魔道具に目を付けたんだと思うのよね。

 とりあえず、ギルド職員には何とかお引き取りいただいたものの。

 関心を持たれたわたしたちをシエル様が気遣ってくれて。
 恐れ多いことに。
 クラムウェル公爵家にお世話になることになってしまった。

 いや、本当にありがたいことだと思うのよ?
 今回の旅は、恵まれすぎていると思う。

 思うけども。
 当然ながら、手土産すら持っていないのよ。

 だから、慌てて厨房をお借りして卓上コンロを取り出して。
 どら焼きを作ったわよね。
 ―――あんこのストックがあってよかった。

 生クリームも入れた豪華?版にしたし。
 使用人の方には水羊羹を用意したから。
 少しでも、感謝の気持ちが伝わっていたらうれしい。

 結局、お夕食までいただいてから別邸に戻ってきたのだけど。

 別邸の確認を兼ねてお留守番をしていた精霊から。
 予想もしなかった話を聞いたのよ。

『邸自体に問題はありませんでしたが、少し気になることがあります』
『使用人だと思うんだけどな、うろちょろしてたぞ』

 公爵家の使用人ならば、出入りしていてもおかしくはないんだけど。

 わたしたちが到着したときには、既にお部屋は整ってたし。
 食事や湯あみの準備は自分たちでやるって言ってあるから。
 今日はもう特に用はないはずよね?

 そう思って、設置していた録映機を確認したら。

 ―――リュート様には申し訳ないんだけど。
 あのギルド職員対策のためにも、念のため、設置させてもらっていた。

 メイドさんらしき人が、物凄く不自然に邸内をうろついていて。
 更には、シエル様の部屋に入ろうとしていたのよ。

 シエル様とロラン様には、結界の魔道具をお貸ししているから。
 勝手に彼らの部屋には入れないんだけどね。
 それに癇癪を起こしたのを見て、ラディと眉を寄せたわ。

「俺たちの部屋と間違えた可能性がないわけでもないけど、躊躇なくシエル様の部屋に向かったからね、この人の標的はシエル様だと思う」

 録映機はいい仕事をしてくれたけど。
 まさか、メイドが釣れるとは思ってなかったわよね。

 こうなったら、わたしたちも警戒せざるを得なくて。

 精霊に、本来シエル様が泊まるはずだった本邸の部屋を調べてもらったり。
 ―――とりあえずは、おかしなところはなかったようだ。

 この後のメイドの行動予測をしたりしていたら。
 ラディが気配を察知しちゃったのよ。

 そうして、ラディの予想通り、天井裏にメイドが現れて。
 ラディと精霊が気絶させて回収してきたんだけど。

 これ、さすがに朝まで放置することはできないわよね………?

 ということで――――。

 深夜ではあるけれど、シエル様たちに起きてもらって。
 念のため、公爵家の護衛さんにもメイドのことを伝えておいたら。
 リュート様や執事さんまで来てくれて。

 おまけに、ジョージ様の姿もあったから。
 安静にしてなくて大丈夫なのかと心配になったけれど。

 周囲が大袈裟なだけで、既にほぼ治っているから普通に動けるし。
 警備に関わることは知っておきたいのだと言われてしまった。

 そう言われたら、わたしたちは何も言えなくて。

 結局、別邸のリビング的な場所に皆で集まって。
 尋問的なことが行われることになったのよね。

 メイドはまだ気絶したままだけどね。

「このメイドは確か……」
「王宮から派遣されてきたメイドでございます」

 リュート様と執事さんの話に、それはどういうことかしら?と思ったら。

 どうやら、このメイドは、公爵家の使用人ではなくて。
 今回、グリーンフィールの外交官をお招きするということで。
 王宮が気を遣って手配してくれたメイドだったようだ。

 それなら、リュート様が怪しまなかったのも仕方がないのかも。

「それにしても、何かの間違いではないのか……?」

 リュート様がそう言いたくなる気持ちもわかる。

 でも、天井裏の映像を見せたら、反論ができるわけもなく。
 ―――ラディが撮影してくれていたのだ。

「間違って天井裏に入り込むってことは、ないと思うんですよね」
「しかも、こんなにたくさんの武器をお持ちでしたわ」

 わたしたちも、畳みかけてしまった。

 メイドが持ってた武器は、わたしと精霊で回収したんだけど。
 何本ものナイフに各種拘束具、絞殺用らしき紐に加えて。
 怪しげな液体もあったし、擁護できる域を完全に超えていたわ。

 おまけに、うちの商会の写真機や録音機まで持っていて。
 ご購入はありがたいけど、一体何をするつもりだったのかしら。

「なんてことだ………」

 リュート様はそう言ったきり項垂れてしまって。
 ジョージ様も言葉が出ないようだった。

 でも、いつまでもこうしているわけにはいかないわよね。
 そう思って、メイドに水をかけて起こしたら。

「リディア君って、結構、容赦ないんだね……」

 って言われたけれど。
 こちとら、これまでに何人もの不審者と対峙してきましたからね?
 ちゃっちゃとやる方法くらい、学んでいますわ。

 そして、漸く目を覚ましたメイドは。
 自分が縛られて、多くの人間に囲まれていることに驚いたようだったけれど。

 開き直ったのか、すぐに白状したのは予想外だったわ。

「宰相に、グリーンフィールの弱みを握って来いって言われたのよ」

 メイドの派遣は親切かと思ったら、間者でしたか。
 ジングの宰相閣下、随分な歓迎ですね?

 とは思うものの、これで、写真機や録音機を持っていたことにも説明が付く。

 元々は、本来泊まる部屋に設置していたんだろうけど。
 急遽別邸に滞在することになったから。
 本邸の部屋から急いで外して、別邸に設置し直そうと思っていたのね。

 でも、武器のほうが納得いかないわね?

「弱みを握るとして、何故、こんなに武器が必要なんだ?」
「ただの備えですけど?」

 それにしては、過剰だと思うけど。
 ラディも、殺すための道具が幾つもあったって言ってたしね。

 このメイド、何か隠していることがあるんじゃないかしら?

 グリーンフィール側はそう思って、メイドを訝しんでいたんだけど。
 リュート様たちは未だ、宰相の企みにショックを受けていたようだ。

「宰相が、まさか、そんな……」
「信じ難いが、今思えば、メイドの派遣は不自然ではあるな……」
「グリーンフィールは良き隣人だというのに、なんてことを……」

 リュート様たちは呆然としながら、そう話していたんだけど。
 それを聞いたメイドが激高したから驚いたわよね。

「良き隣人ですって!?ダレンを攫って醤油の技術を盗んだくせに!善人なわけがないわ!ダレンは妹と結婚する予定だったのよ!?」

 あ、やっぱり、メイドには他にも理由があったようだ。

 ダレン、という名前には聞き覚えがある。
 確か、今、グリーンフィールに指導に来てくれている人だと思う。

 わたしも、相談事があって彼を訪ねたから。

 ―――麹が欲しかったのよね。
 それに、薄口や減塩のお醤油、めんつゆ、ポン酢にタレ各種……。
 種類も増やしたいし、作りたいものだってたくさんあるのだ。

 彼とは面識があるけれど、無理矢理連れてこられたって感じじゃなかったのに。
 何がどうして攫われたことになっているのかしら。

「それに、うちの村の醤油を買い叩いているんでしょう!?」

 えええ?
 グリーンフィールでは醤油は結構な金額で売られているから。
 買い叩いているなんてことはないはずだけど。

 そう思ってシエル様たちを見れば、目をぱちくりさせているし。
 リュート様まで驚いていた。

「ものすごく誤解されているようですけれど」
「そうだね」
「誤解ですって!?」

 更に激高してしまったメイドを見て。
 シエル様はため息をひとつ吐いてから、説明を始めた。

「まず、ダレン君の件だけどね。ジングとの醤油技術の提携にあたって、指導者として彼を我が国に招いているが、きちんと同意を得ているよ。その契約書もあるし、彼には報酬も支払っている」
「は……?提携……?同意……?そんな……、嘘!嘘よ!だって、妹が……!」

 ああ、このメイド、実は何にも知らないのね。

「妹さんの婚約者だったのなら気の毒にも思うが。だが、ダレン君からは、婚約しているとは聞いていなくてね」
「なっ…!そんなの、あんたたちに脅されて言えなかったのよ!」

 随分なストーリーだけど。
 妹から何を聞かされていたのかしらね?

「脅したことなどないのだけどね。そうまで言うなら、ダレン君に連絡を取ってみるよ。彼の話なら信じるだろう?」
「ダレンを帰してくれたら信じるわ」
「ダレン君が帰りたいと言うのなら、考慮しよう」

 うーん……。
 正直、彼はグリーンフィールの研究所でかなり活き活きとしていたのよね。
 帰りたいなんて言うかしらね?

 とは思っても、口にはしなかったわよ?

「それと、買い叩いているという話だけどね、私たちはそんなことはしていない。むしろ、ジングでの売価よりも高値で買い取っているくらいだ」
「は……?」
「その取引には私も同席して確認しているよ。グリーンフィールは、醤油を認めてくれているんだ」

 リュート様の証言も加わったから。
 今度こそ、メイドも大人しくなってくれるかと思いきや。

「どうして公爵はグリーンフィールの味方をするんですか!」
「味方をしているのではなくて、事実を話している」

 諦めの悪いメイドに、リュート様が言い聞かせてくれて。

 結局、この場での尋問はここで終了となって。
 リュート様は、メイドを牢に入れてくると言って執事と本邸に戻り。
 ジョージ様も、邸の警備強化のための話し合いに行ってしまった。

「ふたりとも、本当にありがとう。君たちのおかげで命拾いしたよ」

 そう言ったシエル様の顔は、疲れ切っていて。
 ―――暗殺されるところだったんだから当然なんだけど。

 ロラン様もすごく気難しい顔をしていたから。

 精霊たちが見張ってくれているし。
 まずはゆっくり寝て下さいってお願いしたんだけどね。

「申し訳ないが、転送装置を借りてもいいだろうか?」

 このまま仕事をするつもりなのを知る。

「醤油技術提携の担当者にダレン君と連絡を取ってもらおうと思ってね」
「醤油取引の明細も揃えてもらいましょう」

 あら、そういうことならば。

「では、クリス殿下に送りますね!」
「は……?いやいやいや、レオンに中継ぎを頼むつもりなんだが」
「多分、殿下が一番早く動いてくれると思いますよ?」

 殿下は、国内で醤油技術の提携を推し進めてくれた方だもの。
 ラディだって、微妙な顔をしながらも、反論はなさそうよ?

「殿下にはお土産を奮発するって言っておきますから!」
「は……?お土産って………。友達かよ………」

 珍しくロラン様の口調が乱れているけれど。
 滅相もございませんわ!

 そうして、わたしとラディは、殿下や両親、伯父様に手紙を書いて。
 シエル様からのお手紙もお預かりして、魔法転送して。

 深夜なのに当たり前に働き始めた人たちのために。
 おにぎりとお味噌汁を作ってリュート様とジョージ様に差し入れて。
 ―――保温水筒が大活躍したわ!
 
 日が昇るまでの少しの間、寝ておくことにした。
 明日は手紙の嵐かしらね?
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