ダーリンDependence

鳴宮鶉子

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愛してるから浮気はみないふりする

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就職をしてから1人暮らしを始めた颯ちゃんのマンションに、洗濯と掃除、夜ご飯を届けに行くわたし、佐倉美羽《さくらみう》25歳。

ゲームアプリ開発エンジニアをしてる颯ちゃんが多忙な事はわかってる。
だから、合鍵は渡されてるけど同棲はしない。

颯ちゃんに、『家で待ってて』と言われたらいるけど、言われないなら、大人しく自分の家に帰る。

親友の勤め先の御令嬢 宮瀬心愛《みやせここあ》ちゃんは、婚約者で愛しの人 相沢大輝課長に大胆な事をしてるけど、わたしにはできない。

恋愛感が似ていて、親友として深い付き合いをしてる心愛ちゃん。

ベビードールを身に纏い、帰宅を襲うなんて無理。

わたしと颯ちゃんは一般階級の庶民で、たんなる幼馴染。

勤め先の御令嬢で、ファッションモデル兼デザイナーとして活躍してる心愛ちゃんに誘われ、おしゃれな居酒屋のカウンターで飲んでたわたし。

颯ちゃんと心愛ちゃんの婚約者の大輝さんが奥の個室で合コンをしていて焦ってる。

心愛ちゃんがビールをジョッキで飲んでたのが日本酒で熱燗をぐびぐび飲み始め、目が座ってて止めれず、料理を食べ進み早めにお開きにしようと思ったけど、その前に酔って意識を失くしてしまった。

156cmで幼児体型はわたしは168cmでナイスバディな心愛ちゃんを抱えて居酒屋を出て、タクシーに乗せるなんて無理。

だから、支払いをすませから、顔を出したくなかったけど、颯ちゃんと大輝さんが女性に囲まれてる合コン会場に足を運んだ。

「お楽しみのところ、すみません。あの、相沢課長、婚約者の宮瀬心愛が酔い潰れてしまって申し訳ないですが、連れ帰ってくれませんか?」

大輝さんもだけと、颯ちゃんも女性にたかられていて、顔を引きつりながら、要件を出入り口から言った。

「広報課の佐倉美羽じゃん!!社長御令嬢とモデル仲間だったんだっけ?相沢課長の合コンスケジュールとかチェックしてるんだ!!」

たまたま一緒の店で飲んでいて橋合わして、心愛ちゃんが飲み過ぎしまったのに、心無い罵声を挙げられ、さすがにわたしも腹を立ててしまう。

「……わかった。佐倉さん、ありがとう。心愛を連れて帰る」

相沢課長がカバンを持って幹事に3万円渡して、出てきた。

カウンターで眠る心愛ちゃんをおぶって、店内から出て、走りのタクシーに乗り込む。

経路的に途中下車できる場所にわたしの実家があるから、便乗させて貰った。

合コン会場で、颯ちゃんが1人の女性といい雰囲気になってるのを目の当たりにし、気持ちが塞いでた。

わたしと颯ちゃんは、恋人ではない。

母親を亡くした颯ちゃんに、ご飯を持っていき、洗濯や掃除をして、ついでに性的な要求を発散させる相手をわたしはしてただけ。

この関係を終わらせるべきではないかと、頭によぎってしまった。

週末は颯ちゃんのマンションに行ってたけど、今週は行く気になれなかった。
合コンで知り合ったあの女性と昨晩はホテルで楽しんで昼過ぎにマンションに戻ってくるのはわかってる。

さすがに、その女性との2ショットを目の当たりにすると、颯ちゃんの家に行って、帰りを待つなんてできない。

わたしも昨日は少し飲み過ぎ、 昼前に起きて軽くメークをして、出かけた。

家に閉じこもってたら、両親に不審がられるから。

京都駅前にできたインターネット漫画喫茶で時間を過ごす事にした。

漫画の種類が充実していて、大人向けのレディースコミックを読んでため息をつく。

エリート男性との恋。
そう、上手くいかない。

颯ちゃんが好きだから、他の女性にとられたくない。
漫画を読むのに飽き、颯ちゃんが住むマンションに向かう事にした。

「……美羽、いつもより来るの遅いじゃん」

「……飲み会の次の日は昼過ぎに帰ってくるでしょ?だから、久しぶりにショッピングに行ってたの」

買い物袋に野菜や肉、魚、卵を買って16時に颯ちゃんのマンションにいくと、颯ちゃんは不機嫌だった。

「……先に夕ご飯と作り置きに何か作るね」

キッチンにエコバッグ2つを置き、エコバッグから食材を出していく。

わたしの近くで腕を組んで、わたしをじっと見てる颯ちゃん。

「……夕飯はいいから生物片付けたら来い!!」

 エコバッグから出した、肉や魚、卵を冷蔵庫に入れた颯ちゃん。

わたしの手を引いて寝室に連れて行った。

「……まだ明るい時間だから、嫌」
「カーテン閉めたら暗くなるなるだろ」

カーテンを閉めて、わたしをベッドに組み敷き、唇にキスを落とし、体を貪りだす颯ちゃん。

いつもはこんな事をしないから戸惑いながら、颯ちゃんに与えられる快感に感じてしまう。

ブラウスのボタンを外され、ブラジャーから2つの膨らみを出され、捕まれ
、口に含まれる。
そして、Aラインの膝上スカートの下から手を入れ、パンティとストッキングを剥ぎ取り、わたしの中に指先を入れる。
潤ってるのを確認し、避妊具をつけて割り入ってくる颯ちゃんに感じで快感の渦に堕とされる。

「……美羽、ここ、弱いよな」
胸の頂を甘噛みされ、弓なりにのけ反らしてしまう。

「……美羽、俺、飲み会で女に囲まれてるけど、浮気はしてないから。……だから、信じて」

イッてる耳元でそう囁かれた。

夕ご飯の支度をしないといけないのに、わたしが不信感を態度で示してたからか、なかなか離してくれなくて、何度も体を交わらせた。

「……夜ご飯、食べに行こう」
20時過ぎまでひたすら体を繋げていて、時計の針を見て颯ちゃんが提案してきた。

「……材料買ってきたんだけど」
「今日は外に食べに行こう」

京都駅から徒歩5分のタワーマンションの中層階に住んでいるから、駅前の繁華街が近く、鉄板焼きの店に連れていかれ、極上の国産牛と海鮮とワインを楽しんだ。

浮気現場を押さえられて、焦ってわたしのご機嫌をとってるのがわかる。

恋人同士じゃないから、責めたりしないのに。
鉄板焼きを満喫して帰ってからも、家に入るなりにわたしに口付けをし、シャワーを浴びながら、正面の壁に手をつけ、バックの体勢で腰を捕まれ愛された。
その行為に愛があるのか考えながら、わたしは快感に溺れてた。



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