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下衆男に聞いてみた side 心結

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愛香とロッテリアで別れ、ワンナイトLOVE男の涼真が、毎週のように金曜日にコンパへ行き、好みの女をホテルに連れ込んでるのに、最後までやってないと知り、それが事実なのか、嘘なのか気になった。

高校時代から続く最低行為だから、避妊をしていても、隠し子が2桁いてもおかしくない。

でも、そういう、修羅場的な話は今までに聞いた事がない。

行為は途中まで行なっていても、遺伝子を放出してなければ、子供はできない。

思い出したくないけど、高1の夏休みに毎日、何度も、お互い、アホみたいにやってた時は、あいつ、出血大サービス並みに放出してた。

愛香から聞いた内容が頭から離れなくて、仕事に集中できなくて、週始めなのに終電の時間まで仕事をする羽目になった。

「ゲっ」

涼真はこれでも実力がある建築デザイン設計士。
毎日、始電で出勤し、終電で退社してる。
そういえば、金曜日のワンナイトLOVEも最近は回数が減った気がする…。

わたしが、心底嫌そうなリアクションをしたからか、怒るでなくしょんぼりする涼真。

「今日、お昼にロッテリアで愛香とランチしたんだけど、愛香とカズくん、結婚するんだってね?」

「知ってる。1ヶ月前ぐらいに和樹から連絡あった」

「デキ婚だってね。カズくんが東京に帰ってきてから結婚すると思ってたから、びっくりした」

涼真が先にこの情報を知ってるのが少しショックだった。
愛香、もしかしたら、悩んでたのかな…。
デキ婚はやはり、引け目を感じてしまうから、わたしに報告に躊躇したのかも……。

「……、涼真はしょっちゅう、ワンナイトLOVEをやらかしてたけど、子供ができたとか無かったの?
隠し子いたりしない?」

涼真に聞いてみた。

普通はこんな事を率直には聞けないけど、涼真だから、オブラートに包んだりしない。

「孕ませたり、隠し子なんてねぇよ。
なるわけないだろ。
ワンナイトLOVE男とか、下衆男とか、お前は俺の事をそういうが、俺、お前以外の女の身体に、放出なんて、した事ない。
勃っても、持続しねー。
仕事が忙しいし、そんな体力ねーわ。
だから、ワンナイトLOVEになるんだろ。
なあ、俺、何度も言うが、心結しか好きになれないし愛せない。
もう、コンパ行かないし、お前のサンドバッグになるから、付き合ってくれよ」

切なそうな表情で、わたしを見つめ、涼真が言った。
サンドバッグ……は意味不明だけど、わたしに回し蹴りされたりするのが快感なんだろう…。

「心結、好きだ。高1の秋に、先輩に誘われたからって、好奇心でやった自分を悔いてる。
でも、俺、心結の身体にしか反応しない。
だから、心結、俺と結婚してくれ。
心結を大事にするから。
結婚してくれるなら、なんでもする。
子供の世話だって、俺がするから、だから、家事だって、俺がするから、だから、心結、俺と結婚してくれ」

終電がくるまでの間、涼真から、結婚してくれと懇願されたわたし。

涼真が浮気をしないなら、涼真の事が嫌いじゃないし、ずっと隣にいた人だから結婚してもいいかなと思った。

「いいよ。
そのかわり、1年間は身体の関係を持たずに付き合って。
その間に浮気とかしたら、2度と寄りを戻さないから」

わたしがそう言うと、涼真はわたしを抱きしめた。

「浮気なんてするわけないだろ。心結がいるのに、他の女なんか目に入るわけない。
心結、愛してる」

その後、手を繋ぎ、幸せそうな表情を浮かべ、自宅まで涼真と一緒に帰った。

それから、毎日、涼真と、出勤退社を時間を合わせて共にし、社内でも甘い空気をわたしに対して漂わせる涼真。

さすがに回し蹴りやおうふくびんたや急所蹴りはしないけど、うざいぐらい涼真はわたしを構う。

付き合い始めて1年が経った日。
お互いの上司に結婚届けの保証人欄にサインを貰い、わたしに名前を記入しろと言ってきた涼真に呆れたけど、素直にサインし夫婦になった。

それから、お互い仕事が多忙で深夜帰りなのに、毎日、避妊はしても涼真に遺伝子を体内に放出されてるわたし。

まだ、仕事は続けないけど赤ちゃんがそろそろできるかもしれない。

でも、涼真は家事も育児も協力してくれそうだから、そろそろ、家族ができるのもいいかなと思う、わたしがいる。

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