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天才建築士は鬼畜極まりない
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「大島さん、須藤さんの無茶振り、なんとかして下さいよ」
ハイボールを一気飲みし、嘆く濱崎くん。
「濱崎もか!!俺もこないだ大型発注するからって35%値引きさせられて、利益率ギリギリで親父から大目玉食らった」
住宅設備機器メーカーLIVING&LIFEの御曹司 杉宮くんも、濱崎くんと一緒に大島湊くんに泣きついた。
大学院時代に大島建設でバイトしていたメンバーが久しぶりに品川プリンセスホテル内の会員制BARに集まった。
「利益は出てるんだろ?納期は今から生産すれば十分間に合う。量産すればいいだけだから、そこまで負担ないだろ?じゃ、次からは他のメーカーに任せようか?」
「「なんとかします!!」」
私の隣でブランデーをロックで口にだいぶ酔いが回ってる拓海くんの発言に、濱崎くんと杉宮くんが慌てて首をふる。
拓海くんは全国各地のかなりの数の大規模高層ビル物件を任されていて、その大半をレノンとLIVING&LIFEに発注かけてる。
自然災害と老朽化でここ数年ビル建設の依頼は多く。
一時的な事と思われる事から、生産量を増やすために安易に新工場を建築し人員を雇ったりはできないから、濱崎くんも杉宮くんも頭を抱えてる。
「濱崎、杉宮、いつもすまないな。須藤が正式に大島の建築士になって依頼が殺到し、営業がキャパオーバーな件数を受けてしまった。施工を任せている下請けの兼ね合いもあって着工が遅れる物件が出てきてる」
「ーー俺、それ聞いてないけど?」
「建築施工管理技士からお前の施工計画書に無理があると声がきてる。営業がやみくもに仕事を受けたのが悪いが、現場が回らなくなってきてるから納期に関しては見直しする事が検討されてる」
設計図から工事内容や施工方法、工程、必要な人員数などの把握。工事に関係する専門工事業者を選定や、着工前の説明などは建築施工管理士が行ってる。
建設工事を施工計画通りに進めるための作業員のスケジュール管理、資材の発注などの工程管理は、現場付近の支社の建設施工管理技士の仕事で、報告のメールは随時きてるけど多忙を理由に拓海くんは目を通していない。
「そういえば、営業が最近、他のエリアの仕事ばかり持ってきてたのはそれが理由か。クライアントとオンラインでヒアリングしてるから、その分、受けてる物件数は増えてるから、発注数は今以上にうなぎ上りだな。杉宮のとこは生産はなんとかなるだろ?濱崎、諦めて、生産工場をもう1つ建てろ!!」
「ーーそう簡単に生産工場建てれるか!!」
見た目も肩書きも最上級の男4人が、戯れあってるのをみて、話に入れないから妄想でBL小説を構想する。
普段ヤラれてばかりだから、拓海くんを受けにしたいけど、この4人の中で1番立場的に強い。
「濱崎、機能性壁紙はレノンが1番質がいい。大島建設が手がける物件の壁紙はレノンに発注かけるから生産工場の増設を検討してくれ」
大島湊くんは拓海くんに甘い。
普通ではありえない自宅勤務を許してるぐらいだ。
「……蓮華、また、俺と大島でやってるとこを妄想してるのか」
よからぬ妄想を楽しんでいたら、耳元で拓海くんに小声で呟かれ、現実に連れ戻された。
大島湊くんはスーパーゼネコンの次期社長なだけあり、THEデキル男。
180㎝以上ある高身長に細マッチョで次期社長の風格がある彫りが深いイケメンで包容力があるBLだと掘りだ。
「俺は受けじゃねぇー。後で覚えとけよ」
中性的な容姿端麗な拓海くんは、自身にコンプレックスを抱いてる。
イギリス人とフランス人の血を引くクォーターで、それゆえに色素が薄く美しい容姿をしてる。
「気分悪い、帰る。蓮華いくぞ!!」
実家暮らしで高輪台にあり、タクシーで千円かからない。だから実家で暮らしてる。
「今日は帰さないから。蓮華の両親、もう諦めてるだろ?なんなら、今すぐ籍入れる?それでも、俺、いいよ」
『 筋を通さないといけない』
脅され交際を始めた日に拓海くんは私の実家に挨拶にきた。
『結婚前提で付き合ってます』
私はその気はない。
拓海くんの鬼畜さを知ってるから、社畜で家畜な扱いをされ兼ねないから、遊び飽きてすぐに捨てて欲しいと願った。
大学院修士過程まで出たから、年齢的にそろそろ結婚を考えないといけない。
これから社会人デビューする身だけど、28歳までに結婚して30歳までに子供が欲しいと思ってた。
だから、そろそろ結婚を視野に入れた交際をしたいという願望がある。
「蓮華の父さんに俺からLINE送っといた。飲み過ぎて酔ってるからうちに連れて帰るって」
父と母も大島建設に勤めてる。
父は土木設計技士、母は総務で事務をしてるから仕事絡みの接点はない。
拓海くんの事を気に入ってる2人は、私を早く嫁がせたいと思ってる。
「そういえば、蓮華の母さんが実家の猫、引き取っていいって言ってたぞ」
茶トラのチャチャは18歳のおばあちゃん猫。
甘えん坊な大人しい性格で、いつも実家に戻ると玄関まで迎えに来てくれて、ずっと私の側にいてくれる。
「チャチャは高齢なの。住処が変わったらストレスで早死にさせちゃうかもしれないから連れてけない」
チャチャを理由に夜に実家に戻ってる私。
そうでもしないと、拓海くんに抱き潰され、仕事も在宅勤務にされてしまう。
ハイボールを一気飲みし、嘆く濱崎くん。
「濱崎もか!!俺もこないだ大型発注するからって35%値引きさせられて、利益率ギリギリで親父から大目玉食らった」
住宅設備機器メーカーLIVING&LIFEの御曹司 杉宮くんも、濱崎くんと一緒に大島湊くんに泣きついた。
大学院時代に大島建設でバイトしていたメンバーが久しぶりに品川プリンセスホテル内の会員制BARに集まった。
「利益は出てるんだろ?納期は今から生産すれば十分間に合う。量産すればいいだけだから、そこまで負担ないだろ?じゃ、次からは他のメーカーに任せようか?」
「「なんとかします!!」」
私の隣でブランデーをロックで口にだいぶ酔いが回ってる拓海くんの発言に、濱崎くんと杉宮くんが慌てて首をふる。
拓海くんは全国各地のかなりの数の大規模高層ビル物件を任されていて、その大半をレノンとLIVING&LIFEに発注かけてる。
自然災害と老朽化でここ数年ビル建設の依頼は多く。
一時的な事と思われる事から、生産量を増やすために安易に新工場を建築し人員を雇ったりはできないから、濱崎くんも杉宮くんも頭を抱えてる。
「濱崎、杉宮、いつもすまないな。須藤が正式に大島の建築士になって依頼が殺到し、営業がキャパオーバーな件数を受けてしまった。施工を任せている下請けの兼ね合いもあって着工が遅れる物件が出てきてる」
「ーー俺、それ聞いてないけど?」
「建築施工管理技士からお前の施工計画書に無理があると声がきてる。営業がやみくもに仕事を受けたのが悪いが、現場が回らなくなってきてるから納期に関しては見直しする事が検討されてる」
設計図から工事内容や施工方法、工程、必要な人員数などの把握。工事に関係する専門工事業者を選定や、着工前の説明などは建築施工管理士が行ってる。
建設工事を施工計画通りに進めるための作業員のスケジュール管理、資材の発注などの工程管理は、現場付近の支社の建設施工管理技士の仕事で、報告のメールは随時きてるけど多忙を理由に拓海くんは目を通していない。
「そういえば、営業が最近、他のエリアの仕事ばかり持ってきてたのはそれが理由か。クライアントとオンラインでヒアリングしてるから、その分、受けてる物件数は増えてるから、発注数は今以上にうなぎ上りだな。杉宮のとこは生産はなんとかなるだろ?濱崎、諦めて、生産工場をもう1つ建てろ!!」
「ーーそう簡単に生産工場建てれるか!!」
見た目も肩書きも最上級の男4人が、戯れあってるのをみて、話に入れないから妄想でBL小説を構想する。
普段ヤラれてばかりだから、拓海くんを受けにしたいけど、この4人の中で1番立場的に強い。
「濱崎、機能性壁紙はレノンが1番質がいい。大島建設が手がける物件の壁紙はレノンに発注かけるから生産工場の増設を検討してくれ」
大島湊くんは拓海くんに甘い。
普通ではありえない自宅勤務を許してるぐらいだ。
「……蓮華、また、俺と大島でやってるとこを妄想してるのか」
よからぬ妄想を楽しんでいたら、耳元で拓海くんに小声で呟かれ、現実に連れ戻された。
大島湊くんはスーパーゼネコンの次期社長なだけあり、THEデキル男。
180㎝以上ある高身長に細マッチョで次期社長の風格がある彫りが深いイケメンで包容力があるBLだと掘りだ。
「俺は受けじゃねぇー。後で覚えとけよ」
中性的な容姿端麗な拓海くんは、自身にコンプレックスを抱いてる。
イギリス人とフランス人の血を引くクォーターで、それゆえに色素が薄く美しい容姿をしてる。
「気分悪い、帰る。蓮華いくぞ!!」
実家暮らしで高輪台にあり、タクシーで千円かからない。だから実家で暮らしてる。
「今日は帰さないから。蓮華の両親、もう諦めてるだろ?なんなら、今すぐ籍入れる?それでも、俺、いいよ」
『 筋を通さないといけない』
脅され交際を始めた日に拓海くんは私の実家に挨拶にきた。
『結婚前提で付き合ってます』
私はその気はない。
拓海くんの鬼畜さを知ってるから、社畜で家畜な扱いをされ兼ねないから、遊び飽きてすぐに捨てて欲しいと願った。
大学院修士過程まで出たから、年齢的にそろそろ結婚を考えないといけない。
これから社会人デビューする身だけど、28歳までに結婚して30歳までに子供が欲しいと思ってた。
だから、そろそろ結婚を視野に入れた交際をしたいという願望がある。
「蓮華の父さんに俺からLINE送っといた。飲み過ぎて酔ってるからうちに連れて帰るって」
父と母も大島建設に勤めてる。
父は土木設計技士、母は総務で事務をしてるから仕事絡みの接点はない。
拓海くんの事を気に入ってる2人は、私を早く嫁がせたいと思ってる。
「そういえば、蓮華の母さんが実家の猫、引き取っていいって言ってたぞ」
茶トラのチャチャは18歳のおばあちゃん猫。
甘えん坊な大人しい性格で、いつも実家に戻ると玄関まで迎えに来てくれて、ずっと私の側にいてくれる。
「チャチャは高齢なの。住処が変わったらストレスで早死にさせちゃうかもしれないから連れてけない」
チャチャを理由に夜に実家に戻ってる私。
そうでもしないと、拓海くんに抱き潰され、仕事も在宅勤務にされてしまう。
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