敏腕御曹司の愛が重た過ぎる件

御曹司と御令嬢の婚活事情 1

『美優、愛子がLINEも電話も出てくれないんだよ。お前に優志と縁故結婚しろって言ったのは言葉の綾なんだ。悪かった。だから、愛子に弁解してくれ！！』

愛子ちゃんから、１週間兄からのLINE、電話を無視するよう言われてた。

愛子ちゃんはレイショクの御令嬢。

レイショクは、冷凍食品・レトルト食品・缶詰・包装氷等の製造・加工並びにこれらの製品の販売を行っている最大手企業。
ケンショクホールディングスで提供しているメニューの大半はレイショクが提供してたりする。
メニューの考案はケイショクホールディングスの各ブランドの開発部がしても、コロッケやハンバーグ、フライ、ソース、カレーなどはすぐに調理して出せるよう、レイショクで加工して卸して貰ってる。

兄は愛子ちゃんに惚れ込んでる。
縁故目的もないとはいえないけど、 美人で豊満な胸、くびれたウエストに上向きなヒップの容姿端麗な愛子ちゃんを好きで堪らない。

「言葉の綾ではすまないよ。もしかしたら、縁故のために兄さんが愛子ちゃんと結婚しようとしてるって思われたかもしれないね」

兄と付き合う前、愛子ちゃんは父から縁故目的でお見合いをセッティングされ、嫌な想いをした事があるらしい。

だから、私以上に兄の言動に腹を立てた。

『俺はただ、美優と優志に早く結婚して欲しかっただけだ！！美優、知らないだろ。優志はモテるんだからな。それにあいつ、ロリコンだから、うかうかしていたら若い女に取られるぞ！！』

優志さんはロリコンではない。
中1の時に私と出会い、小2の私に一目惚れしたと知った時は驚きはしたけれど、私だから好きになったと言ってくれた。
究極的な美女の愛子ちゃんを見てもなんとも思わない、綺麗な女優さんやモデルさんにも興味がない。

優志さんは私にしか興味がない。

「優志さんに、兄さんが優志さんの事をロリコンだと言ってたと伝えとくね」

『おい、言うな！！そんな事言ったら、あいつ、キレて、ケンショクホールディングスへの優遇なくされるかもしれないじゃないか！！

「知らない。愛子ちゃんにも伝えとく。私が早く結婚しないとロリコンの優志さんに捨てられるんじゃないかと心配して縁故結婚しろって言ったと伝えとく。じゃ、切るね！！」

夜に愛子ちゃんにLINE通話をかけた。

『真田さん、ロリコンじゃ、ないでしょ。美優ちゃんの事をあんなに大切にしているのに捨てられると思うなんて、あいつの目はふし穴か！！もう少し、無視したろう』

愛子ちゃんは優志さんが私の事を溺愛してると思ってる。

そして、愛が重いと言ってた。

優志さんは、私がマンションから出て1人でどこかに行く事を嫌がる。
心配だからもあると思うけど、お出かけする時は一緒に行きたいらしい。
仕事を調整して時間を作り、私の外出にいつも付き合ってくれる。

女友達と会う約束をした時は、誰とどこに何時に行くかを細かく聞いてきて、当然のように送り迎えをし、友達と会ってる間は近くで時間をつぶしてる。

読モとテレビ局の収録の時は、マネージャーのように、いつも撮影に立ち合ってくれてる。

『重い……重た過ぎる！！私、超絶イケメンで仕事ができる男でも、スケジュールを全て把握されるの嫌だし、外出に付き添われるのも無理』

愛子ちゃんは尽くし過ぎる優志さんに引いてた。


仕事から帰ってきた優志さんにも、兄の暴言を伝えた。

「俺はロリコンではない。美優だから好きになった。美優以外の女性に興味湧かないし、美優を捨てるわけないだろ。美優以外、愛せない。抱けない」

寝る準備が整った優志さんに抱きしめられ寝室連れてかれ、ベッドの上に押し倒されたタイミングで兄の暴言を伝えたせいか、身体で証明しようとしてるのか、いつもより丁寧に時間をかけて激しく抱かれた。