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妊娠している最愛の妻 side 創真
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咲愛は親同士が決めた許婚だから俺と結婚した。
だから、咲愛は俺に対して好きとか愛してるという感情はない。
仕方がなく結婚をした。
*****
15年前。
ホテル ナカクラを継ぐ事に決まった優志が、ホテルを新規に建設するための土地を確保する目的で元皇族の御令嬢 黒川麗華さんと婚約をした。
それで、麗華さんと咲愛が同じ女子校に通ってるのもあり、優志が咲愛との仲を誤解されないよう咲愛を避けるようになり、優志の事が好きだった咲愛は失恋によりショックで成績がガタ落ちした。
週3で通ってた塾の週テストの結果がかなり悪く、週末のホームパーティでおばさんからきつい態度をとられてた咲愛。
いつも慰め役をしていた優志は、麗華さんをエスコートしていて咲愛に気をかけれない。
俺と比べられて、咲愛ができない事に対して酷く叱られてるのもあり、どう慰めの言葉をかけたらいいかわからなかった俺。
咲愛は初瀬工コーポレーションを継ぐために英才教育を受けさせられていて、努力しているのに成績が上がらず、おじさんとおばさんからいつも叱られ、哀しんでた。
そんな咲愛が不憫に思い、俺が咲愛の婚約者になり初瀬工コーポレーションを継げば、咲愛は英才教育を受けなくてもよくなると思った。
父より先におじさんに相談をした。
後継者として俺が欲しいおじさんは、俺が初瀬工コーポレーションを継ぐ見返りに、ナカクラのホテル建設費の技術料を1割安くすると父に交渉し、俺は咲愛を許婚にする事ができた。
俺が咲愛の許婚に決まってから、俺は咲愛に無理をさせたくなかったから、
「俺が咲愛の代わりに初瀬工コーポレーションを継ぐから、咲愛の成績が悪かったり、テストの点が悪かったりしても叱らないでやって欲しい」
とおじさんとおばさんにお願いをした。
もう、成績で怒られる事はないのに、咲愛は勉強をやり続けた。
できないなりにいつも努力していた。
そんな咲愛だから、俺は恋心を抱いた。
咲愛は両親から俺と比べられ卑下されていたのが、俺と婚約してからは成績について何も言われなくなり、見捨てられたと思ったようだった。
だからか、両親から褒めて貰いたいのか勉強ばかりしてた。
俺と比べたら悪いが、同学年の中では全国20番以内に入っていて、作文や詩のコンクールで金賞をとってた。
それに関し、咲愛の両親は喜ぶ事もなく、当たり前といった空気を醸し出し、咲愛を傷つけていった。
両親から認められたいという思いから、そこまでしないでいいのにと思うぐらい努力する咲愛に、俺は常に側に寄り添ってた。
咲愛と俺が許婚になってから15年。
咲愛は結婚を拒み、子供を持つ事を完全に拒絶した。
それは仕方がない事だと思った。
両親から認められたいと思って奮闘してそれなりに成果を出しても、咲愛の両親は無関心になり、咲愛を認めない。
だから、咲愛に、そんな自分が母親になって大丈夫なのかという迷いができてしまったんだと思う。
避妊に関しては気をつけていた。
だが、健気な咲愛が愛おしすぎて、側にいると本能的に襲っていて、妊娠させてしまった。
咲愛は俺の事をいつも両親から比べられ卑下されてたのもあり毛嫌いしてた。
でも、許婚だから仕方がないと、俺を受け入れた。
気持ちはないとはわかっていても、身体は本能的に感じ、俺を求める。
だから、俺は咲愛を抱く事で、咲愛を感じ、愛されてると錯覚したかった。
それが、妊娠させてしまい、客間に立て篭もり、仕事も休んでいる咲愛。
完全に拒絶されてしまった……。
咲愛のお腹の中の子が今何ヶ月で予定日がいつかわからなくて、優志に奥さんに探りを入れて情報を仕入れてる俺。
3月20日前後に子供が産まれるのに、咲愛とすれ違ったままで、途方に暮れてしまった。
だから、咲愛は俺に対して好きとか愛してるという感情はない。
仕方がなく結婚をした。
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15年前。
ホテル ナカクラを継ぐ事に決まった優志が、ホテルを新規に建設するための土地を確保する目的で元皇族の御令嬢 黒川麗華さんと婚約をした。
それで、麗華さんと咲愛が同じ女子校に通ってるのもあり、優志が咲愛との仲を誤解されないよう咲愛を避けるようになり、優志の事が好きだった咲愛は失恋によりショックで成績がガタ落ちした。
週3で通ってた塾の週テストの結果がかなり悪く、週末のホームパーティでおばさんからきつい態度をとられてた咲愛。
いつも慰め役をしていた優志は、麗華さんをエスコートしていて咲愛に気をかけれない。
俺と比べられて、咲愛ができない事に対して酷く叱られてるのもあり、どう慰めの言葉をかけたらいいかわからなかった俺。
咲愛は初瀬工コーポレーションを継ぐために英才教育を受けさせられていて、努力しているのに成績が上がらず、おじさんとおばさんからいつも叱られ、哀しんでた。
そんな咲愛が不憫に思い、俺が咲愛の婚約者になり初瀬工コーポレーションを継げば、咲愛は英才教育を受けなくてもよくなると思った。
父より先におじさんに相談をした。
後継者として俺が欲しいおじさんは、俺が初瀬工コーポレーションを継ぐ見返りに、ナカクラのホテル建設費の技術料を1割安くすると父に交渉し、俺は咲愛を許婚にする事ができた。
俺が咲愛の許婚に決まってから、俺は咲愛に無理をさせたくなかったから、
「俺が咲愛の代わりに初瀬工コーポレーションを継ぐから、咲愛の成績が悪かったり、テストの点が悪かったりしても叱らないでやって欲しい」
とおじさんとおばさんにお願いをした。
もう、成績で怒られる事はないのに、咲愛は勉強をやり続けた。
できないなりにいつも努力していた。
そんな咲愛だから、俺は恋心を抱いた。
咲愛は両親から俺と比べられ卑下されていたのが、俺と婚約してからは成績について何も言われなくなり、見捨てられたと思ったようだった。
だからか、両親から褒めて貰いたいのか勉強ばかりしてた。
俺と比べたら悪いが、同学年の中では全国20番以内に入っていて、作文や詩のコンクールで金賞をとってた。
それに関し、咲愛の両親は喜ぶ事もなく、当たり前といった空気を醸し出し、咲愛を傷つけていった。
両親から認められたいという思いから、そこまでしないでいいのにと思うぐらい努力する咲愛に、俺は常に側に寄り添ってた。
咲愛と俺が許婚になってから15年。
咲愛は結婚を拒み、子供を持つ事を完全に拒絶した。
それは仕方がない事だと思った。
両親から認められたいと思って奮闘してそれなりに成果を出しても、咲愛の両親は無関心になり、咲愛を認めない。
だから、咲愛に、そんな自分が母親になって大丈夫なのかという迷いができてしまったんだと思う。
避妊に関しては気をつけていた。
だが、健気な咲愛が愛おしすぎて、側にいると本能的に襲っていて、妊娠させてしまった。
咲愛は俺の事をいつも両親から比べられ卑下されてたのもあり毛嫌いしてた。
でも、許婚だから仕方がないと、俺を受け入れた。
気持ちはないとはわかっていても、身体は本能的に感じ、俺を求める。
だから、俺は咲愛を抱く事で、咲愛を感じ、愛されてると錯覚したかった。
それが、妊娠させてしまい、客間に立て篭もり、仕事も休んでいる咲愛。
完全に拒絶されてしまった……。
咲愛のお腹の中の子が今何ヶ月で予定日がいつかわからなくて、優志に奥さんに探りを入れて情報を仕入れてる俺。
3月20日前後に子供が産まれるのに、咲愛とすれ違ったままで、途方に暮れてしまった。
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