手のかかる社長から狂愛されちゃいました

人気作品を産むデータ分析

ＡＩ活用によるデータ分析でどういった作品が流行りそうかを分析をする。
コミックバードでのジャンル事の人気作品を分析し、どういうストーリーが好まれているかを把握し、オリジナルコミックの新連載を決め、時に作家さんにリクエストで小説執筆をお願いしたりする。

「七瀬ちとせ先生担当は、次も安蜜林檎先生でいいですよね」

作家さんと漫画家さんの相性も考慮し、コミカライズ作品制作がスムーズにいくようにする。

オリジナルコミックの大半が単行本換算で１００万部越えの売上を出し、運営メンバー全員でガッツポーズをする。

「“見せかけの私に恋してる”がドラマ化が決まったんですか！！」

オリジナル作品が毎シーズンテレビドラマに起用されるようになり、コミックバードの知名度があがり、会員数が爆上がりする。
テレビドラマ化するかもしれないオリジナルコミックを先行配信で読みたいと有料会員が増え、課金して読んでくれるようになった。

「純利益150億円達成できたな！！」

コミックサイトのサービスを開始してから12年。
オリジナルコミックの制作作品数が累計１,000作品突破した。

「オリジナルコミックをもっと多くの人に読んでいただくために、話のポイント額を下げよう」

1話切り売りポイントを50から30に下げた事により利益が減ると思われたけど、読まれる数が増え、他の電子書籍配信サービスがユーザーがコミックバードに乗り換えてきて、収益がアップした。

国立の高専卒で学生時代からツバサコム、アスカコーポレーションで働いてきた。

ツバサコムにバイトで入ったのは16歳秋。

アスカコーポレーションには18の春から働き始め、2年間はバイトの身分だったけれど、WEBサイトとアプリの開発だけでなくオリジナルコミック制作会議にも参加させてくれて、未熟だった私を育ててくれた。

今思えば、電子コミック配信サービスの会社を起こすにあたって、18歳の若者の意見が欲しくて、相馬社長は私を創業メンバーに声かけたのだと思う。

『奏音、貴方、30になるんだからそろそろいい人見つけて結婚して、子供作りなさい！！』

コロンウイルスが流行し始めてから3年。
アルファ（α）、ベータ（β）、ガンマ（γ）、デルタ（δ）、イータ（η）、カッパ（κ）、ラムダ（λ）、パイ（π）、シグマ（σ）とフルコンボで感染し、実家には1度も帰省していない。

30歳の誕生日に母からお祝いコールがかかってきて、まさか結婚して子供を産めと言われるとは思わなかった。

年齢的に結婚していてもおかしくない歳ではある。

両親を安心させるためにも、婚活を始める事にした。