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離婚はしたくない
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3月の終わり。
検索サービスにおけるデータベースの設計、管理が私の仕事で、基本的に在宅勤務でデスクワークの仕事をしているけど、年の瀬や年度末は、お世話になっているクライアント先に営業とともに挨拶に伺うから、忙しい。
コムサズムのシンプルなブラックスーツ。
パンツスーツでと男に間違われるから、ふくらはぎまであるタイトスカートのスーツを身に纏い、クライアント先周りに向かう。
伽音ちゃんも忙しそう。
フリーランスでアメリカの最大手IT企業から仕事を請け負ってるのもあり、夜中にWEB会議があり、納期の兼ね合いで寝る間を惜しんで仕事をしてる。
それプラスに、気晴らしに翔真から請け負ったキャラクター原案を描いてるらしく、かなり忙しいみたい。
「凛花ちゃん、おはよう。今日もクライアント先回りなんだ!!」
頼翔くんを幼稚園に送る時間に私も家を出る。
徹夜明けにシャワーを浴び、身なりを整えてる伽音ちゃん。
会うだけで、元気を貰える。
「今日、昼過ぎに翔兄が差し入れという賄賂を持ってくるって!!これたら来て!!」
伽音ちゃんにキャラクター原案を描いて貰おう事を口実に、翔真はしょっちゅう顔を出してる。
今日のクライアント先周りは午前中だけで、ランチミーティングが終わったら、午後からは在宅勤務の予定。
翔真と伽音ちゃんの関係が進展してるか、様子を見に行きたい。
「ランチミーティングの後は在宅勤務だから、帰ってこれたら顔を出すね!!」
ランチミーティングを終え、家路を急ぐ。
家に戻り、手洗いうがいをし、伽音ちゃんの部屋に行こうとドアを開けたら、夫、誠司がいた。
釈放されてから、1週間後。
間宮先生から服役している警察署と出てくる日を聞いてたから、迎えに行こうか悩んだ。
伽音ちゃんに相談したら、危ないと止められた。
相葉社長に相談すると、相葉社長が誠司を迎えに行き、仕事復帰をさせ、会社の寮に住まわせて面倒をみると仰って下さった。
精神鑑定で統合失調症と躁鬱を診断されたため、逆恨みで私に何をしでかすかわからないしばらくは監視をつけ、接触しないようにするとも仰った。
「凛花、ーー離婚に応じろ!!離婚届にサインしてくれ!!」
折り畳んだ離婚届を取り出し、開いて私に突きつける。
私は首を横にふる。
離婚はしたくない。
「俺はお前を女と想えない!!」
胸ぐらを掴まれ、ブレザーとブラウスを力づくで開き、私の控えめな胸の膨らみを掴んだ。
「お前の裸を見ても反応しない!!」
誠司くんが巨乳好きなのは知ってる。
玲香さんはグラマーな体型で、色気が凄まじかった。
私に女の魅力がないから、浮気されたんだ。
私を押し倒して馬乗りになった誠司くん。
男の象徴は、びくともしてない。
「ーー何をしてるんですか!!」
隣から出てきた伽音ちゃんが、誠司くんを睨みつける。
「自分の嫁に何をしてもいいだろう!!余所者は黙ってろっ!、」
「最低ーー!!凛花ちゃん、泣いてるじゃないですか!!それ、DVですよ!!警察呼びますよ!!」
気は強いけど、華奢でか弱そうな容姿の伽音ちゃん。
私を守ろうと誠司くんに立ち向かってくれてる。
伽音ちゃんの背後に翔真がいて、翔真も誠司を睨みつけてた。
「……チッ、面倒くせーー」
誠司くんは走って立ち去った。
「凛花ちゃん、ーーあんな最低最悪なクズキモ夫、こっちから捨てなっ!!慰謝料がっぽり取って!!」
伽音ちゃんが着ていたカーディガンが脱いで、私にかけてくれた。
誠司くんと、離婚した方がいい。
わかってはいる。
だけど、誠司くんとの楽しかった思い出が脳裏に浮かび、あの時の関係に戻りたいと思ってしまい、私は離婚を受け入れる事ができなかった。
検索サービスにおけるデータベースの設計、管理が私の仕事で、基本的に在宅勤務でデスクワークの仕事をしているけど、年の瀬や年度末は、お世話になっているクライアント先に営業とともに挨拶に伺うから、忙しい。
コムサズムのシンプルなブラックスーツ。
パンツスーツでと男に間違われるから、ふくらはぎまであるタイトスカートのスーツを身に纏い、クライアント先周りに向かう。
伽音ちゃんも忙しそう。
フリーランスでアメリカの最大手IT企業から仕事を請け負ってるのもあり、夜中にWEB会議があり、納期の兼ね合いで寝る間を惜しんで仕事をしてる。
それプラスに、気晴らしに翔真から請け負ったキャラクター原案を描いてるらしく、かなり忙しいみたい。
「凛花ちゃん、おはよう。今日もクライアント先回りなんだ!!」
頼翔くんを幼稚園に送る時間に私も家を出る。
徹夜明けにシャワーを浴び、身なりを整えてる伽音ちゃん。
会うだけで、元気を貰える。
「今日、昼過ぎに翔兄が差し入れという賄賂を持ってくるって!!これたら来て!!」
伽音ちゃんにキャラクター原案を描いて貰おう事を口実に、翔真はしょっちゅう顔を出してる。
今日のクライアント先周りは午前中だけで、ランチミーティングが終わったら、午後からは在宅勤務の予定。
翔真と伽音ちゃんの関係が進展してるか、様子を見に行きたい。
「ランチミーティングの後は在宅勤務だから、帰ってこれたら顔を出すね!!」
ランチミーティングを終え、家路を急ぐ。
家に戻り、手洗いうがいをし、伽音ちゃんの部屋に行こうとドアを開けたら、夫、誠司がいた。
釈放されてから、1週間後。
間宮先生から服役している警察署と出てくる日を聞いてたから、迎えに行こうか悩んだ。
伽音ちゃんに相談したら、危ないと止められた。
相葉社長に相談すると、相葉社長が誠司を迎えに行き、仕事復帰をさせ、会社の寮に住まわせて面倒をみると仰って下さった。
精神鑑定で統合失調症と躁鬱を診断されたため、逆恨みで私に何をしでかすかわからないしばらくは監視をつけ、接触しないようにするとも仰った。
「凛花、ーー離婚に応じろ!!離婚届にサインしてくれ!!」
折り畳んだ離婚届を取り出し、開いて私に突きつける。
私は首を横にふる。
離婚はしたくない。
「俺はお前を女と想えない!!」
胸ぐらを掴まれ、ブレザーとブラウスを力づくで開き、私の控えめな胸の膨らみを掴んだ。
「お前の裸を見ても反応しない!!」
誠司くんが巨乳好きなのは知ってる。
玲香さんはグラマーな体型で、色気が凄まじかった。
私に女の魅力がないから、浮気されたんだ。
私を押し倒して馬乗りになった誠司くん。
男の象徴は、びくともしてない。
「ーー何をしてるんですか!!」
隣から出てきた伽音ちゃんが、誠司くんを睨みつける。
「自分の嫁に何をしてもいいだろう!!余所者は黙ってろっ!、」
「最低ーー!!凛花ちゃん、泣いてるじゃないですか!!それ、DVですよ!!警察呼びますよ!!」
気は強いけど、華奢でか弱そうな容姿の伽音ちゃん。
私を守ろうと誠司くんに立ち向かってくれてる。
伽音ちゃんの背後に翔真がいて、翔真も誠司を睨みつけてた。
「……チッ、面倒くせーー」
誠司くんは走って立ち去った。
「凛花ちゃん、ーーあんな最低最悪なクズキモ夫、こっちから捨てなっ!!慰謝料がっぽり取って!!」
伽音ちゃんが着ていたカーディガンが脱いで、私にかけてくれた。
誠司くんと、離婚した方がいい。
わかってはいる。
だけど、誠司くんとの楽しかった思い出が脳裏に浮かび、あの時の関係に戻りたいと思ってしまい、私は離婚を受け入れる事ができなかった。
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