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出て行ってしまった夫と初めてできた親友
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『旦那に、……事実を全て話したから』
誠司くんと翔真が2人でBARでサシ飲みした夜。
内容が気になり、心配で眠れない私を気遣い、翔真が解散後に電話をかけてきた。
着信拒否設定をしてるから、会社の電話でかけてくれて、わざわざそこまでしてくれた彼に感謝する。
「……全てって、大学時代に私と翔真が付き合ってた事も?」
『あぁ、……話さないと、玲香が真宮を誑かし、不倫関係を持ち、子供ができるもすぐに堕した理由を、理解して貰えないからな』
誠司くんは相当ショックを受けてたらしい。
お酒に強くないのに、ブランデーやウィスキーをロックで飲みまくってたらしく、酔い潰れてしまい、ボーイに手を貸して貰い、ホテルの部屋に置いてきたと翔真に言われた。
誠司くんは、本気で玲香さんの事を愛してた。
だけど、彼女は私に対する恨みから、誠司くんを誑かした。
誠司くんは、この日から家に帰ってきていない。
仕事にも行ってない。
眠れない日が1週間続き、食欲がわかず、飲み物も喉に通らず、ただ、無心に仕事をこなしてた。
****
「だ、大丈夫ですか!!」
ゴミ捨てで久しぶりに部屋から出て歩いたからか、頭がくらくらとする。
隣人の香坂伽音さんとエレベーターに乗り、昇る揺れでバランスを崩し、倒れてしまい、小柄な彼女に覆い被されってしまった。
なんとか体勢を戻そうとするも、……動かない。
香坂伽音さんは、赤の他人の私を家に入れてくれて、ソファーに寝かせてくれた。
そして、kittyに電話をかけてくれて、相馬社長を呼んでくれて、救急病院に連れて行ってくれた。
貧血に栄養失調に、脱水症状に、まさかの流産。
可能性は低いけど、誠司くんとの子供が欲しくて、こっそり試していたシリンジ法で妊娠できた。
だけど、……流産してしまった。
「真宮にLINEメッセージを何度も送ったが、既読にもならない。電源落ちしてるか、切ってるな」
慕ってる相葉社長が誠司くんにLINEを送っても、反応は無い。
「凛花さん、成城石田の惣菜、一緒に食べよう。こういう時は食べるに限る」
トマトとモッツァレラチーズの鶏焼売に、スモークサーモンスライス、ワインに合いそうな惣菜を買ってきてくれて、私にすすめてきた。
「りんご酢ときび糖仕立てのキャロットラペなら、あっさりしてるから食べれる?私、成城石田の惣菜、好きなの!!」
マサチューセッツ博士卒でMBA/MOTを取得している才女の香坂伽音さん。
経歴からお堅い人に感じていたけど、彼女は見た目通りの可愛い人だった。
リスが口に木の実を頬張るみたいに、焼売を小さな口でひとくちで食べた。
スゴく、可愛い。
食欲なかったけど、彼女が食べてる姿を見てると湧いてきた。
一緒に成城石田の惣菜を頬張る。
「ワインに合うんだよ。退院したら一緒におうち飲み会しよう。美味しいワイン、取り寄せてるから!!」
入院中、伽音ちゃんは午前中に毎日来てくれて、お昼過ぎまで居てくれた。
退院してマンションに戻ると、誠司くんの私物が全てなくなっていて、ダイニングテーブルの上に、離婚届が置いてあった。
kittyに電話をかけると相葉社長に取り付がれ、誠司くんが会社に辞表を送ってきた事を伝えられた。
誠司くんは、相葉社長にも何も言わず、行方を晦ませた。
誠司くんが私の元から去り、孤独感に苛まれて塞ぎ込みそうな私を、伽音ちゃんと、伽音ちゃんの愛息子の頼翔くんが側に居て、支えてくれた。
誠司くんと翔真が2人でBARでサシ飲みした夜。
内容が気になり、心配で眠れない私を気遣い、翔真が解散後に電話をかけてきた。
着信拒否設定をしてるから、会社の電話でかけてくれて、わざわざそこまでしてくれた彼に感謝する。
「……全てって、大学時代に私と翔真が付き合ってた事も?」
『あぁ、……話さないと、玲香が真宮を誑かし、不倫関係を持ち、子供ができるもすぐに堕した理由を、理解して貰えないからな』
誠司くんは相当ショックを受けてたらしい。
お酒に強くないのに、ブランデーやウィスキーをロックで飲みまくってたらしく、酔い潰れてしまい、ボーイに手を貸して貰い、ホテルの部屋に置いてきたと翔真に言われた。
誠司くんは、本気で玲香さんの事を愛してた。
だけど、彼女は私に対する恨みから、誠司くんを誑かした。
誠司くんは、この日から家に帰ってきていない。
仕事にも行ってない。
眠れない日が1週間続き、食欲がわかず、飲み物も喉に通らず、ただ、無心に仕事をこなしてた。
****
「だ、大丈夫ですか!!」
ゴミ捨てで久しぶりに部屋から出て歩いたからか、頭がくらくらとする。
隣人の香坂伽音さんとエレベーターに乗り、昇る揺れでバランスを崩し、倒れてしまい、小柄な彼女に覆い被されってしまった。
なんとか体勢を戻そうとするも、……動かない。
香坂伽音さんは、赤の他人の私を家に入れてくれて、ソファーに寝かせてくれた。
そして、kittyに電話をかけてくれて、相馬社長を呼んでくれて、救急病院に連れて行ってくれた。
貧血に栄養失調に、脱水症状に、まさかの流産。
可能性は低いけど、誠司くんとの子供が欲しくて、こっそり試していたシリンジ法で妊娠できた。
だけど、……流産してしまった。
「真宮にLINEメッセージを何度も送ったが、既読にもならない。電源落ちしてるか、切ってるな」
慕ってる相葉社長が誠司くんにLINEを送っても、反応は無い。
「凛花さん、成城石田の惣菜、一緒に食べよう。こういう時は食べるに限る」
トマトとモッツァレラチーズの鶏焼売に、スモークサーモンスライス、ワインに合いそうな惣菜を買ってきてくれて、私にすすめてきた。
「りんご酢ときび糖仕立てのキャロットラペなら、あっさりしてるから食べれる?私、成城石田の惣菜、好きなの!!」
マサチューセッツ博士卒でMBA/MOTを取得している才女の香坂伽音さん。
経歴からお堅い人に感じていたけど、彼女は見た目通りの可愛い人だった。
リスが口に木の実を頬張るみたいに、焼売を小さな口でひとくちで食べた。
スゴく、可愛い。
食欲なかったけど、彼女が食べてる姿を見てると湧いてきた。
一緒に成城石田の惣菜を頬張る。
「ワインに合うんだよ。退院したら一緒におうち飲み会しよう。美味しいワイン、取り寄せてるから!!」
入院中、伽音ちゃんは午前中に毎日来てくれて、お昼過ぎまで居てくれた。
退院してマンションに戻ると、誠司くんの私物が全てなくなっていて、ダイニングテーブルの上に、離婚届が置いてあった。
kittyに電話をかけると相葉社長に取り付がれ、誠司くんが会社に辞表を送ってきた事を伝えられた。
誠司くんは、相葉社長にも何も言わず、行方を晦ませた。
誠司くんが私の元から去り、孤独感に苛まれて塞ぎ込みそうな私を、伽音ちゃんと、伽音ちゃんの愛息子の頼翔くんが側に居て、支えてくれた。
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