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咲良side 中倉財閥からの追っ手
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9月28日に湊は京都に戻った。
出たアパートが運良く空いてて、そこにまた引っ越した。
私は律樹さんと姫花さんの住んでいる一軒家に居候して、1歳の玲斗くんのお世話を任された。
「咲良ちゃんがいてくれて助かる!!」
売れっ子設計士とインテリアプランナーの律樹さんと姫花さん。
律樹くんに会いにクライアント先と工事監理の合間に2人で帰ってくる。
居候させて頂くお礼に、毎日、朝昼晩の食事を作らせて貰った。
中倉財閥が探偵を雇って私を探してるかもしれないから、ネットスーパーで食材と日用品を購入する。
午前中はお庭の砂場で遊び、午後からは絵本を読み聞かせした。
「私も湊の子が欲しいな……」
玲斗くんのお世話が楽しかった。
*****
「湊、あのね……、わたし、湊の赤ちゃんが欲しい」
大学が休みに入り、湊が福岡にきた。
神崎工務店の年始年末休暇の時以外はバイトで律樹さんの仕事のお手伝いをしてた。
夜に私が間借りしてる部屋で2人で過ごす時間。
湊におねだりする。
「……今はまだダメだよ。俺が大学を卒業して神崎工務店に就職するまでは待って。
今、妊娠したら律樹さんと姫花さんに迷惑がかかる……」
年末年始の長期休暇に沖縄のコテージに来た。
5日間だけの2人きりの時間。
コテージのベッドにうつ伏せで寝そべりスマホを触ってる湊。
律樹の隣に同じようにうつ伏せで寝そべり、スマホの画面を見た。
アプリゲームを楽しんでる湊に腹をたてる。
「湊、ゲームをしないで私の相手をして!!」
「……わかった。おいで、咲良」
福岡で間借りしてる部屋でも音を立てないように、毎日やってたけど、離れてる時間が長いのと、赤ちゃんが欲しくて、湊に『抱いて』とねだるわたし。
湊はそんな私を抱いてくれた。
でも、『子供ができたらいけないから』と必ずゴムをつけて私の中に挿れる。
「後、1年ちょっとだけ待って」
私を抱きながら湊は言う。
私が中倉財閥の令嬢で政略結婚させられそうになって逃げ出したからこんな生活を送る事になったのに、湊は私の我儘を聞いてくれて宥めてくれて、私の事を第1に考えて動いてくれた。
政略結婚から逃げて8ヶ月が経った。
足が着いたらいけないからと住民票も移さず、クレジットカードのお金も引き落としなどせず、病院にも行かなかった。
そして、外にも出ず、律樹さんと姫花さんの家に引きこもって生活を送ってた。
*****
律樹さんと姫花さんがちょうど家に戻ってきてた時間に玄関のインターフォンがなる。
モニターを見た姫花が怪訝そうな表情を浮かべ、律樹さんを呼び、律樹さんと出て行く。
モニターを見ると1度お会いした私の政略結婚の相手 有川要がいた。
「ここにいる私の婚約者の中倉咲良さんとお話がしたいのですが」
「そんな女性はうちにいませんが」
有川要さんに私がここにいないと嘘をつく律樹さん。
すると、有川要さんがわたしがお庭で玲斗くんと遊んでる写真を出して、律樹さんと姫花さんに見せた。
「……今はもういないです。帰って下さい。仕事に行かないといけないのでもう帰って下さい」
姫花さんが律樹さんの腕を掴み、家の中に入った。
モニターでその様子を見ていたと思われないようモニターを切り、玲斗くんを抱きあげる。
「咲良ちゃん、これからしばらく家から出たらダメ。窓とか外から見える所にも居たらダメ」
律樹さんと姫花さんがリビングに入ってきた。
姫花さんがこの日は午後からは休みを取ってくれた。
そして、次の日からクライアント先のヒアリングのみ行き、それ以外は家で仕事をしてくれた。
出たアパートが運良く空いてて、そこにまた引っ越した。
私は律樹さんと姫花さんの住んでいる一軒家に居候して、1歳の玲斗くんのお世話を任された。
「咲良ちゃんがいてくれて助かる!!」
売れっ子設計士とインテリアプランナーの律樹さんと姫花さん。
律樹くんに会いにクライアント先と工事監理の合間に2人で帰ってくる。
居候させて頂くお礼に、毎日、朝昼晩の食事を作らせて貰った。
中倉財閥が探偵を雇って私を探してるかもしれないから、ネットスーパーで食材と日用品を購入する。
午前中はお庭の砂場で遊び、午後からは絵本を読み聞かせした。
「私も湊の子が欲しいな……」
玲斗くんのお世話が楽しかった。
*****
「湊、あのね……、わたし、湊の赤ちゃんが欲しい」
大学が休みに入り、湊が福岡にきた。
神崎工務店の年始年末休暇の時以外はバイトで律樹さんの仕事のお手伝いをしてた。
夜に私が間借りしてる部屋で2人で過ごす時間。
湊におねだりする。
「……今はまだダメだよ。俺が大学を卒業して神崎工務店に就職するまでは待って。
今、妊娠したら律樹さんと姫花さんに迷惑がかかる……」
年末年始の長期休暇に沖縄のコテージに来た。
5日間だけの2人きりの時間。
コテージのベッドにうつ伏せで寝そべりスマホを触ってる湊。
律樹の隣に同じようにうつ伏せで寝そべり、スマホの画面を見た。
アプリゲームを楽しんでる湊に腹をたてる。
「湊、ゲームをしないで私の相手をして!!」
「……わかった。おいで、咲良」
福岡で間借りしてる部屋でも音を立てないように、毎日やってたけど、離れてる時間が長いのと、赤ちゃんが欲しくて、湊に『抱いて』とねだるわたし。
湊はそんな私を抱いてくれた。
でも、『子供ができたらいけないから』と必ずゴムをつけて私の中に挿れる。
「後、1年ちょっとだけ待って」
私を抱きながら湊は言う。
私が中倉財閥の令嬢で政略結婚させられそうになって逃げ出したからこんな生活を送る事になったのに、湊は私の我儘を聞いてくれて宥めてくれて、私の事を第1に考えて動いてくれた。
政略結婚から逃げて8ヶ月が経った。
足が着いたらいけないからと住民票も移さず、クレジットカードのお金も引き落としなどせず、病院にも行かなかった。
そして、外にも出ず、律樹さんと姫花さんの家に引きこもって生活を送ってた。
*****
律樹さんと姫花さんがちょうど家に戻ってきてた時間に玄関のインターフォンがなる。
モニターを見た姫花が怪訝そうな表情を浮かべ、律樹さんを呼び、律樹さんと出て行く。
モニターを見ると1度お会いした私の政略結婚の相手 有川要がいた。
「ここにいる私の婚約者の中倉咲良さんとお話がしたいのですが」
「そんな女性はうちにいませんが」
有川要さんに私がここにいないと嘘をつく律樹さん。
すると、有川要さんがわたしがお庭で玲斗くんと遊んでる写真を出して、律樹さんと姫花さんに見せた。
「……今はもういないです。帰って下さい。仕事に行かないといけないのでもう帰って下さい」
姫花さんが律樹さんの腕を掴み、家の中に入った。
モニターでその様子を見ていたと思われないようモニターを切り、玲斗くんを抱きあげる。
「咲良ちゃん、これからしばらく家から出たらダメ。窓とか外から見える所にも居たらダメ」
律樹さんと姫花さんがリビングに入ってきた。
姫花さんがこの日は午後からは休みを取ってくれた。
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