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クリスマスデートに別れ話を 2
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結翔くんが予約を入れていたホテル最上階にある、デラックススイート。
レインボーライオンのバーテンダーさんから渡されたカードキーで入り、結翔くんに宛てた手紙と合鍵を置き、部屋を出る。
結翔くんが遅れてでもクリスマスディナーに駆けつけてくれて2人の未来について話し合えたら、考え直したかもしれない。
7年間交際していた恋人だから、幸せだった楽しかった思い出がたくさんある。
付き合ってからの3年間。
同じ大学に通う学生だったから、大学側の賃貸マンションで一緒に暮らしてた。
結翔くんの修士論文が大学とソミーの共同研究開発だったのもあり、夕方から夜中までは品川のソミー本社技術研究所でアルバイトをしていた。
最低限の睡眠時間か取れない生活の中、毎日タクシーでマンションに帰ってきて、シャワーを浴びて私が眠るベッドに入ってきて私を抱きしめてくれた結翔くん。
一緒に居られるひとときは、目覚めてから1時間の限られた時間だった。
夜が明け朝日が部屋に入り込み目を覚ました私に結翔くんがキスを落とし、お互いの身体を貪るように抱き合ってた日々を思い出す。
毎日抱き合えていたから上手くいっていたのかな。
そう思いたくない。
修士課程を卒業後、ソミー本社ビル側のタワーマンションに引っ越した結翔くん。
結翔くんが手がけたCMOSイメージセンサーを主力とするイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)の技術が世界的に評価を受け、スマートフォンのカメラに使われるようになり、メーカー事に仕様変更をして商品化させないといけなくて、入社後すぐから会社に泊まり込み仕事に追われる日々を送ってるようだった。
入社後すぐに総括課長に任命され管理職になったため、休日返上で休む暇無く仕事をしていた。
『大学卒業したら一緒に暮らさないか』と結翔くんに逢うたびに言われた。
結翔くんが住んでいるタワーマンションはソミー本社ビル徒歩5分の所にある品川駅側にある。
“ヘルシーライフ”が軌道に乗り六本木に事務所を構えた私は、タクシーで5分かからず着く所に住みたくて、結翔くんの申し出を断り、大学卒業後、西麻布の賃貸マンションに引っ越した。
(結翔くんにとっての私って、身体の相性がいいから繋ぎ止めたい存在だったのかなぁ)
月1~2回しか逢えなくて、逢っても身勝手に身体だけ求められるだけ。
事後に仕事があるからと1人取り残される虚しさ。
これ以上、結翔くんの恋人でいられないと、同棲解消してから、常に頭に過ぎってた。
多忙な結翔くんに別れを切り出すタイミングが持てなかったけど、直接告げる事はできなかったけど、伝える事ができた事に安堵する。
クリスマスイブの夜。
仕事を終え、デラックススイートで私と熱い夜を送るはずだった結翔くん。
私からの別れを告げる手紙を読んで、どんな気持ちになってるかな。
別れを決断したのは私。
後悔はしていない。
長く交際していた恋人との別れは、気持ちが離れてはいても、何とも言えない喪失感に苛まされる。
寂しさからなのか涙が溢れ出てくる。
(別れた方がお互い幸せになる。結翔くんは仕事できるし、ソミーの創業者一緒の御曹司だし、すぐに新しい彼女ができるはず)
枕を濡らしながら、眠りについた。
レインボーライオンのバーテンダーさんから渡されたカードキーで入り、結翔くんに宛てた手紙と合鍵を置き、部屋を出る。
結翔くんが遅れてでもクリスマスディナーに駆けつけてくれて2人の未来について話し合えたら、考え直したかもしれない。
7年間交際していた恋人だから、幸せだった楽しかった思い出がたくさんある。
付き合ってからの3年間。
同じ大学に通う学生だったから、大学側の賃貸マンションで一緒に暮らしてた。
結翔くんの修士論文が大学とソミーの共同研究開発だったのもあり、夕方から夜中までは品川のソミー本社技術研究所でアルバイトをしていた。
最低限の睡眠時間か取れない生活の中、毎日タクシーでマンションに帰ってきて、シャワーを浴びて私が眠るベッドに入ってきて私を抱きしめてくれた結翔くん。
一緒に居られるひとときは、目覚めてから1時間の限られた時間だった。
夜が明け朝日が部屋に入り込み目を覚ました私に結翔くんがキスを落とし、お互いの身体を貪るように抱き合ってた日々を思い出す。
毎日抱き合えていたから上手くいっていたのかな。
そう思いたくない。
修士課程を卒業後、ソミー本社ビル側のタワーマンションに引っ越した結翔くん。
結翔くんが手がけたCMOSイメージセンサーを主力とするイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)の技術が世界的に評価を受け、スマートフォンのカメラに使われるようになり、メーカー事に仕様変更をして商品化させないといけなくて、入社後すぐから会社に泊まり込み仕事に追われる日々を送ってるようだった。
入社後すぐに総括課長に任命され管理職になったため、休日返上で休む暇無く仕事をしていた。
『大学卒業したら一緒に暮らさないか』と結翔くんに逢うたびに言われた。
結翔くんが住んでいるタワーマンションはソミー本社ビル徒歩5分の所にある品川駅側にある。
“ヘルシーライフ”が軌道に乗り六本木に事務所を構えた私は、タクシーで5分かからず着く所に住みたくて、結翔くんの申し出を断り、大学卒業後、西麻布の賃貸マンションに引っ越した。
(結翔くんにとっての私って、身体の相性がいいから繋ぎ止めたい存在だったのかなぁ)
月1~2回しか逢えなくて、逢っても身勝手に身体だけ求められるだけ。
事後に仕事があるからと1人取り残される虚しさ。
これ以上、結翔くんの恋人でいられないと、同棲解消してから、常に頭に過ぎってた。
多忙な結翔くんに別れを切り出すタイミングが持てなかったけど、直接告げる事はできなかったけど、伝える事ができた事に安堵する。
クリスマスイブの夜。
仕事を終え、デラックススイートで私と熱い夜を送るはずだった結翔くん。
私からの別れを告げる手紙を読んで、どんな気持ちになってるかな。
別れを決断したのは私。
後悔はしていない。
長く交際していた恋人との別れは、気持ちが離れてはいても、何とも言えない喪失感に苛まされる。
寂しさからなのか涙が溢れ出てくる。
(別れた方がお互い幸せになる。結翔くんは仕事できるし、ソミーの創業者一緒の御曹司だし、すぐに新しい彼女ができるはず)
枕を濡らしながら、眠りについた。
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