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第8章 それぞれの思惑
その頃、レオンハルトは
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「それで、あー、ユーシアはその……貴殿にどんな話をしておりますかな? いや、あの子は世間知らずなのでね。突拍子もない想像や妄想を、さも本当のことのように話す癖があるものだから、迷惑をかけているのではと心配でね」
レオンハルトは脳内で、マティスの頭をハエ叩きで連打しながら答えた。
「ユーシアといて迷惑と感じたことなど、一度もない」
ユーチアたちが絵本を取り戻し、割符を解読するのに役立つかもしれない『栞』を見つけて戻るまで、三人の注意を引きつけておく――本日のレオンハルトは、そういう役割だ。
ゆえに忍耐を総動員して、円卓を囲んでクリプシナ親娘の相手をし、苛々するだけの茶会に付き合っているわけだが。
「本当に、レオンハルト卿は寛大な方ですわ。けれどユーシアが何を言おうと、話半分に聞いてやってくださいね。あの子はちょっと……わたくしたちのことを、逆恨みしているようなところがありますの」
首飾りのサファイアが胸の谷間に埋まりそうなほど胸を寄せたキーラが、「悲しいけれど」と、ちっとも濡れていない目元をレースのハンカチで押さえる。
間を置かずケイトリンも、ギュッと胸を寄せてやたら谷間を強調しながら、レオンハルトのほうへ身を乗り出してきた。
「お母様の言う通りですのよ! 異母兄は昔から、被害妄想の塊というか……わたくしたちを悪者にして、悲劇の主人公のように同情を誘うのが常套手段なのです。そのせいで、わたくしも何度ほかの家門の方たちから、『異母兄を虐げている』と誤解を受けたことか」
レオンハルトは横目でケイトリンを見た。
「ユーシアは引きこもりだったのに、いつ、常套手段になるほど他人にアピールしたのかね」
「あ……」
しまった、という顔で口ごもったケイトリンに代わり、キーラが「我が家にはお客様も多いんですのよ!」と声を上げた。
「そうした方々に……ね、ケイトリン?」
「そう、そうなのです! お客様がいらっしゃるたび、そうしたことを」
懲りずに言いわけする娘のためか、マティスまで出しゃばってきた。
「本当に、困った息子で。ご迷惑をおかけしているのではと、常々心配しておったのです」
(常々心配すべきは、自分と自分の妻子の性根の悪さだろうが、愚か者)
悪態をつきたくなるのを我慢するため、レオンハルトはカップを口に運んだ。
マティスとキーラは、ユーシアがレオンハルトに裏の商売の件を話していないか、探りを入れてきている。
そしてもしも、レオンハルトに裏帳簿を見たことをバラしてしまっていたとしても、『家族を逆恨みする、空想癖と被害妄想癖の塊であるユーシアの発言に、信憑性はない』と牽制しているつもりなのだろう。
(しかし……いくらユーシアの実母を嫌い、リフテト子爵と政争に発展するほど衝突したからといって、よくもここまで、実の息子を無慈悲に扱えるものだ)
この家族の事情を知った上で、こうしてその実態を目の前にすると、レオンハルトは改めて、ユーシアを不憫に思った。
と同時に、マティスを毛嫌いしてきた自分の目は確かだったと思う。この男は異常だ。
これほど身勝手な者ばかりが家族として結束するには、共通の『敵』が必要だったのかもしれない。抵抗できないユーシアは、彼らにとって都合のいい『敵』だったのだ。
……などと考察することで冷静さを保とうと努めても、怒りは煮えたぎる一方だったが。
レオンハルトは、心の底からこの三人を嫌悪した。
同じ空間の息を吸うだけでも汚らわしい。あの違法薬物のような連中だ。ねっとりとした悪臭と悪意で、関わる者に毒を撒き散らす。
許してもいないのに、やたらなれなれしく名を呼んでくるのも腹立たしいし、ドレスやアクセサリーの趣味も悪いし、何もかも気に入らない。
早く立ち去りたい。
そして可愛いユーチアの顔を見て、解毒されたい。
しかし、ユーチアたちが戻るには、まだ時間が必要だということもわかっている。怒りに呑まれてはいけない。
レオンハルトは気持ちを切り替えようと、(ここは降霊会の場)と自分に言い聞かせた。
――霊媒師が降ろした霊が、クリプシナ親娘に憑いている。
この三人とまともな会話が成り立たないのは、そのせいだ。
マティスには、ふんどし……とかいう下着が尻に食い込んでいる、男の霊が降りている。
キーラには、両腕に力を込めて胸の筋肉を強調するマッチョの霊。
ケイトリンには……面倒なので、ケイトリンにもマッチョの霊でよかろう。
マッチョ霊は、語尾に「マッチョ」と付けて喋ることにする。
「おほほほ。レオンハルト卿も、お茶だけでは退屈されますわよね。そうだわ! 我が家自慢の毛皮コレクションをご覧いただけませんこと?」
(『おほほほ。退屈されマッチョ。毛皮をご覧いただけマッチョ?』)
「いい考えね、お母様! 目の肥えたレオンハルト様のお眼鏡にかなうものがあるか、ぜひ見ていただきましょうよ!」
(『いい考えね、おかあさマッチョ! ぜひ見ていただきマッチョ!』……駄目だ。もう飽きた)
この三人が嫌いすぎて、退屈しのぎをすることすら困難だ。
(こういうことはフランツのほうが得意なのだから、あいつがこの場にいればよかったのに。なぜあいつはユーチアと一緒で、俺の相手はマッチョとふんどしなのだ)
理不尽であることは重々承知の上で、フランツに心の中で八つ当たりしていると、ケイトリンが「あの……」と顔を覗き込んできた。
「毛皮には、ご興味ありません?」
特に興味はないが、ここでユーシアの悪口を聞かされるよりマシなので、「それでは」と立ち上がった。
「お言葉に甘えて」
「ええ、喜んで! ご案内しますわ、どうぞ、こちらへ!」
キーラとケイトリンに連れられてきた部屋は、まさに『自慢の毛皮コレクション』のための部屋だった。
毛皮のコート、毛皮をあしらったドレスに靴、毛皮を使った装飾品などが、ずらりと並べられている。床には動物の皮の敷物、椅子にも毛皮がかけられていた。
「いかがです? レオンハルト様」
誇らしげなケイトリンに、(悪趣味だと思う)と胸の内で答えたところで、キーラが部屋を出て行くことに気づいた。
来た途端に戻るのか? と閉まった扉を見ていると、ケイトリンが「レオンハルト様」と、腕を絡めてきた。
「レオンハルト様。わたくし本当に、前々から、国の守護者と謳われるあなたに憧れてきたのです」
「ほう」
「わたくし……もう、あなたしか見えません。あなたのためなら、婚約者も捨てますわ! ですからどうか、異母兄でなく、わたくしを、あなたの妻にしていただけませんか!?」
グイグイと胸を押しつけてくるケイトリンを、レオンハルトはジッと見つめた。
(やけに胸を強調するドレスを着ていると思ったら、そういうことか)
期待に満ちたケイトリンの顔に、ユーシアと似たところは見当たらない。ユーシアは母親と瓜二つらしいから、そこは仕方あるまい。
だがケイトリンの大きな目も、ぽってりとした唇も、豊かな胸も、彼女に夢中になる男もいるだろうと思わせる。
レオンハルトに見つめられたことで、ケイトリンは手応えを感じたらしい。さらに躊躇なく、下半身まで密着させてきた。
「レオンハルト様もよくおわかりのはず。どんなに美しくても、ユーシアは男です。イシュトファン家の跡継ぎを得るのは難しいでしょう。でもわたくしなら、魔抱卵などなくても、あなたの子を産むことができます。貴族のくせに魔素も持たない出来損ないよりもずっと、イシュトファン家に優秀な血をもたらすことができますわ!」
「……憐れな娘だ」
「はい?」
ピクリ、とケイトリンの指が浮く。
「あの、なんと仰いました?」
「憐れだと言ったのだ。醜悪な親に感化された。かと言って、もはや同情する気にはならないが」
「……な、な……っ!」
「離れなさい」
そう言いつつ、ケイトリンが手を放すのを待たずに腕を振りほどいた。
そうしてパンパンと埃を払うように触れられたところを叩いたレオンハルトは、驚愕の表情で固まっているケイトリンを見下ろした。
レオンハルトは脳内で、マティスの頭をハエ叩きで連打しながら答えた。
「ユーシアといて迷惑と感じたことなど、一度もない」
ユーチアたちが絵本を取り戻し、割符を解読するのに役立つかもしれない『栞』を見つけて戻るまで、三人の注意を引きつけておく――本日のレオンハルトは、そういう役割だ。
ゆえに忍耐を総動員して、円卓を囲んでクリプシナ親娘の相手をし、苛々するだけの茶会に付き合っているわけだが。
「本当に、レオンハルト卿は寛大な方ですわ。けれどユーシアが何を言おうと、話半分に聞いてやってくださいね。あの子はちょっと……わたくしたちのことを、逆恨みしているようなところがありますの」
首飾りのサファイアが胸の谷間に埋まりそうなほど胸を寄せたキーラが、「悲しいけれど」と、ちっとも濡れていない目元をレースのハンカチで押さえる。
間を置かずケイトリンも、ギュッと胸を寄せてやたら谷間を強調しながら、レオンハルトのほうへ身を乗り出してきた。
「お母様の言う通りですのよ! 異母兄は昔から、被害妄想の塊というか……わたくしたちを悪者にして、悲劇の主人公のように同情を誘うのが常套手段なのです。そのせいで、わたくしも何度ほかの家門の方たちから、『異母兄を虐げている』と誤解を受けたことか」
レオンハルトは横目でケイトリンを見た。
「ユーシアは引きこもりだったのに、いつ、常套手段になるほど他人にアピールしたのかね」
「あ……」
しまった、という顔で口ごもったケイトリンに代わり、キーラが「我が家にはお客様も多いんですのよ!」と声を上げた。
「そうした方々に……ね、ケイトリン?」
「そう、そうなのです! お客様がいらっしゃるたび、そうしたことを」
懲りずに言いわけする娘のためか、マティスまで出しゃばってきた。
「本当に、困った息子で。ご迷惑をおかけしているのではと、常々心配しておったのです」
(常々心配すべきは、自分と自分の妻子の性根の悪さだろうが、愚か者)
悪態をつきたくなるのを我慢するため、レオンハルトはカップを口に運んだ。
マティスとキーラは、ユーシアがレオンハルトに裏の商売の件を話していないか、探りを入れてきている。
そしてもしも、レオンハルトに裏帳簿を見たことをバラしてしまっていたとしても、『家族を逆恨みする、空想癖と被害妄想癖の塊であるユーシアの発言に、信憑性はない』と牽制しているつもりなのだろう。
(しかし……いくらユーシアの実母を嫌い、リフテト子爵と政争に発展するほど衝突したからといって、よくもここまで、実の息子を無慈悲に扱えるものだ)
この家族の事情を知った上で、こうしてその実態を目の前にすると、レオンハルトは改めて、ユーシアを不憫に思った。
と同時に、マティスを毛嫌いしてきた自分の目は確かだったと思う。この男は異常だ。
これほど身勝手な者ばかりが家族として結束するには、共通の『敵』が必要だったのかもしれない。抵抗できないユーシアは、彼らにとって都合のいい『敵』だったのだ。
……などと考察することで冷静さを保とうと努めても、怒りは煮えたぎる一方だったが。
レオンハルトは、心の底からこの三人を嫌悪した。
同じ空間の息を吸うだけでも汚らわしい。あの違法薬物のような連中だ。ねっとりとした悪臭と悪意で、関わる者に毒を撒き散らす。
許してもいないのに、やたらなれなれしく名を呼んでくるのも腹立たしいし、ドレスやアクセサリーの趣味も悪いし、何もかも気に入らない。
早く立ち去りたい。
そして可愛いユーチアの顔を見て、解毒されたい。
しかし、ユーチアたちが戻るには、まだ時間が必要だということもわかっている。怒りに呑まれてはいけない。
レオンハルトは気持ちを切り替えようと、(ここは降霊会の場)と自分に言い聞かせた。
――霊媒師が降ろした霊が、クリプシナ親娘に憑いている。
この三人とまともな会話が成り立たないのは、そのせいだ。
マティスには、ふんどし……とかいう下着が尻に食い込んでいる、男の霊が降りている。
キーラには、両腕に力を込めて胸の筋肉を強調するマッチョの霊。
ケイトリンには……面倒なので、ケイトリンにもマッチョの霊でよかろう。
マッチョ霊は、語尾に「マッチョ」と付けて喋ることにする。
「おほほほ。レオンハルト卿も、お茶だけでは退屈されますわよね。そうだわ! 我が家自慢の毛皮コレクションをご覧いただけませんこと?」
(『おほほほ。退屈されマッチョ。毛皮をご覧いただけマッチョ?』)
「いい考えね、お母様! 目の肥えたレオンハルト様のお眼鏡にかなうものがあるか、ぜひ見ていただきましょうよ!」
(『いい考えね、おかあさマッチョ! ぜひ見ていただきマッチョ!』……駄目だ。もう飽きた)
この三人が嫌いすぎて、退屈しのぎをすることすら困難だ。
(こういうことはフランツのほうが得意なのだから、あいつがこの場にいればよかったのに。なぜあいつはユーチアと一緒で、俺の相手はマッチョとふんどしなのだ)
理不尽であることは重々承知の上で、フランツに心の中で八つ当たりしていると、ケイトリンが「あの……」と顔を覗き込んできた。
「毛皮には、ご興味ありません?」
特に興味はないが、ここでユーシアの悪口を聞かされるよりマシなので、「それでは」と立ち上がった。
「お言葉に甘えて」
「ええ、喜んで! ご案内しますわ、どうぞ、こちらへ!」
キーラとケイトリンに連れられてきた部屋は、まさに『自慢の毛皮コレクション』のための部屋だった。
毛皮のコート、毛皮をあしらったドレスに靴、毛皮を使った装飾品などが、ずらりと並べられている。床には動物の皮の敷物、椅子にも毛皮がかけられていた。
「いかがです? レオンハルト様」
誇らしげなケイトリンに、(悪趣味だと思う)と胸の内で答えたところで、キーラが部屋を出て行くことに気づいた。
来た途端に戻るのか? と閉まった扉を見ていると、ケイトリンが「レオンハルト様」と、腕を絡めてきた。
「レオンハルト様。わたくし本当に、前々から、国の守護者と謳われるあなたに憧れてきたのです」
「ほう」
「わたくし……もう、あなたしか見えません。あなたのためなら、婚約者も捨てますわ! ですからどうか、異母兄でなく、わたくしを、あなたの妻にしていただけませんか!?」
グイグイと胸を押しつけてくるケイトリンを、レオンハルトはジッと見つめた。
(やけに胸を強調するドレスを着ていると思ったら、そういうことか)
期待に満ちたケイトリンの顔に、ユーシアと似たところは見当たらない。ユーシアは母親と瓜二つらしいから、そこは仕方あるまい。
だがケイトリンの大きな目も、ぽってりとした唇も、豊かな胸も、彼女に夢中になる男もいるだろうと思わせる。
レオンハルトに見つめられたことで、ケイトリンは手応えを感じたらしい。さらに躊躇なく、下半身まで密着させてきた。
「レオンハルト様もよくおわかりのはず。どんなに美しくても、ユーシアは男です。イシュトファン家の跡継ぎを得るのは難しいでしょう。でもわたくしなら、魔抱卵などなくても、あなたの子を産むことができます。貴族のくせに魔素も持たない出来損ないよりもずっと、イシュトファン家に優秀な血をもたらすことができますわ!」
「……憐れな娘だ」
「はい?」
ピクリ、とケイトリンの指が浮く。
「あの、なんと仰いました?」
「憐れだと言ったのだ。醜悪な親に感化された。かと言って、もはや同情する気にはならないが」
「……な、な……っ!」
「離れなさい」
そう言いつつ、ケイトリンが手を放すのを待たずに腕を振りほどいた。
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