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夢1 転校
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予知夢って知ってる?
文字の通り、未来を予知する夢のことなんだって。
信じられないよね。
予知なんてできたら、人生楽しくないもんね……。
予知夢をぜひともみたいという人は、幸せなんじゃないかな?
予知なんてできてもいいことなんてないんだから。
「はーい、皆さん注目!今日から、新しい仲間がこのクラスに入ってきまーす。どうぞ~」
ガラガラ
「隣の県から引っ越してきました。梓谷 宵巳です。よろしくお願いします」
「あずさだによみ、だって。変わった名前~」
「背ぇ、小っさ!……あっ、でも顔はまぁまぁかも」
ざわざわと落ち着きなく話しだす生徒達。
恥ずかしい……早く自分の席に座りたい。
「梓谷さんは~、どこの席にしようかな~」
緊張していて、今、気づいたけどよく見れば、ちらほらと席が空いているところがある。
「じゃあ、梓谷さんは、柊君の隣ね!」
「「「ええーーーーーーー!!!」」」
いきなり、複数の女子が悲鳴のような声をあげた。
な、なんだろう……。
私が、その人の隣になることが不都合なのかな……。
だったら、違う席でもいいのだけれど。
心配になって先生を見上げると、
「いいの、いいの。梓谷さんが困ってるわよ!」
強引に決めてしまうと、私の両肩に手を置いた。
「皆さん、梓谷さんと仲良くしてあげてくださいね~。拍手!!」
ぱらぱらと遠慮がちに拍手が聞こえてくる。
なんか、女子の視線が痛いような……。
はぁ……もしかして失敗した?
余計なことは言ってないはずなんだけどな。
転校早々、最悪……。
泣きそうになるのを感じながら、唇を噛む。
「柊君はあそこね!」
先生が指をさしたのは、窓際の一列目で後ろの席。
柊君と目があって、私がそらさずにいるとあっちからサッとそらされた。
ガーン!!
やっぱり、失敗してるよ……。
重たい足取りで、柊君の隣の席に行き、座る。
「柊君、梓谷さんに色々紹介してあげてね」
「はい」
横目で柊君の顔を見つめる。
と、整った顔だなぁ。
切れ長の瞳、鼻筋が通っていて高い鼻。
思わず、ドキッとしちゃったよ。
私なんかがドキドキしちゃ、柊君に迷惑だよね……。
なかったことにしよ。
そんなことより、都会の人って、みんな美男美女なんだからすごいよな~。
前、住んでいた街はここより都会じゃなかった気がする。
もっと人は少なかったし、建物も小さかったんだ。それに、静かだったしね。
だから、慣れるまで時間がかかりそう。
「なぁ、梓谷……だっけ?」
「あっ、そ、そうだよ……もしかして、呼びづらい?それなら、よく言われるし。宵巳か、梓だけでもいいよ!」
いきなり話し掛けられ、あわててまくしたてると、柊君はポカンとした。
「あ、あれ?違った?ごめんね、早とちりしちゃった……」
うぅ……柊君の顔が見れない。
「ははっ!いいよ、じゃあ宵巳って呼んでいい?」
柊君は笑うと、クールな雰囲気が崩れ、無邪気な少年のような感じになるらしい。
ギャップって言うのかな……可愛いかも。
頭を撫でてあげたい衝動に駆られながらも、我慢して膝の上で拳をつくる。
「柊君がいいなら……私は、別にかまわないよ。」
名前呼びか……慣れているな。
まぁ、イケメンさんだしこれくらい普通か。
「自己紹介してなかったよな、俺。名前は、柊 有馬。何か困ったことがあったら、いつでも言って」
なんて優しい人に恵まれたんだろう……!
全然怖くないし、むしろ親しみやすい。
きっと、人気者なんだろうな。
あっ、だからさっき女子が悲鳴をあげたんだ……。
私なんかが柊君の隣になったから。
断れば良かったな……。
自己嫌悪に陥っていると、不意に頭がクラっとした。
きた……。今日だけはきてほしくなかった。
私には、他の人と違うところがあるのだ。
それは、予知夢を不定期に見てしまうというところだ。
予知夢は夜はもちろん、朝でも眠気が襲ってきて寝てしまうことも多々ある。
立っていて、いきなり倒れて寝てしまったことも1度や2度ではない。
だから、救急車を呼ばれそうになったこともあると、お母さんは言っていた。
自分では寝ているから全くわからない。
そうならないためにも、1人では決して出掛けてはならないとお母さんにきつく言われている。
私の予知夢は話せるようになった2歳頃から、今日まで続いている。
それで分かったことがある。
1. 私が見た予知夢は、必ず1週間以内に実現する。
2. 私自身の未来は見えず、周りの人やこれから関わることになる人の未来だけが見える。
予知夢のことはたった1人の家族である、お母さんしか今では知らない。
一緒に住んでいたおばあちゃんは1年前に亡くなってしまった。
お母さんが言うには、お父さんは私が小さい頃に出ていったらしい。
そして、両親とも1人っ子だったため親戚はいないのだ。
だから、今はお母さんと2人暮らしをしている。
でも、最近はお母さんに見捨てられかけていて家には居場所がないように感じている。
私より、男に夢中で家事も私に任せっきり。
帰ってくるのは遅いし、早く帰ってきても男を連れ込んでくる始末。
私は、自分の部屋にこもるしか選択肢はなく、お母さんと話すことは全くと言っていいほどない。
まぁ、予知夢なんか見て、高校生にもなって1人で出掛けられない子供なんて、見捨てたくもなるよね……。
そうわかっていても、お母さんを憎く思ってしまうなんてサイテーだ。
私は、そんな自分が何より嫌い。
そして、私を苦しめる予知夢も大嫌いだ。
それはそうと、瞼が下がってくる……。
寝ちゃダメ!寝ちゃダメったら!
心の中でいくら叫んでも、眠気の方が勝ってしまう。
無理……。
柊君に迷惑掛けちゃう!
どんどん体の力が抜けて、自然と机に突っ伏してしまった。
ガタンっ!
「宵巳?、宵巳!!」
薄らいでいく意識の中で、柊君の声がした気がした。
___私は、夢を見た。
青いパーカー、白黒のシンプルなシューズ、黒のリストバンド、どちらも男物っぽい。
素早く流れる風景。
もしかして、走ってる?
見えてくるのは、3本の大きな木。
なぜか、真ん中の木だけ小さくて、高さが違い、V字になっている。
なんか、私みたいな木だな。
共感しちゃう……木なのに。
あれ?あそこにあるのは、ベンチ?
ずいぶんと古いベンチだなぁ。
今にも壊れそうで、誰も座ることはできないだろう。
しかし、ベンチの上には1本の壊れた傘が置いてあった。
真っ黒でなんの模様もない傘。
いつから置いてあるのか、ボロボロで傘の骨が折れているのが見える。
そして、私が見ている人物は、横断歩道の前で駆け足をして、信号が変わるのを待っている。
やがて、信号が青に変わり走り出す。
そのとき、ものすごい勢いで車が走ってきた。
えっ……危ない!戻って!!
その人物に呼びかけるけど、聞こえることはない。
私の視点が車から見える風景に変わる。
止まれない。スピード出しすぎだよ!
このままじゃ、ひいちゃうっ。
思わず目をつぶりそうになった私が見たその人物は、驚くべき人だった。
___柊君。
目の前が真っ暗になり、場所が変わったことがわかる。
「有馬っ!有馬っ!目を覚まして!」
「……有馬、戻ってきてくれ」
「兄ちゃん、起きてよ!僕だよっ」
家族らしき人達が泣いて、取り乱している。
「はっ!」
私は、目を覚ました。
白い天井、白いカーテン。
ここは……どこだっけ?
えっと、確か、教室で寝てしまったんだっけ?
___っていうことは、学校の保健室?
現状が理解出来てきて、ふっと息をついた。
悪い夢だった。
これは、予知夢だろうか。
きっと、答えはyesだ。
「どうすればいいの……?」
うつ伏せになり、枕に顔をうずめる。
あんなに優しい柊君が死んでしまうなんて、嫌。
どうにか出来るのは、私だけなんだ。
私が、頑張らなくちゃいけない。
まだ、ドキドキしている心臓をおさえ、深呼吸をする。
信じてもらえなくても、忠告することは出来る。
でも、信じてもらわなくちゃ、意味がないよ。
どうしよう、どうしよう?
私が頭を抱えたそのとき___
「宵巳、起きてるか?」
「……_!」
柊君が保健室に入ってきた音が聞こえてきた。
「お、起きてるよっ!」
あんな夢を見たばかりだから、柊君にどう接したらいいのかがわからない。
柊君は、カーテンを開け、心配そうにベッドの脇の椅子に座った。
「気分はどう?体の調子は?」
「あっ……うん。大丈夫、だよ」
まだ考えてないけど、夢のことを言うチャンスは今しかない!
「そっか、良かった。じゃあ、俺、養護の先生呼んでくるな」
立ち上がって、私に背を向ける柊君。
……いっちゃダメ。
なんだか、柊君がこのまま居なくなってしまうような気がして焦った。
「……行かないで」
私は、柊君の制服の袖をつかんでしまっていた。
文字の通り、未来を予知する夢のことなんだって。
信じられないよね。
予知なんてできたら、人生楽しくないもんね……。
予知夢をぜひともみたいという人は、幸せなんじゃないかな?
予知なんてできてもいいことなんてないんだから。
「はーい、皆さん注目!今日から、新しい仲間がこのクラスに入ってきまーす。どうぞ~」
ガラガラ
「隣の県から引っ越してきました。梓谷 宵巳です。よろしくお願いします」
「あずさだによみ、だって。変わった名前~」
「背ぇ、小っさ!……あっ、でも顔はまぁまぁかも」
ざわざわと落ち着きなく話しだす生徒達。
恥ずかしい……早く自分の席に座りたい。
「梓谷さんは~、どこの席にしようかな~」
緊張していて、今、気づいたけどよく見れば、ちらほらと席が空いているところがある。
「じゃあ、梓谷さんは、柊君の隣ね!」
「「「ええーーーーーーー!!!」」」
いきなり、複数の女子が悲鳴のような声をあげた。
な、なんだろう……。
私が、その人の隣になることが不都合なのかな……。
だったら、違う席でもいいのだけれど。
心配になって先生を見上げると、
「いいの、いいの。梓谷さんが困ってるわよ!」
強引に決めてしまうと、私の両肩に手を置いた。
「皆さん、梓谷さんと仲良くしてあげてくださいね~。拍手!!」
ぱらぱらと遠慮がちに拍手が聞こえてくる。
なんか、女子の視線が痛いような……。
はぁ……もしかして失敗した?
余計なことは言ってないはずなんだけどな。
転校早々、最悪……。
泣きそうになるのを感じながら、唇を噛む。
「柊君はあそこね!」
先生が指をさしたのは、窓際の一列目で後ろの席。
柊君と目があって、私がそらさずにいるとあっちからサッとそらされた。
ガーン!!
やっぱり、失敗してるよ……。
重たい足取りで、柊君の隣の席に行き、座る。
「柊君、梓谷さんに色々紹介してあげてね」
「はい」
横目で柊君の顔を見つめる。
と、整った顔だなぁ。
切れ長の瞳、鼻筋が通っていて高い鼻。
思わず、ドキッとしちゃったよ。
私なんかがドキドキしちゃ、柊君に迷惑だよね……。
なかったことにしよ。
そんなことより、都会の人って、みんな美男美女なんだからすごいよな~。
前、住んでいた街はここより都会じゃなかった気がする。
もっと人は少なかったし、建物も小さかったんだ。それに、静かだったしね。
だから、慣れるまで時間がかかりそう。
「なぁ、梓谷……だっけ?」
「あっ、そ、そうだよ……もしかして、呼びづらい?それなら、よく言われるし。宵巳か、梓だけでもいいよ!」
いきなり話し掛けられ、あわててまくしたてると、柊君はポカンとした。
「あ、あれ?違った?ごめんね、早とちりしちゃった……」
うぅ……柊君の顔が見れない。
「ははっ!いいよ、じゃあ宵巳って呼んでいい?」
柊君は笑うと、クールな雰囲気が崩れ、無邪気な少年のような感じになるらしい。
ギャップって言うのかな……可愛いかも。
頭を撫でてあげたい衝動に駆られながらも、我慢して膝の上で拳をつくる。
「柊君がいいなら……私は、別にかまわないよ。」
名前呼びか……慣れているな。
まぁ、イケメンさんだしこれくらい普通か。
「自己紹介してなかったよな、俺。名前は、柊 有馬。何か困ったことがあったら、いつでも言って」
なんて優しい人に恵まれたんだろう……!
全然怖くないし、むしろ親しみやすい。
きっと、人気者なんだろうな。
あっ、だからさっき女子が悲鳴をあげたんだ……。
私なんかが柊君の隣になったから。
断れば良かったな……。
自己嫌悪に陥っていると、不意に頭がクラっとした。
きた……。今日だけはきてほしくなかった。
私には、他の人と違うところがあるのだ。
それは、予知夢を不定期に見てしまうというところだ。
予知夢は夜はもちろん、朝でも眠気が襲ってきて寝てしまうことも多々ある。
立っていて、いきなり倒れて寝てしまったことも1度や2度ではない。
だから、救急車を呼ばれそうになったこともあると、お母さんは言っていた。
自分では寝ているから全くわからない。
そうならないためにも、1人では決して出掛けてはならないとお母さんにきつく言われている。
私の予知夢は話せるようになった2歳頃から、今日まで続いている。
それで分かったことがある。
1. 私が見た予知夢は、必ず1週間以内に実現する。
2. 私自身の未来は見えず、周りの人やこれから関わることになる人の未来だけが見える。
予知夢のことはたった1人の家族である、お母さんしか今では知らない。
一緒に住んでいたおばあちゃんは1年前に亡くなってしまった。
お母さんが言うには、お父さんは私が小さい頃に出ていったらしい。
そして、両親とも1人っ子だったため親戚はいないのだ。
だから、今はお母さんと2人暮らしをしている。
でも、最近はお母さんに見捨てられかけていて家には居場所がないように感じている。
私より、男に夢中で家事も私に任せっきり。
帰ってくるのは遅いし、早く帰ってきても男を連れ込んでくる始末。
私は、自分の部屋にこもるしか選択肢はなく、お母さんと話すことは全くと言っていいほどない。
まぁ、予知夢なんか見て、高校生にもなって1人で出掛けられない子供なんて、見捨てたくもなるよね……。
そうわかっていても、お母さんを憎く思ってしまうなんてサイテーだ。
私は、そんな自分が何より嫌い。
そして、私を苦しめる予知夢も大嫌いだ。
それはそうと、瞼が下がってくる……。
寝ちゃダメ!寝ちゃダメったら!
心の中でいくら叫んでも、眠気の方が勝ってしまう。
無理……。
柊君に迷惑掛けちゃう!
どんどん体の力が抜けて、自然と机に突っ伏してしまった。
ガタンっ!
「宵巳?、宵巳!!」
薄らいでいく意識の中で、柊君の声がした気がした。
___私は、夢を見た。
青いパーカー、白黒のシンプルなシューズ、黒のリストバンド、どちらも男物っぽい。
素早く流れる風景。
もしかして、走ってる?
見えてくるのは、3本の大きな木。
なぜか、真ん中の木だけ小さくて、高さが違い、V字になっている。
なんか、私みたいな木だな。
共感しちゃう……木なのに。
あれ?あそこにあるのは、ベンチ?
ずいぶんと古いベンチだなぁ。
今にも壊れそうで、誰も座ることはできないだろう。
しかし、ベンチの上には1本の壊れた傘が置いてあった。
真っ黒でなんの模様もない傘。
いつから置いてあるのか、ボロボロで傘の骨が折れているのが見える。
そして、私が見ている人物は、横断歩道の前で駆け足をして、信号が変わるのを待っている。
やがて、信号が青に変わり走り出す。
そのとき、ものすごい勢いで車が走ってきた。
えっ……危ない!戻って!!
その人物に呼びかけるけど、聞こえることはない。
私の視点が車から見える風景に変わる。
止まれない。スピード出しすぎだよ!
このままじゃ、ひいちゃうっ。
思わず目をつぶりそうになった私が見たその人物は、驚くべき人だった。
___柊君。
目の前が真っ暗になり、場所が変わったことがわかる。
「有馬っ!有馬っ!目を覚まして!」
「……有馬、戻ってきてくれ」
「兄ちゃん、起きてよ!僕だよっ」
家族らしき人達が泣いて、取り乱している。
「はっ!」
私は、目を覚ました。
白い天井、白いカーテン。
ここは……どこだっけ?
えっと、確か、教室で寝てしまったんだっけ?
___っていうことは、学校の保健室?
現状が理解出来てきて、ふっと息をついた。
悪い夢だった。
これは、予知夢だろうか。
きっと、答えはyesだ。
「どうすればいいの……?」
うつ伏せになり、枕に顔をうずめる。
あんなに優しい柊君が死んでしまうなんて、嫌。
どうにか出来るのは、私だけなんだ。
私が、頑張らなくちゃいけない。
まだ、ドキドキしている心臓をおさえ、深呼吸をする。
信じてもらえなくても、忠告することは出来る。
でも、信じてもらわなくちゃ、意味がないよ。
どうしよう、どうしよう?
私が頭を抱えたそのとき___
「宵巳、起きてるか?」
「……_!」
柊君が保健室に入ってきた音が聞こえてきた。
「お、起きてるよっ!」
あんな夢を見たばかりだから、柊君にどう接したらいいのかがわからない。
柊君は、カーテンを開け、心配そうにベッドの脇の椅子に座った。
「気分はどう?体の調子は?」
「あっ……うん。大丈夫、だよ」
まだ考えてないけど、夢のことを言うチャンスは今しかない!
「そっか、良かった。じゃあ、俺、養護の先生呼んでくるな」
立ち上がって、私に背を向ける柊君。
……いっちゃダメ。
なんだか、柊君がこのまま居なくなってしまうような気がして焦った。
「……行かないで」
私は、柊君の制服の袖をつかんでしまっていた。
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