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3.毒かと思ったら美少女になる薬だった件
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「と、とりあえず別の服を着ましょう」
「お、おう」
そう言うとエリーは服を貸してくれた。
一番上には下着が置かれていた。
「…これも着るの?」
「うん」
「着ないとだめ?」
「だーめ!!」
うぅ、まさか俺が着る羽目になるとは。
なんでこんなことに。
「って、これエリーの下着だよね」
「っ!?変なこと考えないで!!」
その、ごめんなさい。
分からなくて時間がかかりつつも、ようやく着れた。
「うん、ぴったり」
「よかった。…ふむふむ」
「な、なに?」
「随分と可愛いなあって」
部屋には鏡があった。
身長はエリーと同じで150前後。
髪は腰まである綺麗な銀髪。
顔も整っていて美しいというより可愛い系。
って、アイドル並みじゃないのか?
「これからどうしたらいいんだろう……」
「うーん、とりあえずみんなに相談してみる?」
「みんなって、ガッカ達?」
「そう。私一人よりみんなの意見を聞いた方がいいと思うの」
たしかにそうだな。
まずはみんなに相談してみよう。
「この格好で?」
「えっ、嫌だった?」
「いやー……」
確かに可愛い服だと思うよ?
ワンピース姿で街中にこんな可愛い子が歩いていたら目を引かれるよ。
それだけあって、周りの目が怖い。
「大丈夫!可愛いから」
「そういうわけじゃないんだけど……」
「ほら、行くよ」
手を引っ張られ、宴会をしていた所まで戻っていった。
周りの目はもう、みんな立ち止まってまで見ていた。
こんな可愛い子が二人いたら見ちゃうよねー。
その内の1人が自分だと思うと複雑だけど。
「ん?エリーじゃないか」
「早かったわね」
ガッカとアレンはまだ宴会の席にいた。
というかガッカが起きている。
一体どうやって起こしたんだろう……。
そんな二人は俺を見ると驚いて固まってしまった。
「ど、どうしたの?二人とも」
「いやー、まさかな」
「二人にもう子供がいたとは驚いたわ」
「「えっ!?」」
まさかの誤解。
「違う違う!俺はアビス!アビス・メイビスだよ!」
「「はぁ?」」
「本当だって!えーっと…そうだ!」
勇者の俺には俺専用の武器がある。
旅の途中で見つけた勇者しか抜けない剣だ。
これを見せれば納得してくれるはず。
「見ててよ。聖剣―ブレイブ」
勇者にだけ力を発揮させる聖剣―ブレイブ。
攻撃力補正や魔法補正、刃こぼれも一切ないチートアイテム。
これを見れば俺だと分かってくれるはず。
「へぇ、娘に勇者を託したのか」
「ちっがーう!!」
まさかこれを見せても信じてもらえないとは。
ってか託すことなんてできるんだ。
「じゃなくて!だから俺が――」
ドガーンッ!!
どこからか大きな物音が聞こえた。
「なんだ!」
「あっ、おい!子供は――ったく!」
俺は真っ先に音がする方向へと走っていた。
何か大変なことが起きていたら一大事だ。
頭で考えるよりも先に体が動いてしまう。
音がしたところに着くと、そこにはおよそ30体の悪魔がいた。
「一体何が……」
「わっはっはっはっ!!勇者がいない今が攻める時だ!!」
「誰だ、あいつ?」
悪魔の一番上には僕たちと変わらない大きさの少女がいる。
あの子は一体……。
「さあ今こそお父様の仇を取るときだ!いけえぇ!!」
命令を下すと、悪魔たちは動き出した。
こうしてはいられない。
町の人達を助けないと!
「ガッカ!町の人達の護衛を!アレンは遠くに行こうとしている悪魔の対処を!」
「子供が――」
「早くしろ!早くしないと被害が大きくなる!!」
「わ、わかったわ」
「アレン!」
「ここはこの子の言うことを聞きましょう」
「…わかった。後で詳しく聞かせてもらうからな」
「ああ」
ガッカは走って街の人達のところへ向かった。
アレンは遠くに行こうとしている悪魔に向かって魔法を唱えている。
よし、これでひとまず大丈夫だろう。
「ねえ、あなたは本当にアビスなの?」
「だからそう言っているだろう?まあ、見てなって」
俺はブレイブを構えた。
悪魔たちは移動したが、ここにはまだ10体もいる。
「ちょっ!あなた一人で相手をするの!?」
「ああ、そうだが?」
「無理よ!子供が一人で対処できるはずが!」
「大丈夫だ。そこで見ていなって」
魔王を倒したときなんてこいつらと何回戦ったことやら。
もう数えきれないほどの悪魔を倒している。
こんなやつら、雑魚でしかない。
「閃光斬」
「「「「「ぐあああ!!」」」」」
ブレイブは俺の身体能力まで上げてくれる。
正直女の子の身体だから心配したけど、大丈夫だったみたいだ。
「黒の渦!」
悪魔も負けずと魔法を使ってきた。
残念だったな。
その魔法は聞かない。
「輝け!ブレイブ!!」
「「「「「うぐっ!」」」」」
聖なる光だ。
悪魔たちにとっては嫌いな光。
魔法は消えていった。
「爆炎」
「「「「「ぎゃあああ!!!」」」」」
これでここにいる悪魔たちは倒した。
後は上にいる謎の少女だけだ。
「何よ…せっかく勇者を殺したのに何なのよあなたたちは!!」
「お、おう」
そう言うとエリーは服を貸してくれた。
一番上には下着が置かれていた。
「…これも着るの?」
「うん」
「着ないとだめ?」
「だーめ!!」
うぅ、まさか俺が着る羽目になるとは。
なんでこんなことに。
「って、これエリーの下着だよね」
「っ!?変なこと考えないで!!」
その、ごめんなさい。
分からなくて時間がかかりつつも、ようやく着れた。
「うん、ぴったり」
「よかった。…ふむふむ」
「な、なに?」
「随分と可愛いなあって」
部屋には鏡があった。
身長はエリーと同じで150前後。
髪は腰まである綺麗な銀髪。
顔も整っていて美しいというより可愛い系。
って、アイドル並みじゃないのか?
「これからどうしたらいいんだろう……」
「うーん、とりあえずみんなに相談してみる?」
「みんなって、ガッカ達?」
「そう。私一人よりみんなの意見を聞いた方がいいと思うの」
たしかにそうだな。
まずはみんなに相談してみよう。
「この格好で?」
「えっ、嫌だった?」
「いやー……」
確かに可愛い服だと思うよ?
ワンピース姿で街中にこんな可愛い子が歩いていたら目を引かれるよ。
それだけあって、周りの目が怖い。
「大丈夫!可愛いから」
「そういうわけじゃないんだけど……」
「ほら、行くよ」
手を引っ張られ、宴会をしていた所まで戻っていった。
周りの目はもう、みんな立ち止まってまで見ていた。
こんな可愛い子が二人いたら見ちゃうよねー。
その内の1人が自分だと思うと複雑だけど。
「ん?エリーじゃないか」
「早かったわね」
ガッカとアレンはまだ宴会の席にいた。
というかガッカが起きている。
一体どうやって起こしたんだろう……。
そんな二人は俺を見ると驚いて固まってしまった。
「ど、どうしたの?二人とも」
「いやー、まさかな」
「二人にもう子供がいたとは驚いたわ」
「「えっ!?」」
まさかの誤解。
「違う違う!俺はアビス!アビス・メイビスだよ!」
「「はぁ?」」
「本当だって!えーっと…そうだ!」
勇者の俺には俺専用の武器がある。
旅の途中で見つけた勇者しか抜けない剣だ。
これを見せれば納得してくれるはず。
「見ててよ。聖剣―ブレイブ」
勇者にだけ力を発揮させる聖剣―ブレイブ。
攻撃力補正や魔法補正、刃こぼれも一切ないチートアイテム。
これを見れば俺だと分かってくれるはず。
「へぇ、娘に勇者を託したのか」
「ちっがーう!!」
まさかこれを見せても信じてもらえないとは。
ってか託すことなんてできるんだ。
「じゃなくて!だから俺が――」
ドガーンッ!!
どこからか大きな物音が聞こえた。
「なんだ!」
「あっ、おい!子供は――ったく!」
俺は真っ先に音がする方向へと走っていた。
何か大変なことが起きていたら一大事だ。
頭で考えるよりも先に体が動いてしまう。
音がしたところに着くと、そこにはおよそ30体の悪魔がいた。
「一体何が……」
「わっはっはっはっ!!勇者がいない今が攻める時だ!!」
「誰だ、あいつ?」
悪魔の一番上には僕たちと変わらない大きさの少女がいる。
あの子は一体……。
「さあ今こそお父様の仇を取るときだ!いけえぇ!!」
命令を下すと、悪魔たちは動き出した。
こうしてはいられない。
町の人達を助けないと!
「ガッカ!町の人達の護衛を!アレンは遠くに行こうとしている悪魔の対処を!」
「子供が――」
「早くしろ!早くしないと被害が大きくなる!!」
「わ、わかったわ」
「アレン!」
「ここはこの子の言うことを聞きましょう」
「…わかった。後で詳しく聞かせてもらうからな」
「ああ」
ガッカは走って街の人達のところへ向かった。
アレンは遠くに行こうとしている悪魔に向かって魔法を唱えている。
よし、これでひとまず大丈夫だろう。
「ねえ、あなたは本当にアビスなの?」
「だからそう言っているだろう?まあ、見てなって」
俺はブレイブを構えた。
悪魔たちは移動したが、ここにはまだ10体もいる。
「ちょっ!あなた一人で相手をするの!?」
「ああ、そうだが?」
「無理よ!子供が一人で対処できるはずが!」
「大丈夫だ。そこで見ていなって」
魔王を倒したときなんてこいつらと何回戦ったことやら。
もう数えきれないほどの悪魔を倒している。
こんなやつら、雑魚でしかない。
「閃光斬」
「「「「「ぐあああ!!」」」」」
ブレイブは俺の身体能力まで上げてくれる。
正直女の子の身体だから心配したけど、大丈夫だったみたいだ。
「黒の渦!」
悪魔も負けずと魔法を使ってきた。
残念だったな。
その魔法は聞かない。
「輝け!ブレイブ!!」
「「「「「うぐっ!」」」」」
聖なる光だ。
悪魔たちにとっては嫌いな光。
魔法は消えていった。
「爆炎」
「「「「「ぎゃあああ!!!」」」」」
これでここにいる悪魔たちは倒した。
後は上にいる謎の少女だけだ。
「何よ…せっかく勇者を殺したのに何なのよあなたたちは!!」
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